夏樹静子
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夏樹 静子(なつき しずこ、本名:出光 静子(いでみつ しずこ)、1938年12月21日 - )は、日本の推理作家。東京都生れ。慶應義塾大学英文学科卒。兄は小説家でミストラル社長の五十嵐均(いがらし ひとし、本名:五十嵐 鋼三、1937年 - )。夫は新出光社長の出光芳秀(いでみつ よしひで、1937年4月26日 - )。長男は俳優の出光秀一郎。
大学在学中に『すれ違った死』が江戸川乱歩賞候補。NHK「私だけが知っている」の脚本を務める。結婚後引退したが、1970年、『天使が消えていく』が再び江戸川乱歩賞候補。1973年、『蒸発』で第26回日本推理作家協会賞。『第三の女』は仏訳され、第53回フランス犯罪小説大賞。中国語訳『Wの悲劇』は中国・翻訳作品賞を受賞。
シリーズ探偵にテレビドラマ化されている「女検事・霞夕子」シリーズや「女弁護士 朝吹里矢子」シリーズなど。これらのシリーズは、短編であり短編集として刊行されている。
エラリー・クイーンに私淑しており、親交があった。1982年にはクイーンへのオマージュ作ともいえる作品『Wの悲劇』を刊行。クイーンの作品『Xの悲劇』『Yの悲劇』『Zの悲劇』をもじったタイトルで、事前にクイーンに許可を求めた上で書いたものである。『Wの悲劇』は、薬師丸ひろ子主演で映画化され話題を呼んだ。(ただし、映画は夏樹静子の『Wの悲劇』を舞台で演じている女優がスキャンダルでのし上がっていくというオリジナル・ストーリーであった。)84年にはノンフィクション『妻たちの反乱』がベストセラーとなり、続編も書かれている。92年には『白愁のとき』で老いの問題を扱い、97年には自身の体験を綴った『椅子がこわい-私の腰痛放浪記』を刊行、精神的原因から来る身体の不調について広く知らしめ、日本で心療内科が広まるきっかけを作り、同書は今でも版を重ねている。また99年には試験管ベビーの問題をミステリー形式で扱った『茉莉子』を刊行、女性の視点から数々の社会問題に取り組む作家である。
目次 |
[編集] 主な作品
- 1970年 天使が消えていく 講談社
- 見知らぬわが子 講談社 1971 文庫、光文社文庫
- 蒸発-ある愛の終わり 光文社 1972 角川文庫、光文社文庫、双葉文庫
- 喪失-ある殺意のゆくえ 光文社 1973
- 死刑台のロープウェイ 文芸春秋 1975 文庫、徳間文庫
- 目撃-ある愛のはじまり 光文社 1975 角川文庫、光文社文庫
- 光る崖 光文社 1977 角川文庫、光文社文庫
- 星の証言-弁護士朝吹里矢子 徳間書店 1977 集英社文庫、角川文庫、徳間文庫
- 1982年 Wの悲劇光文社 1982 角川文庫、光文社文庫
- 夏樹静子作品集 全10巻 講談社 1982
- 1983年 赤い陽炎 新潮社 文庫
- 妻たちの反乱 夫は、この現実を知らない 光文社 1984 文庫
- 螺旋階段をおりる男 女検事霞夕子 新潮社 1985 文庫、中公文庫
- ドーム 終末への序曲 角川書店 1986 文庫 ※1988年にシステムサコムによってゲーム化される。DOME参照。
- 1988年 湖・毒・夢(短編集)新潮社 1988 文庫、双葉文庫
- ペルソナ・ノン・グラータ 文芸春秋 1989 文庫
- 1991年 死なれては困る(短編集)新潮社、文庫、徳間文庫
- 1992年 霧の向こう側 新潮社 文庫
- 1992年 白愁のとき 角川書店 文庫、新潮文庫
- 女優X 伊沢蘭奢の生涯 文芸春秋 1993 文庫
- 椅子がこわい 私の腰痛放浪記 文藝春秋 1997 文庫、新潮文庫
- βの悲劇 五十嵐均共作 角川書店 1996 文庫
- 茉莉子 中央公論新社 1999 文庫
[編集] 翻訳
- アガサ 愛の失踪事件 キャサリン・タイナン サンリオ 1979 文春文庫
[編集] オーディオブック
[編集] エピソード
- 囲碁が趣味。一時期ドライアイに陥り、碁石の白黒が眼に刺激を与えて良くないと医者に言われたため、濃い緑と薄い緑の「グリーン碁石」を開発。これが一般にも普及し、この功績で日本棋院から大倉喜七郎賞を授与されている。現在「夏樹静子杯グリーン碁石囲碁大会」が年1回開催されている。


