国鉄ED16形電気機関車

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ED161(2006年5月14日、青梅鉄道公園)

ED16形は、日本国有鉄道の前身である鉄道省が、1931年(昭和6年)から製造した直流電気機関車である。

目次

[編集] 登場の背景

1930年代初頭の中央本線甲府電化・上越線清水トンネル区間の電化開業に伴い製造された。システムはEF52形を基本とし、同形の使用実績を踏まえて低速型の中型機として開発されたものである。

[編集] 構造

EF52形をD形(動輪4軸)として小型化したような外観である。EF52形と同様、箱型車体で車端に乗務員出入用のデッキが設けられている。動輪は4軸で、両端に先輪が1軸ずつ設けられている。

勾配路線での重連運転を考慮して重連総括制御装置が設置されたが、冬期にはの侵入による故障が多発し、さらに当時の技術では後ろの機関車に対して前の機関車の制御装置から空転対策を講じることが難しいなど取扱いに問題があり、すぐに取り外されてしまった。

[編集] 製造

1931年に18両が製造された。製造は三菱重工業日立製作所東芝川崎重工業

[編集] 運用

ED16 7(1980年8月 奥多摩駅)

戦前は上越線・中央本線で使われたが、戦時中から戦後復興期にかけて、これらの路線輸送量が激増したため、F形(動輪6軸)電気機関車に置き換えられる形で幹線運用から退き、本形式は1950年(昭和25年)までに立川機関区鳳機関区に集められた。立川機関区所属の車両は青梅線五日市線南武線貨物列車の牽引に使用された。鳳機関区所属の車両は阪和線旅客・貨物列車を牽引した。

その後、阪和線にED60形EF58形EF15形などが投入されたため、1970年(昭和45年)までに阪和線から撤退し、立川機関区のみに集められた。立川機関区所属の車両は青梅線の石灰石列車の牽引に使用された。青梅線は線路等級が低く、F形機関車の入線ができない上、新系列D形電気機関車は数が不足していて代替機がなかったため、本形式の運用は長期間に及び、鉄道ファンに親しまれたが、後年、同線の改良が行われてEF15形やEF64形が入線可能になったことに伴い、置き換えられた。1983年(昭和58年)3月に新宿駅 - 御嶽駅間で12系客車を牽引して「さよなら運転」を行った後、立川機関区の廃止にともなって書類上八王子機関区に転属した4号機を最後にして、1984年(昭和59年)6月19日をもって全車廃車となった。

[編集] 現状

静態保存機としては1号機が青梅鉄道公園に、10号機が東日本旅客鉄道大宮総合車両センターに、15号機が山梨県南アルプス市市役所若草支所(旧・中巨摩郡若草町役場)に保存されている。動態保存機はない。1号機は、1980年(昭和55年)に準鉄道記念物に指定されている。

[編集] 主要諸元

形式図
  • 全長:15360mm
  • 全幅:2810mm
  • 全高:3940mm
  • 軸配置:1B+B1
  • 機関車運転整備重量:76.80t
  • 動輪上重量:59.64t
    • 最大軸重:14.91t
  • 電気方式:直流1500V
  • 1時間定格出力:900kW
  • 1時間定格引張力:10,100kg
  • 最高運転速度:65.0km/h
  • 1時間定格速度:32.5km/h
  • 主電動機 MT17形4基
  • 動力伝達方式:1段歯車減速吊り掛け式
    • 歯車比:17:81(1:4.77)
  • 制御方式:重連(のち非重連)、抵抗制御、2段組合せ、弱め界磁制御
  • 制御装置:電磁空気単位スイッチ式
  • 制御回路電圧:100V
  • ブレーキ装置:EL14A空気ブレーキ、手ブレーキ
  • 台車形式
    • 主台車:
    • 先台車:LT124

[編集] 関連項目

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