固体レーザー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索

固体レーザーとは動作物質として固体材料を用いたレーザーのことを指すが、同じ固体でも半導体の場合はかなり様子が異なるため、これを半導体レーザーとよんで区別し、絶縁性固体材料を用いているもののみを固体レーザーと呼ぶのが慣習となっている。

概要[編集]

固体レーザーのほとんどは、鉄族ランタノイドアクチノイドなどの広義の遷移元素イオンを活性中心として少量含む結晶およびガラスを材料としている。代表的なものはルビーレーザーと、Nd3+イオンを含むYAGレーザー(Nd:YAGレーザー)ならびにガラスレーザーである。

固体レーザーの励起法としては光照射が一般的であり、パルス動作にはキセノンフラッシュランプが、また連続動作には水銀灯ハロゲン入りタングステンランプがよく用いられる。

発振波長はほぼ可視部から数μmの赤外部の間にあり、低温にして初めて発振するものが多いが、よく使われるルビーレーザーやネオジムレーザーは室温でも動作する。

特徴[編集]

固体レーザーでは気体レーザーと比べて活性中心の濃度がはるかに高いため、比較的小型ながら高い増幅利得が得られ、また発振出力も大きいという特徴を持つ。特に発光準位の寿命が10-5から10-3秒と長いので、Qスイッチングがきわめて有効であり、この方法により時間幅が狭く(~10-8秒)、ピーク出力の非常に大きな(106~108W)パルス発振が得られる点は固体レーザーの最も大きな特徴といえる。これをさらに増幅することにより109~1012Wといった大きな出力のパルスも得られており、核融合の実験など大きなピーク出力が要求される場合によく用いられる。

参考文献[編集]