和牛

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索

和牛(わぎゅう)とは明治時代に日本在来[1] の牛に外国種を交配・改良した、食肉専門4品種ののこと。主なものに但馬牛神戸牛松阪牛近江牛などの素牛)がある。日本国産の牛を「和牛」と言うわけではない。 西洋種の影響を受けていない日本の在来種として現存しているのは、鹿児島県口之島産の口之島牛山口県見島産の見島牛だけで、見島牛は天然記念物に指定されている。

和牛は、一般に高価である。その理由としては、食用になるまでに一般の牛より時間がかかること、飼育方法に手が込んでいること、大量生産が難しいことなどが挙げられる。

目次

公正競争規約上の定義[編集]

肉専用種で、黒毛和種褐毛和種日本短角種無角和種の4品種とその4品種間の交雑種及び前記の交雑種を含む5品種間内の交雑種を和牛という。 牛の品種を表した言葉で、「国産の牛」という意味ではない。 そのため、「外国産和牛」も実際に生産されている。但し、食肉流通業界の自主規制と農林水産省の指導により、現在において日本国内で外国産牛が和牛として流通する事は事実上不可能になっている。 和牛の内、9割以上を黒毛和牛が占めている。

和牛農家[編集]

和牛農家は主に繁殖農家と肥育農家に分けられる。 繁殖農家は子取り経営とも言われ、母牛とその母牛から生まれた子牛を飼育しており、子牛を売って経営している。母牛(12ヶ月齢以上の繁殖能力を持った雌牛)に種付けまたは受精卵移植(代理母出産)をして子牛を産ませ、数ヶ月育成した後、セリにかける。セリには約3ヶ月齢で出荷するスモール市場と約9ヶ月齢で出荷する素牛市場がある。 肥育農家は肉用に子牛を太らせ、食肉センターに出荷して経営している。家畜市場で開かれるセリで、肥育用の約3ヶ月齢のスモール牛または約9ヶ月齢の素牛を購入し、濃厚飼料を中心に給与することで体重を増やし、サシ(脂肪交雑)を入れ、およそ30ヶ月齢まで肥育した後出荷する。セリには、食肉センターで屠殺して枝肉と呼ばれる状態でサシの入り具合・肉の重量等の情報を実際見ながらセリにかける枝肉市場と生きたまま立ち姿のままサシ・重量等を購買者が予測してセリを行う生体市場とがある。

近年増えてきているのが、繁殖用の雌牛から生まれた子牛を自家肥育し、出荷する繁殖肥育一貫経営で、肥育専業農家のように子牛の購入資金が必要でないため、出荷時の粗利が変わってくる。しかし、種付けをしてから妊娠・出産・子牛育成・肥育と出荷まで約40ヶ月も掛かるため資金の回転が非常に悪く、またリスクも多くなってしまう。[要出典]

農林水産省ガイドライン(2007年3月26日発表)[編集]

「和牛」と表示する場合には次の3つの条件を満たすよう事業者に自主的な取り組みが促進されることを配慮するよう求めている(「WAGYU」「わぎゅう」「ワギュウ」も同じ)。

  1. 黒毛和種など食肉公正競争規約で「和牛」と認めている品種に該当すること。
  2. 国内で出生し、国内で飼育された牛であること
  3. 上記に該当することが牛トレーサビリティ制度で確認できること。

脚注[編集]

[ヘルプ]
  1. ^ 中国大陸北部でインド系の牛とシルクロードを経て入った欧州系のとの交雑に端を発し日本に入ってきたものが在来化したと考えられる。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]