命の別名/糸

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命の別名
中島みゆきシングル
収録アルバム わたしの子供になりなさい(#1)
EAST ASIA(#2)
A面 命の別名
リリース 1998年2月4日
ジャンル J-POP
レーベル ポニーキャニオン
作詞・作曲 中島みゆき
プロデュース 中島みゆき、瀬尾一三
チャート最高順位
中島みゆき シングル 年表
愛情物語
1997年
命の別名/糸
(1998年)
瞬きもせず
(1998年)
収録アルバムわたしの子供になりなさい
下町の上、山の手の下
(2)
命の別名
(Album Version)
(3)
清流
(4)
収録アルバムEAST ASIA
ニ隻の舟
(8)

(9)
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命の別名/糸』(いのちのべつめい/いと)は、日本シンガーソングライター中島みゆきの35枚目の両A面シングルである。1998年2月4日に発売された。

シングルCDに収録された2曲は、いずれもTBSテレビドラマ聖者の行進』の主題歌に起用された。当初はすでに発表済みだった「糸」が起用され、シングルがリリースされた5話以降は新曲の「命の別名」に差し替えられた。ドラマの終盤では「糸」がふたたびテーマ曲となっている。

家なき子』のために書き下ろされた1994年の「空と君のあいだに」、ならびにその続編に起用された翌年の「旅人のうた」がチャートの首位を獲得し、どちらも100万枚を超えるセールスを記録したのに対し、同じく野島伸司の脚本によるドラマのテーマ曲であるこのシングルはトップ10入りを逃し、商業的な成果は前2作には遥かに及ばなかった。[1]それでも、このシングルは20万枚以上を出荷し、日本レコード協会によってゴールドディスクに認定されている。[2]

楽曲[編集]

命の別名
「命の別名」は、中島みゆきがドラマ『聖者の行進』のために書き下ろした新曲であり、日本のスタジオミュージシャンとともに国内でレコーディングが行われた。1980年代前半の中島のアルバム『生きていてもいいですか』や『miss M.』などで編曲・プロデュースなどに携わり、80年代後半以降はソングライティング・チームを組んで工藤静香に多数の楽曲を提供したベース奏者の後藤次利とは、このシングルが2014年時点で最後の共演となっている。また、1983年のアルバム『予感』の後半のアレンジを手がけた井上堯之が、15年ぶりに中島の作品に参加してギターを弾いている。
シングルの翌月に発表された25枚目のオリジナル・アルバム『わたしの子供になりなさい』には、アメリカロサンゼルスで録音された別のヴァージョンが収められている。リメイク版はオリジナルとはアレンジが大きく異なり、より低いキーで攻撃的に歌いあげる中島のヴォーカルと、マイケル・トンプソンによるディストーションのかかったエレクトリックギターを前面にフィーチャーしたハードロック調のアプローチで表現されている。[3] 映画やドラマのテーマ曲をまとめた10曲入りのベスト盤『大銀幕』が同年秋に発売された際には、実際にドラマでは流されなかったアルバム・ヴァージョンが収められた。したがってシングル・ヴァージョンは、1994年から2000年までに発表されたシングル7枚のA面・B面曲を集めた2002年リリースのコンピレーション・アルバム『Singles 2000』でようやくアルバムの一部として入手可能になった。しかしながら、このシングルコレクション所収のトラックも、当初発売されたオリジナルよりフェイドアウトが30秒ほど早い短縮版である。
落合真司は著書[要文献特定詳細情報]で、この曲の歌詞と神戸連続児童殺傷事件の関連性を指摘している。
「糸」は元来、天理教の現真柱・中山善司の結婚を祝して1992年に作られた楽曲であった。[4]中島はほどなくしてこのパワー・バラードをレコーディングし、通算20作目となるスタジオ録音作『EAST ASIA』を締めくくるナンバーとして同年の10月に公式に発表した。このアルバムに収録された曲のベーシック・トラックは全般的に日本国内で録音されたものだが、のちにコーラスとストリングスがハリウッドキャピトル・スタジオ英語版で追加されている。[5]この曲のコーラスも海外で録音されており、『EAST ASIA』の表題曲の弦編曲を担当したデヴィッド・キャンベルの配偶者だったレイヴァン・ケーン、1970年代からセッション・シンガーとして活動しているザ・ウォーターズによって歌われている。[6]
この曲は2004年に、Mr. Childrenのフロントマン櫻井和寿とプロデューサーの小林武史が結成したチャリティ・プロジェクト、Bank Bandのカヴァー・アルバム『沿志奏逢』でとりあげられた。彼等のカヴァーはシングルとしてリリースされなかったものの、翌年に住友生命のコマーシャルに使用され[7]、これを機に楽曲そのものの存在が世間一般により広く認知されるようになった。2005年以降、のべ20組以上のアーティストによって相次いでカヴァー・ヴァージョンが商品化され、中島によるオリジナルも複数のテレビドラマやコマーシャル、イベントなどで幾度に渡って使用されている。[8]

収録曲[編集]

# タイトル 英語タイトル[9] 時間
1. 「命の別名」   Another Name for Life 5:30
2. 「糸」   Tapestry 5:12
3. 「命の別名」 (TV Mix) Another Name for Life 5:28
合計時間:
16:10

タイアップ、メディア使用[編集]

命の別名
  • 『聖者の行進』主題歌(第5 – 10、11話) (1998年)

主なカヴァー[編集]

命の別名

クレジット[編集]

参加ミュージシャン[編集]

それぞれシングル「命の別名/糸」、アルバム『EAST ASIA』『わたしの子供になりなさい』の歌詞カードより[10][5][3]

命の別名 (シングル・ヴァージョン)
命の別名 (アルバム・ヴァージョン)

製作[編集]

命の別名 (シングル・ヴァージョン)
  • Recorded, Engineer:Brian Scheuble
  • Mixed:Tad 後藤
  • Mixed (補助役):市川高信, Ray Blair
  • Mixed (補助役):Joe Chiccarelli at Larrabee North(Los AngIes)
  • Mastered:Tom Baker
命の別名 (アルバム・ヴァージョン)
  • Recorded, Engineer:David Thoener
  • Engineer (補助役):Michael Scotella

脚注[編集]

  1. ^ 中島みゆきのCDシングルランキング”. oricon.co.jp. オリコン. 2014年5月6日閲覧。
  2. ^ RIAJ: The Record No.461 (1998年4月): GOLD ALBUM他認定作品 1998年2月度”. 一般社団法人 日本レコード協会. 2014年5月4日閲覧。
  3. ^ a b (1998年) 『わたしの子供になりなさい』のアルバム・ノーツ. ポニーキャニオン / AARD-VARK.
  4. ^ 天理時報1992年4月12日号
  5. ^ a b (1992年) 『EAST ASIA』のアルバム・ノーツ. ポニーキャニオン / AARD-VARK.
  6. ^ (1999年) 『日-WINGS』のアルバム・ノーツ. ポニーキャニオン / AARD-VARK.
  7. ^ CM Episode”. 2005年7月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年4月14日閲覧。
  8. ^ 作品データベース検索サービス”. 日本音楽著作権協会. 2014年4月14日閲覧。
  9. ^ (2002年) 『Singles 2000』のアルバム・ノーツ. ヤマハミュージックコミュニケーションズ.
  10. ^ (1998年) 『命の別名/糸』のアルバム・ノーツ. ポニーキャニオン / AARD-VARK.