告白 (アウグスティヌス)

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告白』(こくはく、ラテン語Confessio)は、397年から翌年に至るまでに書かれたヒッポのアウグスティヌスの自伝。彼の存命中から広く読まれていた。

目次

[編集] 概要

本書はアウグスティヌスの青年時代の罪深い生活からキリスト教へのめざめをたどっている。西欧において最初期に書かれていた自伝にはよく見られる内容であり、その後中世までおよそ1000年にわたってキリスト教徒の作家に強い影響を及ぼす雛形とだった。完成した自伝ではなく、40歳ごろまでのアウグスティヌスしか書かれていない。彼はその後も長い余生を送ったのだし、実際重要な著作(「神の国」)を書いたのは晩年である。しかしそれでも、この本がアウグスティヌスの思考の深化をそっくり記録したものであり、4世紀から5世紀において一人の人間が残した記録のなかでは最も完成されたものであることは間違いない。また理論的にも重要な著作である。本書の中で、アウグスティヌスは自分がこれまでの罪深く、道徳にはずれた人生を送ってきたことをどれだけ悔いているかについて述べている。またその後にマニ教を信仰していたことや占星術を信じていたことの後悔を論じている。そして占星術は間違っているだけでなく有害だと説いてくれた友人や、別の友人によるキリスト教についての言葉の意味について語っている。アウグスティヌスはその性的な罪についてもひどく悲しんでみせ、性的な道徳の重要さを強調する。また学校でのお気に入りの科目についても書いている。数学は他の学問よりも厳密に定義され確固としている点が好きだったのだという。この本は、三位一体やその捉え方の様々な側面を象徴化している章を含んでいると考えられている。

[編集] 内容

本の前半は、罪に溺れた生活を送った後、キリスト教に接近する話や、盗みを働いたりギリシャ語の勉強に意欲が湧かないなど、彼は不都合な事実を隠さず正直に書いている。

しかし彼は単なる遊び人ではなく、当初はマニ教に関心を寄せるが、ローマネオプラトニズムに出会って決別、その後に哲学書を読み漁り、勉学に熱中し『神の国[1]や『三位一体論』[2]といった大著を残した。

モニカに反対されながらも階級の異なる女性を大事にし続けた(しかし後に信仰の邪魔になるからといって捨てた)。友人の死に直面し自らの死を恐れ始める心境描写、といった事が中心。後半は時間論、聖書の解釈についての議論、が天地創造の前に何をしていたのか、について書かれている。この著作はカトリックプロテスタントだけではなく、デカルトカントニーチェ、20世紀ではハイデガー等多数の哲学者に影響・考察を与えた。

[編集] 訳書

[編集] 主な研究文献

[編集] 脚注

  1. ^ 服部英次郎・藤本雄三訳『神の国』岩波文庫全5巻 1982年-1991年
  2. ^ 訳書は上智大学中世思想研究所編訳「初期ラテン教父 中世思想原典集成.4」に所収、平凡社、1999年
  3. ^ 作家大江健三郎は、この本を題材に『燃えあがる緑の木』第三部新潮社を書いた。

[編集] 外部リンク

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