吉岡徳仁

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吉岡 徳仁(よしおか とくじん、1967年1月20日 - )はデザイナーである。 プロダクト、空間、パッケージ、建築など、多岐に渡りプロジェクトを手掛けている。 そのデザインは素材の特徴を活かした、シンプル且つ透明感のあるデザインである。 作品はニューヨーク近代美術館やパリのポンピドゥーセンターなどの美術館に永久所蔵されている。 世界のデザインの賞を多数受賞。

"Design Miami/ Designer of the Year/ Tornado (2007)"

略歴[編集]

1967年佐賀県生まれ。1986年桑沢デザイン研究所卒業後、倉俣史朗三宅一生のもとでデザインを学ぶ。1992年フリーランスとして活動を開始する。2000年吉岡徳仁デザイン事務所を設立する。

2007年には、ニューズウィーク日本版の誌上で「世界が尊敬する日本人100人」の1人に選ばれている[1]

事務所[編集]

事務所は代官山にあり島根県にあった約160年前の米蔵の構造体を移築している。この建築は「未来と歴史のコントラスト」をコンセプトに設計され、雑誌、書籍にも紹介されている。

代表作[編集]

世界のSWAROVSKIショップのコンセプト及び、銀座のフラッグシップストア「SWAROVSKI GINZA」のデザインをはじめ、20年以上に渡りISSEY MIYAKEの多くのショップデザインを手掛けている。その他、TOYOTAHERMESLEXUSプジョーNTTBMWの為の空間デザインや、コスメブランドのRMK、SUQQUのパッケージデザイン、ショップデザインなど、幅広い分野で活躍している。

イタリアの家具ブランド、カッシーナ、ドリアデ、カルテル、モローゾなどと契約し、イタリアで開催されるミラノサローネ(世界最大規模の国際家具見本市)で毎年新作が多数発表されている。

2001年に発表された紙の椅子「Honey-pop」が世界の注目を浴びる。 その他、YAMAGIWAの照明「ToFU」、au design projectの携帯電話「MEDIA SKIN」、iida「X-RAY」、SWAROVSKI Crystal Palaceのシャンデリア「STARDUST」「Stellar」、スツール「Eternal」、繊維の構造体を釜で焼き上げた「PANE Chair - パンの椅子」をデザインしている。2002年から手がけている光学ガラスのプロジェクトは、「Water Block」「雨に消える椅子」、世界最大の光学ガラステーブル「Waterfall」などがあり、「Water Block」はパリ、オルセー美術館に常設展示されている。

デザインされた数々の作品は、ニューヨーク近代美術館(MoMA)、ポンピドゥーセンター、ビクトリアアンドアルバートミュージアム、クーパーヒューイット国立デザイン博物館、ヴィトラデザインミュージアムなどの世界の主要美術館で永久所蔵品として選ばれている。

毎年イタリア・ミラノで開催されるミラノサローネでは、Lexus、SWAROVSKI、MOROSOなどのインスタレーションを発表し、デザインの領域を超え、アートとしても世界で高く評価されている。

2008年には、21_21 DESIGN SIGHTにて、吉岡徳仁ディレクション「セカンド・ネイチャー」が開催された。 展覧会では、自然界に存在するさまざまな原理を取り入れる試みや考え方を元に、自身の新作「ヴィーナス - 結晶の椅子」を発表。およそ40万本ものファイバーを天井から吊り下げ空間全体を覆う雲のようなインスタレーション「CLOUDS - installation」も話題となった。

2009年「Story of…」カルティエ クリエイション〜めぐり逢う美の記憶 の総合監修を務め、自身もカルティエの未来をイメージしたパフュームボトル「Moon Fragment - 月のかけら」を発表した。会場となった東京国立博物館 表慶館では過去最高の入場者数を記録する12万人を動員した。

2010年には、韓国・ソウル市で開催された、過去最大規模の個展「Tokujin Yoshioka _ SPECTRUM」は、期間延長された後、盛況のうちに幕を閉じた。展覧会では、自身が20代の頃から構想していた建築プロジェクト「虹の教会」の一部として、教会を象徴する500本のクリスタルプリズムから成る、高さ9メートルのステンドグラスが発表された。

森美術館「ネイチャー・センス展」では、15メートルにも及ぶインスタレーション「Snow」2010(1997〜)が発表された。

2013年には、東京都現代美術館にて個展「TOKUJIN YOSHIOKA_Crystallize」が開催された。新作の結晶絵画「Swan Lake」や、7つの糸から生み出される椅子「蜘蛛の糸」を発表し、その他、結晶化した薔薇の彫刻「ROSE」、クライマックスとなるアトリウムの大空間では、国内初公開となるクリスタルプリズムでつくられた高さ12メートルの建築「虹の教会」を出現させ、インスタレーションを含む代表作、国内初公開作品など約30点の作品を展示した。

主な受賞[編集]

  • 1997年 JCD Design Award大賞
  • 2000年 I.D. Annual Design Review(アメリカ)
  • 2001年 I.D. Annual Design Review(アメリカ)、A&W Award The Coming Designer for the Future(ドイツ)、桑沢賞
  • 2002年 2001年度毎日デザイン賞
  • 2005年 Talents du Luxe(フランス)
  • 2007年 第57回 芸術選奨新人賞
  • 2007年 BVLGARI Brilliant Dreams Award 2007
  • 2007年 グッドデザイン賞金賞
  • 2007年 Design Miami[1] / Designer of the Year 2007(アメリカ)
  • 2008年 Wallpaper Design Awards 2008/ Best furniture designer(イギリス) 
  • 2008年 Design for Asia Award (DFA Award) / Grand Awards 2008(香港)
  • 2009年 Elle Deco International Design Awards / Designer of the Year 2009(イタリア)
  • 2010年 The 100 Most Creative People in Business 2010(アメリカ)
  • 2010年 Artist of the Year / TOKYO Design & Art ENVIRONMENTAL AWARDS
  • 2011年 A&W Architektur & Wohnen/Designer of the Year 2011
  • 2012年 Maison & Objet/ Creator of the Year 2012

主な書籍[編集]

  • 作品集
    • 「Tokujin Design」(ギャップ出版) 2001年
    • 「Tokujin Yoshioka Design」英語版 / 日本語版(ファイドン、イギリス) 2006年
    • 「TOKUJIN YOSHIOKA」(リッツォーリ、アメリカ) 2010年
    • 「TOKUJIN YOSHIOKA Crystallize」(青幻舎) 2013年
  • 書籍
    • 「みえないかたち」(エスクァイア マガジン ジャパン) 2009年 - 吉岡徳仁が自身のデザインについて初めて語った書籍。

新聞・雑誌掲載[編集]

  • 国内
    • 「カバーインタビュー 吉岡徳仁」『AXIS』第93号、2001年9-10月号(表紙、カバーインタビュー)
    • 「吉岡徳仁とは、誰だ?」『pen』2009年5/15号(表紙、一冊)
    • 『エル・デコ』2009年6月号(p.128-130、139、143-149) - EDIDA デザイナー・オブ・ザ・イヤー受賞
    • 『AERA』2010年9月20日号(表紙、カバーインタビュー)
    • 『美術手帖』2013年11月18日号(特集インタビュー)
  • 海外
    • 「TOKUJIN YOSHIOKA」『intramuros』(フランス)2002年4/5月号(表紙、p.74-81)
    • 「TOKUJIN YOSHIOKA: THE ILLUSIONIST」『FRAME』(オランダ)2008年3/4月号(p.82-93)
    • 「The Invisible Bar」『Domus』(イタリア)2008年3月号(表紙、p.97-101)
    • 「Alchemy and illusion」『INTERNI』(イタリア)2008年4月号(表紙、p.116-121)
    • 「Ceding control to a world of random beauty」『International Herald Tribune』2008年10月13日
    • 「Mother of invention: second nature by Tokujin」『Domus』(イタリア)2008年10月号(p.16-23)
    • 「YEAR IN IDEAS」『The New York Times Magazine』(アメリカ)2008年12月14日号(p.52) - その年を代表するベスト・アイデアとして
    • 「The 100 Most Creative People in Business」『FAST COMPANY』(アメリカ)2010年6月号(p.105) - 世界のビジネスシーンにおいて最もクリエイティブな一人として
    • 「INTO THE LIGHT」『FRAME』(オランダ)2010年9/10月号(p.154-159)

TV出演[編集]

参考文献[編集]

  1. ^ 2007年10月17日号。工業・空間デザイナーとして

外部リンク[編集]