台湾鉄路管理局

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台湾鉄路管理局
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台鉄局本部(台北駅西2門)
各種表記
繁体字 臺灣鐵路管理局
簡体字 台湾铁路管理局
拼音 Táiwān tiělù guǎnlǐjú
通用拼音 Táiwān tiělù guǎnlǐjú
注音符号 ㄊㄞˊ ㄨㄢ ㄊ一ㄝˇ ㄌㄨˋ ㄍㄨㄢˇ ㄌ一ˇ ㄐㄩˊ
発音: タイワンティエルーグァンリージュー
日本語漢音読み たいわんてつろかんりきょく
英文 Taiwan Railway Administration
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台湾鉄路管理局(たいわんてつろかんりきょく、略称台鉄臺鐵/台鐵/台铁))は、台湾国有鉄道のうちの一つで日本の国土交通省に相当する中華民国交通部の運営するもの。

概説[編集]

日本の敗戦に伴い中華民国に接収された台湾島内の鉄道路線を引き継ぐために設立された、台湾鉄路管理委員会を直接の前身とする鉄道事業体で、1948年3月5日に発足した。設立当初は地方政府である台湾省政府の管轄下であったが、台湾省の機能が凍結された1999年に中央政府の管轄下となって現在に至る。台北駅ビルに本部を構え、2007年7月現在の局長は范植谷。

日本統治時代に建設された多く路線を引き続き運営しているほかに、東部を中心に存在した鉄道空白地帯を結ぶ東部幹線南廻線および一部の支線を建設、あわせて1,100キロメートルを超える路線を運営している。また、管理局発足後も恒常的に設備の近代化が行われており、現在では主要幹線の殆どが電化複線化されている。年間利用者はおよそ1億7千万人。

長らく西部幹線の長距離輸送を経営の柱としてきたが、台湾高速鉄道の開業後は高速鉄道を補完する短中距離輸送の利便性を高めるため、高頻度・等間隔の都市型ダイヤへの移行を進めている。また、高速バスとの競合が激化している東部幹線の長距離輸送の改善にも力を入れており、台東線の電化・重軌化や日本製振り子電車の投入を進めている。

公社化を経た後に民営化する計画もある。なお台湾の国鉄には台鉄のほかに、林業用に由来し日本の農林水産省に相当する林務局が運営する阿里山森林鉄路がある。

歴史[編集]

1945年以前については台湾総督府鉄道を参照のこと

運行形態[編集]

2010年現在、現在の日本の特急に相当する[1]自強号(自強號)、急行に相当する[2]莒光莒光號)、準急に相当する[3]復興号(復興號)、快速に相当する区間快車普通列車に相当する区間車普快車を運行している。

長らく台北と高雄を結ぶ長距離輸送に主軸が置かれてきたが、現在は台湾高速鉄道にその座を譲り、台北と高雄の2大都市圏と地方都市との連絡を中心とした運行ダイヤが組まれている。すなわち、台湾各地の地方都市と2大都市圏を長距離輸送の基幹となる自強号・莒光号の優等列車で結びつつ、区間車・区間快車でそれらの優等列車を補完するというダイヤである。また、前述の2大都市圏とその周辺では都市近郊鉄道として都市圏輸送も担っており、従来の汽車型ダイヤから高頻度運転の都市型ダイヤへの移行(捷運化)が進められている。

なお、2006年11月に列車種別が一新された。旧電聯車冷気柴客が区間車に、旧平快車・普通車が普快車にそれぞれ統一され、区間快車が新設された。旧電聯車冷気柴客が冷房つき列車だった。


運賃[編集]

列車の運賃については、日本と違い、列車ごとにそれぞれ別々の運賃体系(日本の「普通運賃」の上に特急料金、指定席料金を追加する方式とは異なる)が設定されており、例え同一種別の列車同士であっても、2列車以上を乗り継ぐ場合は運賃の通算を行わない。莒光号以上の優等列車は原則として全車指定席で、混雑区間の普通車に限って「自願無座」(日本の立席特急券に相当)が発売される場合がある。ちなみに、観光列車や一部の莒光号には日本のグリーン車に相当する「商務車」という特別席が設定されているが、前述の通り乗車券以外の料金券が存在しないため、この車両・座席には上位種別の料金(この場合自強号)が適用される。そのため、時刻表上は自強号として別列車扱いされており、乗車券も自強号で発券される。

種別ごとの運賃は以下の通り。

日本の相当 種別 10㎞ごとの運賃
特急 自強号 NT$22.7
急行 莒光 NT$17.5
快速 復興号・区間快車 NT$14.6
普通 区間車 NT$14.6
普通 普快車 NT$10.4

なお、小児・65歳以上の老人・障害者は半額となるが、小児運賃の適用基準が年齢である日本とは異なり、身長(115センチ以上150センチ未満)となっている。また、莒光号において座席指定を受けずに(自願無座)81キロ以上を乗車した場合は上記運賃から2割引となる。

この他に、1ヶ月定期乗車券も存在する。かつては入場券(6元)も発売されていたが、2013年6月1日に廃止された(身分証との交換で通行証を貸与する形式に変更)。

ICカード[編集]

北部の福隆-基隆-苗栗(平渓線、内湾線、六家線含む)、および南部の林内-台南-屏東(沙崙線含む)の各エリア内相互発着で利用する場合に限り、悠遊カードとよばれるICカードが使用できる(悠遊カードと相互利用できる各種ICカードを含む)。この場合の運賃は乗車した列車種別に関わらず、区間車運賃から1割引となる(ただし対号列車は立席利用。太魯閣号、普悠瑪号等一部列車は利用不可)。北部エリアと南部エリアを跨ぐ利用はできない。なお、長らく簡易ICカードリーダーを設置した専用改札口を利用する必要があったが、従来の磁気券対応自動改札機の更新が2010年11月より始まり、磁気券・ICカードの両方に対応した新型機(オムロン製)が順次導入された。なお、一部の無人駅においては、簡易式のIC専用自動改札機が設置されている。

路線一覧[編集]

幹線[編集]

旅客支線[編集]

貨物支線[編集]

  • 高雄臨港線 (高雄市の環状貨物線) トロッコ列車も運行、LRT転換計画あり
  • 基隆臨港線 (一部廃止) LRT転換計画あり
  • 花蓮臨港線
  • 台中港線 (台中港 - 台中港貨物運輸事務所)
  • 中興一号特種支線 (鶯歌 - 某営区) 軍用貨物線
  • 中興二号特種支線 (集集線龍泉 - 戦車研発中心) 軍用貨物線

計画線[編集]

計画中断[編集]

  • 中橫鉄道 (台中 - 花蓮)

廃止線[編集]

使用車両[編集]

  • 莒光
    • 旧型車両(自動扉なし)
      • FP1000(FPK10600に改造される予定)
      • FP1100(FPK10600に改造される予定)
      • FP10000
      • FP10100(FPK10600に改造される予定)
      • FPK1000(FPK10600に改造される予定)
      • FPK10000
      • FPK10100(FPK10600に改造される予定)
      • FPK10200
      • FPK11000
      • FPK11100(FPK10600に改造される予定)
      • FPK11200
      • FPK11300(車椅子スペースあり)
      • SP32600
      • SP32720
      • SP32750
      • SP32800
      • SP32850
      • SP32950
    • 新型車両(自動扉あり)
    • 食堂車
      • DC10500(莒光号の食堂車客室合造車は食堂車客廳合造車へ転用)
    • グリーン車
      • BCK10500
      • BCK10600
      • BCK10700
    • 客廳車
      • PC10500
  • 復興号
    • DRC(気動車)
      • DRC1000
    • 客室車
      • SP20000
      • SPK20000
      • SPK20200(FPK10500に改造されて形式消滅)
      • SPK21000
      • SPK21200(FPK10500に改造されて形式消滅)
      • SPK2000(FPK10600に改造される予定)
      • SPK2100(FPK10600に改造される予定)
      • SPK2150(FPK10500に改造されて形式消滅)
      • SPK2200(FPK10500に改造されて形式消滅)
      • SPK2300(改造復興号の冷房快速)
(...補充中)
  • 電気機関車、ディーゼル機関車
    • E1000(PP式自強号専用機関車)
    • E100(E101を除き全車廃車)
    • E200(E221廃車)
    • E300
    • E400
    • R0(国鉄DF91形ディーゼル機関車と同型)
    • R20/R50(R25/R29/R39/R53廃車、R56-R59は台湾の「機関車外交」でマラウイへ)
    • R100(R104廃車)
    • R150(R164廃車)
    • R180/R190
    • S200(S203/S208/S211廃車)
    • S300(S316/S318のみ使用中)
    • S400(S402/S403のみ使用中)
    • LDH200/DH200
    • DHL100
  • 蒸気機関車
    • BK10(日本の500と同形)
    • CK50
    • CK80(日本の2120と同形)
    • CK100(動態保存蒸気機関車)
    • CK120CK124は動態保存蒸気機関車、日本のC12と同形)
    • CT150(日本の8620と同形)
    • CT230(戦時中に転入した日本のC50)
    • CT240(日本の8900と準同形)
    • CT250(日本のC55と同形)
    • CT270(日本のC57と同形)
    • DT560
    • DT580(日本の9600と同形)
    • DT650(日本のD51と同形)
    • EK900(日本の4110と同形)
  • 総統専用客車
    • SA4101
    • SA4102

駅区分[編集]

脚注[編集]

  1. ^ イカロス出版『台湾鉄道の旅 完全ガイド』100頁。
  2. ^ イカロス出版『台湾鉄道の旅 完全ガイド』102頁。
  3. ^ イカロス出版『台湾鉄道の旅 完全ガイド』103頁。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]