反転フラップ式案内表示機
|
東京国際空港で使用されていた到着案内表示機
ガソリンスタンドなどで使用されている反転式表示機
|
反転フラップ式案内表示機(はんてんフラップしきあんないひょうじき、英: Split-flap display)とは鉄道駅もしくは空港などにおいて、乗り物の行先や種別などを案内するための表示板及びその機械である。
目次 |
概説 [編集]
変更稼働中の音から「パタパタ式」、開発者の名前から「ソラリー式」(近畿日本鉄道など一部の鉄道会社では「ソラリー」)、仕組みから「回転式」とも呼ばれている。またガソリンスタンドでも数字のみ使用されているケースもあるほか、同じ構造を持つデジタル時計(置き時計や壁掛け時計など)も存在している。テレビの選挙開票速報でも候補者得票を視覚的に伝えるため同様の装置を使用していた時期がある[1]。
構造 [編集]
2枚の小さい円盤で数量計や行先表示盤などでは10 - 50枚程度、時計の分表示では60枚の同じ大きさの薄い板(フラップ)を挟む構造となっている。このフラップが横長の場合には中間支持のために別に円盤が設けられていることも多い。
1枚のフラップには表面に文字・記号の下半分が、裏面に上半分が記載されており、フラップの一辺の延長上で円盤に支持され、2枚の円盤が縦方向に同期して回転することでフラップを反転させる。装置の上部にフラップを留める爪が設けられており、静止した時、フラップの1枚が上部で裏面を向け、表面を向けた下の1枚と組み合わせて、一連の文字・記号を表示させる仕組みとなっている。これを数字の桁や表示項目毎に複数組み合わせることで、全体として意味のある表示とさせている。
利点と欠点 [編集]
稼動時はフィルム式案内表示器よりも高速に変更でき、表示項目毎に独立して稼働させることができることから、緊急の時刻変更やのりば変更などにも対応できる。文字も乱視や老眼の人にもよく見えるように作られており、光の反射によって見えなくなることもない。
しかしダイヤ改正時や新しい文字(列車名や航空会社名)などの追加や変更になると、1つの機械に必要な文字数(11・50・70コマ)が限界を超え、その都度改修工事をしなければならない不便さがあった。このため、頻繁に表示が変化する部分(鉄道駅での行先表記など)については電光表示と併用する場合もある。名古屋鉄道では、使用機会の少ない行先については「名古屋方面」のように表示していた例もある。
なお漢字や仮名が混在する日本と異なり、欧米ではもともと言語をアルファベット(と数字)だけで表記するため、フラップ自体を1文字ごとに分割させることで、上記の欠点をクリアしているものが多い。そのため、日本と比べ現在でも稼働中のものが多く残っている。
主なメーカー [編集]
脚注 [編集]
- ^ 伊豫田康弘、田村穣生、煤孫勇夫、上滝徹也、野田慶人『テレビ史ハンドブック―読むテレビあるいはデータで読むテレビの歴史』自由国民社(1996年)、27頁