原因療法

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原因療法(げんいんりょうほう)は、症状や疾患の真の原因となっているものを直したり取り除いたりする治療法で、対症療法と対置される概念である。一般に、これこそが望ましい、とされている療法である。

例えば、胃痛に悩まされている患者がいるとする。その患者に痛み止めの薬を服用させるのは対症療法にすぎない。

その胃痛の原因を辿っていったときに、例えば胃潰瘍があり、さらに胃潰瘍ができる原因として患者の職場での人間関係の心労があったとする。そのような場合に、胃潰瘍の治療を行うことをもってして「原因療法」と考えることも一応は可能である(通常の医療ではこのあたりまでしか行わない)。だが、真の原因療法、深いレベルでの原因療法というのは、この場合は患者の職場の人間関係を解決する(たとえば配置転換を申し込む、転社・転職する、転地療法を試みる、あるいは人間関係の高度な対処法を学ぶ 等々)ということになる。

このような深いレベルでの原因療法を行わない限り、人体というのはたとえひとつの疾患を物理的に治療しても、次から次へと他の疾患が現れてくることがよくあることは、たびたび指摘されている。よって本来は原因療法を行うことが望ましい。

ただし、ひとりひとり患者の具体的な人生では様々ないきさつ・しがらみ・制約条件 等がつきまとう。純粋に健康のことを考慮すれば原因療法を行うほうが望ましいと分かっていても、それを実行した場合の様々な(健康以外の要素も含めた)メリット/デメリットを天秤にかけた結果、原因療法の実行を諦めざるを得ない状況に陥っている場合もあり、そうした場合は根本的な解決になっていないと知りつつも、やむをえず対症療法で凌ぐわけである。

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