単価記号
@ は、記号文字の1つである。JIS X 0208では単価記号(たんかきごう)という名称が付けられているが、特に日本ではアットマークという通称が一般的である。
「@」は本来会計での略記として多く一般に用いられる記号であり、請求書で「商品7個 @ $2 = $14」(商品7個 各単価2ドル 小計14ドル)のように用いられていた。1990年代後半以降、レイ・トムリンソンにより電子メールのメールアドレスの中に用いられたことで身近な記号になった。
目次 |
名称[編集]
ANSI/CCITT/Unicodeの文字符号化標準では、「commercial at」が公式名称である。
英語では俗にat sign、at symbolあるいは単にatなどと呼ばれ、文章中ではat(アット)と読まれる。
各言語で、以下のような俗称がある[要出典]。
| 言語 | 俗称 | 意味 |
|---|---|---|
| chiocciola | カタツムリ | |
| равлик | ||
| heliko | ||
| apenstaartje | 猿の尾 | |
| 揺れる猿 | ||
| παπάκι | 小さなアヒル | |
| kanelbulle | シナモンロール | |
| afna | 猿 | |
| zavináč | ロールモップ(巻きニシン) | |
| 愛他(アイ・ター) | 彼を愛す | |
| 圈a | ||
| 花a | ||
| 小老鼠 | 小さな鼠 | |
| 골뱅이 | サザエ | |
| snabel-a | 象の鼻のa | |
| Klammeraffe | クモザル | |
| なると | ||
| krøllalfa | カールしたα(アルファ) | |
| kukac | 蠕虫 | |
| miukumauku | 猫の鳴き声 | |
| маймунка | 小さな猿 | |
| שטרודל | シュトゥルーデル | |
| małpa | 猿 | |
| собака, собачка | 犬 | |
| a còng | 湾曲した a | |
| a móc | 鈎付きの a | |
起源[編集]
起源にはいくつかの説がある。
- ギリシャの水量の単位@から来ている。
- ラテン語の「アンフォラ」(取っ手が付いたツボ)という意味の記号である。1つの「アンフォラ」に入る量が「1アンフォラ」とされ、その後に単価を表すマークになった。
- スペイン語圏・ポルトガル語圏の質量の単位アローバ (arroba) の記号。1448年のアラゴンや、1537年のヴェネツィアに用例がある[1]。
- ラテン語の前置詞 ad(英語の at にあたる接頭字)の合字。
- フランス語の前置詞 à(英語の at にあたる)の変形。
- 英語の each at から、e と a の合字。
意味[編集]
単価[編集]
たとえば @$300 と書いて、単価(1個の価格)が300ドルであることを意味する。ただし英単語の at の意味は「単価」ではなく「~の値段で」で、単価300ドルは正確には at $300 apiece などという。
メールアドレス[編集]
現在では、atの代わりに幅広く使われだしており、特に、インターネットの電子メールのアドレスで、ユーザ名とドメイン名を分けるのに使われる。これは、1971年、レイ・トムリンソンが、前述のように単価を表す文字として使われていた@を「このユーザーは、ローカルマシン上(at the local machine)ではなく、他のホスト上(at another host)に居る」と言う意味を込めるために採用したことに始まる[2]。
自然言語[編集]
- 英単語の at の略記に使う。
- メールアドレスでの用法から派生し、自然言語でも、電子メール中などで「人名@企業・団体名」というような使い方をすることがある。
- 特にアメリカでは、スポーツ競技のホームアンドアウェイでの対戦カードを「アウェイチーム@ホームチーム」で表記することが多い。これは、アウェイチームから見て「相手チームのホームで (at) 試合をする」という意味がある。
- Leetでは「a」の代わりに使うことがある(「at」のこともある)。
- 日本語では、at(アト)にかけたインターネットスラングとして、「あと」を意味する。例えば、「@3日」は「あと3日」。
- スペイン語・ポルトガル語などでは、名詞の母音が男性形なら -o- ・女性形なら -a- となるとき通性形として -@- を使う。たとえば、amig@sは「amigos(男の友達)またはamigas(女の友達)」を意味する。
- コアリブ語 (Koalib language) の正書法では、ラテン文字の1つとしてアラブ語からの借用語に使われる。@の大文字も使う[3]。文字としての@の大文字・小文字は、国際SILによりUnicodeの私用領域に外字として登録されたが[4]、Unicodeには採用されていない。
記法[編集]
プログラミング言語等[編集]
- Pascalでは、アドレス演算子「↑」の別表記である。
- Perlでは、配列変数プレフィックスである。例えば、$a は普通のスカラー変数なのに対し、@a は配列変数である。
- Rubyでは、@はインスタンス変数プレフィックス、@@はクラス変数プレフィックスである。
- Twitterでは、リプライ(特定のユーザに向けているが公開される発言)の最初に「@ユーザ名」を付ける(例: @utadahikaru ツイート本文)。
符号位置[編集]
Unicode・JIS[編集]
| 記号 | Unicode | JIS X 0213 | 文字参照 | 名称 |
|---|---|---|---|---|
| @ | U+0040 |
@@ |
Commercial At アットマーク(半角) |
|
| ﹫ | U+FE6B |
﹫﹫ |
Small Commercial At | |
| @ | U+FF20 |
1-1-87 | @@ |
アットマーク(全角) |
モールス符号[編集]
国際電気通信連合は2004年5月3日、国際モールス符号表に@を追加することを承認した。符号は・--・-・。
評価[編集]
ニューヨーク近代美術館 (MoMA) は2010年3月22日、建築・デザイン部門の永久コレクションに@を追加した。 @ at MoMA
出典[編集]
- ^ Willan, Philip (2000年7月31日). “Merchant@Florence Wrote It First 500 Years Ago”. The Guardian (London) 2010年4月25日閲覧。
- ^ http://openmap.bbn.com/~tomlinso/ray/firstemailframe.html
- ^ Unicode Technical Meeting #101, 15 -18 November 2004, Cupertino, California
- ^ http://scripts.sil.org/cms/scripts/page.php?site_id=nrsi&item_id=CharisSIL_Technical
|
||||||||||||||||||||||||||||||||