十二糎二八連装噴進砲

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十二糎二八連装噴進砲
使用勢力 大日本帝国海軍
採用年 1944年(昭和19年)
口径 120mm
砲身長 1,500mm
初速 240m/秒
最大射程 4,800m
最大射高 2,600m
発射速度 15から20発/分
俯仰角 +10度から+80度
俯仰速度 12度/秒
(人力で9度/秒)
旋回角 全周
旋回速度 12度/秒
(人力で12度/秒)
動力 電動
重量 2.5トン
要員
使用弾 12cmロサ弾
弾薬包全長 730mm(6.08口径)
弾薬包重量
弾丸重量 22kg
炸薬重量 200g(?)
装薬重量 推薬3.4kg
信管 四式時限筒
製造数
備考

十二糎二八連装噴進砲(12せんち28れんそうふんしんほう)は、日本海軍の開発したロケットランチャー。四式焼霰(しょうさん)弾(ロケット式焼霰弾、通称ロサ弾)を発射する架台である。

概要[編集]

ロサ弾は一種のロケット弾で着火すると1.1秒燃焼し飛翔、5.5秒後(1,050m)もしくは8秒後(1,500mか1,700m)に爆発し、60個の焼霰弾子をまき散らすものである。

マリアナ沖海戦の戦訓により急遽発射台が制作され正式採用された。12cmロサ弾28本を装填し架台は25mm3連装機銃の架台を流用、また射撃指揮装置も九五式機銃射撃指揮装置をそのまま使用した。

ちなみに正式名は噴進となっているが、構造的にはロケットガン(砲)ではなくロケットランチャー(噴進弾発射器)である。旧日本軍では他のロケットランチャーでも、砲兵の装備であるためか「砲」と分類し命名している。

レイテ沖海戦では参加空母4隻と伊勢型戦艦に搭載されたが有効射程1,500mほどで敵機の撃墜は難しく威嚇以上のものでは無かった。 伊勢日向ではこれを急降下爆撃の回避に有効に使っている。

砲員は防炎服に身を包み、砲の発射に際しては待避する必要があった。そのため1度発射すると、発射炎の高熱が残る中の再装填に2分から4分ほど時間が掛かるという対空砲として致命的な問題もあった。

レイテ沖海戦の戦訓から砲の構造を強化、軽量化した30連装架台が実用化された。また射撃指揮装置も専用の四式射撃指揮装置四型と追尾盤が開発された。

搭載艦船[編集]

マリアナ沖海戦後に多くの空母に搭載された。レイテ沖海戦に参加した4隻の空母のうち瑞鶴についてはアメリカ軍撮影の写真から搭載が確認できる。瑞鳳と千歳は戦闘詳報に図示込みで搭載の記述があり、千代田についても前3隻と同様、直前に呉に入渠していることから搭載したと推定される。信濃は搭載前に戦没した可能性もある。その他の空母については戦後の写真などから搭載が確認できる。葛城は30連装架台を搭載した。

※戦艦武蔵に2基搭載したという証言もあるが現時点でそれを証明する資料は無い。

参考文献[編集]

  • 雑誌丸編集部『丸スペシャルNo6 空母翔鶴・瑞鶴』潮書房、1976年
  • 長谷川藤一『軍艦メカニズム図鑑-日本の航空母艦』グランプリ出版、1997年 ISBN 4-87687-184-1
  • 歴史群像編集部『歴史群像太平洋戦史シリーズVol.13 翔鶴型空母』学習研究社、1997年 ISBN 4-05-601426-4
  • 『昭和19年10月20日~昭和19年10月25日 軍艦瑞鳳捷1号作戦戦闘詳報』
  • 『昭和19年10月20日~昭和19年10月25日 軍艦千歳捷1号作戦戦闘詳報』
共にアジア歴史資料センターのサイトで公開

関連項目[編集]