利家とまつ〜加賀百万石物語〜

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内, 検索
この項目に含まれる文字は、オペレーティングシステムブラウザなどの環境により表示が異なります。

利家とまつ〜加賀百万石物語〜』(としいえとまつ かがひゃくまんごく ものがたり)は、NHK2002年1月6日から12月15日[1]にかけて放送された大河ドラマ第41作。

利家とまつ〜加賀百万石物語〜
ジャンル ドラマ
放送時間 日曜20:00-20:45(45分)
放送期間 2002年1月6日12月15日(49回)
放送国 日本の旗 日本
制作局 日本放送協会
製作総指揮 浅野加寿子
演出 佐藤峰世 他
脚本 竹山洋
出演者 唐沢寿明
松嶋菜々子
反町隆史
香川照之
酒井法子
天海祐希
山口祐一郎
竹野内豊
高嶋政宏
中条きよし
松原智恵子
加藤雅也
及川光博
的場浩司
辰巳琢郎
名取裕子
三浦友和
林隆三
古谷一行
加賀まりこ
赤木春恵
池内淳子
八千草薫
草笛光子
萩原健一
松平健
里見浩太朗
丹波哲郎
菅原文太 他
オープニング 渡辺俊幸
テンプレートを表示

目次

[編集] 作品内容と反響

尾張出身の武将で、織田信長豊臣秀吉に仕えて加賀藩前田家の祖となった前田利家と、賢夫人として知られる正室のまつ(芳春院)を中心に戦国群像を描いたドラマで、織豊時代を中心に戦国時代が描かれたのは1996年の『秀吉』以来。主演の唐沢寿明1989年放送の『春日局』以来の出演、まつ役の松嶋菜々子は大河ドラマ初出演[2]。原作・脚本の竹山洋は『秀吉』以来の脚本担当である[3]

民放のトレンディドラマで活躍するような若手俳優を多く起用し、特に入籍直後の反町隆史松嶋菜々子の共演が話題を集めたこと、そして人気絶頂の唐沢、松嶋の二大スターのダブル主演ということもあり高視聴率を記録した。しかし、まつを演じる松嶋菜々子を婚姻前という早い段階から無理矢理登場させたり[4]、史実を無視して歴史の名場面にまつを過度に絡ませたりする演出が多かった。「わたくしにお任せくださいませ」というまつのセリフは、彼女がしゃしゃり出る時に何度も使用しており、流行語にもなっている。

物語の前半では迫力ある合戦の場面が多く登場したが、後半になると殆ど合戦の描写はなくなった。史実における利家は北陸の一向一揆に対して釜茹、引き裂きといった凄絶な弾圧を行ったが、劇中では一向宗徒を庇護した人物として描かれた。また犬猿の仲だった佐々成政とも親友という設定であった。

織田信長を演じた反町隆史の演技は概ね好評だった。唐沢寿明曰く「歴代最高の信長」、竹山洋も「優しさが加わった今までにない信長像が出来ました」と称賛している。信長がしばしば口にした「で、あるか」のセリフは流行語にもなった。この信長像はそれ以後の信長登場時代劇に大きな影響を与え、様々な時代劇作品で「で、あるか」の台詞が信長の台詞として頻繁に使われるようになった。 なお、本作の信長は最後まで月代にならず総髪のままであり、大河ドラマでは珍しく本能寺で最期を遂げる場面は直接描かれず、炎の中に消えていく場面で締めくくった。

利家も参加している(説のある)桶狭間の戦いの描写は、今川義元のイメージこそお約束のものであったが[5]、合戦シーンについては新説に基づいて、桶狭間山を駆け上がる設定になっている。ただし、番組中でナレーションで行われた兵力比較が「今川軍7万人」と「織田軍2千人」と言う大きく誇張された数字になっていた。

前田家ゆかりの石川県金沢市では、最終回には80%を越える驚異的視聴率を記録した。また、オープニングテーマには金沢市に本拠を置くオーケストラ・アンサンブル金沢が起用された。なお、過去2回時代劇専門チャンネルで再放送された。

平均視聴率は22.1%、最高視聴率は27.6%。

2006年度の大河ドラマ『功名が辻』では、唐沢寿明が同じ前田利家役で一話のみ“再登場”している。

[編集] あらすじ

織田家家中で「槍の又左衛門」と言われた槍の名手で、尾張荒子の領主前田利昌の四男・前田又左衛門利家(幼名・犬千代)は父の反対を押しきって信長に仕官し、稲生の戦いで手柄を挙げ早々赤母衣の筆頭になる。しかしその直後、信長の同朋の拾阿弥を切り信長から勘当される。2年間の放浪の末、美濃の猛将・足立六兵衛を討ち取り帰参が叶うが、出世競争では秀吉や明智光秀などに遅れをとる。賤ヶ岳の戦いでは柴田勝家に味方した利家だが秀吉の信頼が厚く、以後秀吉の臣下となり豊臣政権随一の重臣として活躍する。そして秀吉の死後、天下人を目前にした矢先に病で亡くなってしまう。そして時代は徳川へと移っていくのだった。

[編集] スタッフ

[編集] キャスト

[編集] 前田家

[編集] 織田家

[編集] 豊臣家

[編集] 佐々家

[編集] 徳川家

[編集] その他

[編集] 架空の人物

[編集] 放送

[編集] 放送日程

  • 第1回と最終回は1時間拡大版。
  • 第22回の放送は20:30~21:15。
  • 6月30日は日韓サッカーワールドカップ決勝戦のため休止。
  • 最も視聴率の低かった第23回(6月9日放送)は、20時30分から行われたワールドカップ日本対ロシア戦の裏番組だった。
  • 平均視聴率 22.1%(視聴率は関東地区ビデオリサーチ社調べ)。
放送回 放送日 タイトル 演出 視聴率
01第1回 1月6日 婚約 佐藤峰世 26.1 %
02第2回 1月13日 笄斬り 佐藤峰世 25.1 %
03第3回 1月20日 出仕停止 佐藤峰世 27.6 %
04第4回 1月27日 桶狭間の奇跡 佐藤峰世 27.5 %
05第5回 2月3日 まつの大ぼら 鈴木圭 24.8 %
06第6回 2月10日 祝言 鈴木圭 22.8 %
07第7回 2月17日 出世合戦開始! 伊勢田雅也 23.3 %
08第8回 2月24日 猿は天才だぁ!? 鈴木圭 25.7 %
09第9回 3月3日 明智病 佐藤峰世 24.3 %
10第10回 3月10日 妻への小袖 佐藤峰世 24.6 %
11第11回 3月17日 対決! 兄と弟 伊勢田雅也 26.4 %
12第12回 3月24日 目指せ! 百万石 伊勢田雅也 23.2 %
13第13回 3月31日 まつの城 本木一博 21.1 %
14第14回 4月7日 比叡山の赤ん坊 本木一博 20.5 %
15第15回 4月14日 良之、三方ヶ原に死す 佐藤峰世 21.7 %
16第16回 4月21日 おねの子、豪姫 伊勢田雅也 26.7 %
17第17回 4月28日 利家、大名出世 本木一博 20.0 %
18第18回 5月5日 越前府中入城 佐藤峰世 21.1 %
19第19回 5月12日 秘密同盟 佐藤峰世 21.8 %
20第20回 5月19日 幸の婿どの 伊勢田雅也 21.4 %
21第21回 5月26日 利勝の初陣 伊勢田雅也 23.1 %
22第22回 6月2日 女将軍 本木一博 23.2 %
23第23回 6月9日 豪姫の母 本木一博 13.3 %
24第24回 6月16日 赤い星 井上剛 15.9 %
25第25回 6月23日 光秀の悲劇 佐藤峰世 24.0 %
26第26回 7月7日 本能寺の変 佐藤峰世 23.9 %
27第27回 7月14日 夫婦の決心 田村文孝 24.2 %
28第28回 7月21日 清須犬猿合戦 田村文孝 20.7 %
29第29回 7月28日 人質 麻阿姫 伊勢田雅也 20.3 %
30第30回 8月4日 男泣き! 柴田勝家 本木一博 19.7 %
31第31回 8月11日 賤ヶ岳の夫婦 本木一博 20.3 %
32第32回 8月18日 炎上、勝家と市 佐藤峰世 20.4 %
33第33回 8月25日 金沢入城 田村文孝 20.2 %
34第34回 9月1日 さよならの黒百合 伊勢田雅也 20.2 %
35第35回 9月8日 末森城の決戦 本木一博 20.4 %
36第36回 9月15日 さらさら越え 梶原登城 18.8 %
37第37回 9月22日 真実(まこと)の男とは 佐藤峰世 20.2 %
38第38回 9月29日 花衣 田村文孝 19.4 %
39第39回 10月6日 成政切腹 伊勢田雅也 20.1 %
40第40回 10月13日 鬼の淀どの 本木一博 19.8 %
41第41回 10月20日 小田原攻め 佐藤峰世 23.4 %
42第42回 10月27日 利休切腹 伊勢田雅也 18.9 %
43第43回 11月3日 大政所の遺言 井上剛 20.2 %
44第44回 11月10日 猿千代誕生 田村文孝 20.4 %
45第45回 11月17日 利家 出仕拒否 佐藤峰世 22.9 %
46第46回 11月24日 父子の名乗り 本木一博 22.1 %
47第47回 12月1日 秀吉死す 土屋勝裕 22.6 %
48第48回 12月8日 家康暗殺 伊勢田雅也 22.8 %
49最終回 12月15日 永遠(とわ)の愛 佐藤峰世 25.0 %

[編集] 総集編

12月29日一括放送。

  • 前編「出世合戦」(19:20–20:45)
  • 後編「永遠の愛」(21:00–22:25)

[編集] 前田慶次郎について

『利家とまつ』には、人気コミック『花の慶次 ―雲のかなたに―』の主人公である前田慶次郎(慶次)こと前田利益が登場するが、『花の慶次』とも、その原作の『一夢庵風流記』とも異なり、慶次郎が利家の家臣として描かれている。コミックの見せ場である慶次郎が秀吉の前でプライドを守り通すために「傾いて(かぶいて)」みせるエピソードは、慶次郎を秀吉が引き抜いて家臣にしようとするのを利家への忠義を貫いて断るエピソードとして取り入れられている。

『一夢庵風流記』や『花の慶次』では、慶次郎はまつの浮気の相手になり、その後に前田家を出奔しており、日本中を放浪しながら気に入った武将に助力するという描かれ方をしているので、利家への忠義という意味では正反対の解釈がなされた事になる。いずれにせよ実在の慶次郎はかなりの変わり者で前田家中ではかなり手を焼いていた人物であったという。

ちなみに史実においてこのエピソードの元となった出来事は、実は前田慶次郎が上杉景勝に仕えるようになったきっかけとなる逸話である。また、最終回でまつがおねらと談笑するシーンにおいて、前田利家死後に上杉景勝に仕えたという話をまつがする。

[編集] テーマ音楽、タイトル映像

戦国から江戸へ、という激動の時代を扱った作品であるが、冒頭からハ長調でゆったりと流れる明るい楽曲に仕上がっている。映像の後半では主演俳優の唐沢と松嶋がそのまま出演。

[編集] 脚注

  1. ^ 6月30日日韓サッカーWC決勝戦のため休止。
  2. ^ 朝の連ドラヒロインの主演も初である。
  3. ^ 本作はドラマのために書き下ろされた作品ではなく、竹山が自作の小説に脚色を加えるという形で作られたため、オリジナル作品とは異なる(放送翌年に原作小説が新潮社より文庫化されている)。
  4. ^ 松嶋演じるまつの初登場は数え10歳のとき。松嶋は今で言えば8~9歳の役を演じていたことになる。
  5. ^ 歴史学者小島道裕は、当ドラマの義元について、信長方の勝因がわかりやすいように「志村けんばりのバカ殿に描かれているが、冗談が過ぎよう」と評している。(同著2006年『信長とは何か』講談社選書メチエ、30頁)
  6. ^ 24年前の1978年大河ドラマでは、宗久の子の宗薫を演じた。
NHK 大河ドラマ
前番組 番組名 次番組
利家とまつ〜加賀百万石物語〜
個人用ツール
名前空間
変種
操作
案内
ヘルプ
ツールボックス
他の言語