初切
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初切、初っ切り(しょっきり)とは相撲の禁じ手を面白おかしく紹介する見世物。相撲の取組の前に決まり手四十八手や禁じ手を紹介するために江戸時代から行われていたが、現在では大相撲の花相撲や巡業などで見ることができる。
[編集] 解説
幕下以下の力士二人と行司が土俵にあがり、対戦形式で禁じ手を紹介する。例えば相手を蹴り倒したり、力水を吹き掛けたり、現代のものでは他の格闘技の技を見せたりもする。笑いを取るためにプロレスを真似て、ピンフォールの3カウントを行司が取ってしまったり、ドサクサに行司をノックアウトしてみたり、あるいはザ・ドリフターズのコントよろしく一斗缶などの小道具が出てくることもある。巡業という興行全体から見れば一種の余興であるが、演じる本人たちはかなり真剣に筋書きを練っており、力士・行司共に身体を張った芸を見せることが多い。
禁じ手を用いているが、初っ切りに限り反則負けはなく、勝負はなかなか着かない。これは、オチがつくまで行司が「本来なら反則負けのところを、格別の情けをもって」と宣言を繰り返し行い、取り直しにするためである。普段の取組では見られない滑稽さから人気が高く、これを見たさに早い時間から巡業先に足を運ぶ人もいるほどである。
蛇足ではあるが弓取式同様に、この初切を務めた力士は出世できないというジンクスが存在する(統計を取ったわけではなく、あくまで俗説)。ただし過去には栃錦清隆が横綱に、出羽錦忠雄が関脇に昇進しており、これで破られたと考える者がいる一方、現在でも相撲界のジンクスを語るときにはかなりの割合で出てくるものである。
幕下以下の力士でも初切では大銀杏を結うことが許されている。
[編集] 定番のパフォーマンス
- 土俵に上がる際に踏み段を踏み外して転ぶ。
- 仕切りの際、準備運動に見せかけて相手力士にラリアットを仕掛ける。相手力士はそれを避け、抗議の動作をしたり、「危ないだろう!」とツッコミを入れたりする。
- 普通は一掴みだけ取って撒く塩を、掌に余る位大量に掬い取って持ち、盛大に振り撒く。敢えて撒かず、足元に落とすだけのパターンもある。これを見兼ねた行司から「塩だって只じゃないんだぞ」と慎むよう注意を受ける。
- 仕切り線を大きく越え、相手力士と肩が触れるほどの位置に腰を落とす。
- 禁じ手である蹴り技を用いる。力士は技の是非について行司と言い争いをした後、仕切り直しの取組で、相手力士からやはり蹴り技で土俵下に突き落とされる。自分が同じことをやったわけだから文句は言えない。
- 立合いの際、仕切り線に手を着き、猫のように後ろ足を蹴り上げ砂を巻き上げる。
- 力水を吐き出さず、相手力士の顔に吹き掛ける。相手も対抗して大量の水(柄杓で何杯も飲んだ後、桶ごと口に運ぶなどエスカレートする)を口に含む。2回目以降、しゃがんで攻撃をかわしたり、或いは攻撃側も同時にしゃがみこみ、結局吹き掛けられてしまうパターンがある。
- 反則技への抗議から張り手の応酬になり、互いにファイティングポーズを取ってボクシングやプロレスのような形態になる(もちろん殴り合いを演じたりプロレス技まで出て来る)。
- 背後から蹴りつけた上、土俵下の呼び出しから柄杓を受け取り、相手の頭を叩く。
- 観客を巻き込むこともあり、勢いあまって観客席に突っ込んでいったり、塩を席の近くまで飛ばしたり、巡業先の場合は観客の食事を拝借したりするパターンもある。
- 演目上負けた力士は、腹いせに、勝ち名乗りを上げる行司の烏帽子をはたき落とす。
[編集] 関連項目
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