分流の法則

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
2つの抵抗器からなる分流回路と分流の法則

分流の法則(ぶんりゅうのほうそく、: Current divider rule)とは、あるインピーダンス電気回路が他のインピーダンスと並列に接続されているときに、それを流れる電流を求める方法である。

2つ以上のインピーダンスが並列に接続されているとき、その回路に入ってくる電流は抵抗値に反比例する(オームの法則)。このとき、各インピーダンスを流れる電流は消費電力が最小となるように分かれる。よって、2つのインピーダンスが同じ値であれば、電流は半分ずつに分割される。

抵抗表記[編集]

並列回路において、抵抗R_xを流れる電流 I_t は次の通り。

I_x = \frac{R_t}{R_x}I_t

I_t は並列回路に入ってくる全電流、R_t並列回路としての全体抵抗値である。


R_tを構成する並列抵抗がそれぞれR_1,R_2,R_3,...とすると、R_tは次のように表される。

 \frac {1}{R_t} = \frac {1} {R_1} + \frac {1} {R_2} + \frac {1}{R_3} + ... \ .


分流の法則は交流回路においても成り立つので、抵抗RをインピーダンスZに置き換えることで次のように一般化することができる。

I_x = \frac{Z_t}{Z_x}I_t


アドミタンス表記[編集]

前式をアドミタンスY = Z^{-1} を用いて表記すると次のようになる。

I_x = \frac{Y_x}{Y_t}I_t

これは分圧の法則のインピーダンスをアドミタンスにし、電流と電圧を入れ替えたものに等しい。

解説[編集]

2つの抵抗器 R_1R_2 を並列接続した回路を想定する。この並列回路にかかる電圧を E としたとき、並列に接続された各抵抗器には電圧 E が印加される。R_1 に流れる電流を I_1R_2 に流れる電流を I_2 とする。全電流を I とすると、キルヒホッフの法則から、次が成り立つ。

I = I_1 + I_2

各抵抗器にかかる電圧は E であるから、オームの法則から各電流は次のようになる。

I_1 = \frac{E}{R_1}
I_2 = \frac{E}{R_2}

これらの式から、I_1 および I_2 を抵抗値と I だけで表すと次のようになる。

I_1 = \frac{R_2}{R_1 + R_2}I
I_2 = \frac{R_1}{R_1 + R_2}I

並列回路としての全体抵抗は次のようになる。

R_t = \frac{R_1 R_2}{R_1 + R_2}

ここで

\frac{R_t}{R_1} = \frac{R_2}{R_1 + R_2}

であるから

I_1 = \frac{R_t}{R_1}I

となる。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]