共産貴族

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共産貴族(きょうさんきぞく)とは、共産党政権下において、かつての大ブルジョワジーや貴族同様の富と権力を握っている党幹部や官僚、ノーメンクラトゥーラと呼ばれる層を指した一般的呼称。 赤い貴族新階級en:New Class)とも呼ばれる(ただし、中国では赤い貴族とは改革開放路線に乗って富を得た富裕層を指すこともある)。

起源[編集]

その起源はロシア革命にまでさかのぼる。ボリシェヴィキの指導者たちは、貴族や資本家から没収した邸宅を所有し、別荘や専用列車なども所有していた。レーニンは、1921年5月19日スターリン宛の書簡で、

「同志スターリン。ところでそろそろモスクワから600ヴェルスト(注:約640キロメートル)以内に、一、二ヶ所、模範的な保養所を作ってもよいのではないか?そのためには金を使うこと。また、やむをえないドイツ行きにも、今後ずっとそれを使うこと。しかし模範的と認めるのは、おきまりのソビエトの粗忽者やぐうたらではなく、几帳面で厳格な医者と管理者を擁することが可能と証明されたところだけにすべきです。
5月19日 レーニン
追伸 マル秘。貴殿やカーメネフジェルジンスキーの別荘を設けたズバローヴォ(注:モスクワ郊外の都市)に、私の別荘が秋頃にできあがるが、汽車が完璧に定期運行できるようにしなければならない。それによって、お互いの間の安上がりのつきあいが年中可能となる。(中略)また、隣接してソフホーズを育成すること

と述べている[1]

岩上安身は、レーニン以来の共産貴族化が国家の屋台骨を歪め、ソ連崩壊の元凶となったと指摘している[1]

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. ^ a b 中沢新一「レーニン礼賛」の驚くべき虚構 岩上安身公式サイト「WEB IWAKAMI」に掲載。「諸君!」 1997年1月号掲載