全国都道府県対抗女子駅伝競走大会

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
全国都道府県対抗女子駅伝競走大会
開催時期 毎年1月の第2日曜日
開催地 京都市
コース ロードレース
距離 42.195km
創立 1983年昭和58年)
最高記録 2時間14分55秒(第31回大会、2013年)
公式サイト http://www.womens-ekiden.jp/

皇后盃 全国都道府県対抗女子駅伝競走大会(こうごうはい ぜんこくとどうふけんたいこうじょしえきでんきょうそうたいかい)とは毎年1月の第2日曜日(正月3が日に日曜日が重なった場合は1月の第3日曜日)に京都市で開催される駅伝大会である。日本陸上競技連盟主催、京都新聞社日本放送協会 (NHK) 共催、村田機械協賛(ゼッケンスポンサー)。

概要[編集]

京都市右京区西京極陸上競技場からスタートし、五条通西大路通北大路通堀川通紫明通烏丸通丸太町通東大路通今出川通白川通宝ヶ池公園の計11の通りを通って左京区国立京都国際会館前を折返し来た道を戻る42.195kmを9人で繋ぐ。クライマックスはアンカーの9区。距離は10kmあり、烏丸・紫明・堀川・北大路・西大路・五条と6つの通りを走りゴール地点の西京極陸上競技場へと向かう。地元京都府チームが過去14回の優勝を果たしている。

全国都道府県対抗男子駅伝競走大会(全国男子駅伝)には「ひろしま男子駅伝」と言う愛称が付けられている為に近い将来、この女子にも愛称が付く予定である[要出典]。本大会の優勝チーム(県)には2010年以降皇后杯が賜與される。

日本国内においては、この大会を筆頭に全国男子駅伝(広島で開催)・大阪国際女子マラソン(大阪で開催)および、別府大分毎日マラソン(大分で開催)まで4週連続でロードレースの開催が続いている。また、この大会の出場選手のうち社会人と高校生の選手は、翌週に開催される選抜女子駅伝北九州大会に一般または高校代表として出場する者もいるほか、2009年まではこのレースの翌月に開催される横浜国際女子駅伝にも出場する選手が少なくなかった。

出場資格[編集]

原則として、選手は「日本陸上競技連盟の登記登録者」かつ「日本国籍を有する女子競技者であること」となっている。また出場チームは原則として、現在登録している陸上競技協会(陸協)の都道府県チームからとなる(概ね下記)。また、郷土色の濃いレースを演出するための特徴的な制度として「ふるさと選手制度」(後述)があり、選手は生まれ育った都道府県からも概ね出場可能となっている。

  • 中学生高校生 : 所属する学校の所在地
  • 大学生 : 「出身高等学校の所在地」「大学所在地」「居住地」の何れか(陸協登録時に選択可)
  • 社会人 : 実業団やクラブ等に加入している場合はその本拠地。個人登録の場合は「本籍地」「居住地」「勤務地」の何れか(陸協登録時に選択可)

ふるさと選手制度[編集]

この駅伝独自の制度として第12回大会から「ふるさと選手制度」が導入されている。これは社会人・学生競技者は、出身高等学校または出身中学校の所在都道府県から、当該年の登録にかかわらず特別に出場することができるという制度である。この制度は制定後何度か基準が見直され、現在は適用期間および回数は制限なし、適用区間は2区間以内となっている。

第26回大会(2008年)で適用回数制限(4回)が撤廃された他、出身中学校と出身高等学校の所在都道府県が異なる場合、出身高校所在地からの出場に限定されていたものが、第28回大会(2010年)以降は出身中学校所在地からの出場も選択可能となった。

チーム編成[編集]

チームは監督1名、選手13名の構成。ジュニアB選手は3区・8区限定での出場。また残り7区間中、ジュニアA選手が3区間以上を走らなければならない。

  • ジュニアA選手 : その年の高校1年生から3年生に該当する年齢の選手
  • ジュニアB選手 : その年の中学2年生または3年生に該当する年齢の選手(即ち、中学1年生は出場不可。かつては、ジュニアB選手ではなく、中学生という出場資格で1年生も出場可能であり、実際に都大路を走ったランナーもいた。)

コースと各区ごとの特徴[編集]

西京極→京都国際会館折り返し→西京極のルートをとる、9区間・42.195kmのコースである。これは全国高校駅伝の男子のコースと同じルートだが、区間編成が異なる。

1区(6.0km) 西京極⇒平野神社前

区間記録:18分44秒 山中美和子(奈良) 第21回(2003年

  • 西京極陸上競技場(スタート)→(五条通)→西大路五条→(西大路通)→平野神社
    • 年末に開催される高校駅伝・女子の1区と同じ区間。
    • 西大路通に入って来ると上り坂が始まり、特に残り1km地点の円町付近からはハードさが一層強まる(競技場から中継所までの高低差約40m)。
2区(4.0km) 平野神社前⇒烏丸鞍馬口

区間記録:12分07秒 小林祐梨子(兵庫) 第27回(2009年

  • 平野神社前→(西大路通)→金閣寺道→(北大路通)→北大路堀川→(堀川通)→堀川紫明→(紫明通)→烏丸紫明→(烏丸通)→烏丸鞍馬口
    • 4ヶ所のカーブ(金閣寺道・堀川北大路・堀川紫明・烏丸紫明)と船岡山を回り込む下り坂の攻略が作戦上重要な区間。
    • 混戦から抜け出し、徐々に力の差が出る区間で、しばしばごぼう抜きが見られる。29人抜きというこの大会のごぼう抜き記録は過去2回達成されたが、いずれもこの2区での記録である。
3区(3.0km)・ジュニアB(中学生) 烏丸鞍馬口⇒河原町丸太町

区間記録: 9分10秒 高松望ムセンビ(大阪) 第31回(2013年

  • 烏丸鞍馬口→(烏丸通)→烏丸丸太町→(丸太町通)→河原町丸太町
    • 第7回大会以降ジュニアB選手限定区間となった。なだらかな下り坂である(中継所間の高低差約20m)。
    • 烏丸今出川からは暫く、京都御苑を常に左側に見ながらの走行。前半の流れを作る重要な区間で、下りなので8区よりもスピードランナーを配するチームが多い。
4区(4.0km) 河原町丸太町⇒北白川山田町

区間記録:12分40秒 木崎良子(京都) 第32回(2014年

  • 丸太町河原町→(丸太町通)→熊野神社前→(東大路通)→百万遍→(今出川通)→銀閣寺道→(白川通)→北白川山田町
    • コースは全体的にやや登っている(高低差約30m)が、最後はわずかに下っている。
    • 2区同様にカーブが多い(主なカーブは熊野神社前・百万遍・銀閣寺道の3ヶ所)。
5区(4.1075km) 北白川山田町⇒国際会館前(折り返し)

区間記録:12分53秒 五十嵐妙子(宮城) 第13回(1995年

  • 北白川山田町→(白川通)→叡山・宝ヶ池北→(宝ヶ池通)→京都国際会館前(折り返し)
    • 登りの多い区間(高低差約25m)で、中間点付近には叡山電鉄の跨線橋があり、ここの登り下りが、この区間の最大の攻略ポイントである。
    • 比叡山近くを走るので時には「比叡颪」と言われる強い風が吹く事も。
6区(4.0875km) 国際会館前⇒北白川別当町

区間記録:12分39秒 菅野七虹(京都) 第29回(2011年)

  • 京都国際会館前→(宝池通)→叡山・宝ヶ池北→(白川通)→北白川別当町
    • 下りの多い区間(高低差約25m)で、5区同様叡山電鉄をまたぐ跨線橋のアップダウンがある。
    • 比叡颪が強く吹くときにはこの区間では追い風となる。
7区(4.0km) 北白川別当町⇒丸太町寺町

区間記録:12分21秒 小島一恵(京都) 第25回(2007年

  • 北白川別当町→(白川通)→銀閣寺道→(今出川通)→百万遍→(東大路通)→熊野神社前→(丸太町通)→丸太町寺町
    • コースは全体的にやや下っている(最高点からの高低差約30m)。
    • 行きの2区・4区同様に交差点を多く通るので、カーブの攻略が作戦上重要な区間。
8区(3.0km)・ジュニアB(中学生) 丸太町寺町⇒烏丸紫明

区間記録: 9分41秒 久馬萌(京都) 第27回(2009年

  • 丸太町寺町→(丸太町通)→烏丸丸太町→(烏丸通)→烏丸紫明
    • 3区とともに第7回大会以降はジュニアB選手限定区間である。3区を逆方向に走る後半が連続の上り区間である(中継所間の高低差約20m)ため、9分台の記録は、過去第7回~28回大会で延べ11人が記録したのみである(久馬萌が2回記録したので人数は10人)。
    • 長らく9分45秒というジュニアB選手限定区間になる前の(第6回大会)高校生(吉田直美:京都網野高)の記録を更新できなかったが、ついに2009年の第27回大会で京都の中学生久馬萌によって、21年目にして中学生としての驚異的なタイムをもって区間記録が塗り替えられた。
    • 烏丸丸太町から北上する際に北山からの向い風が吹く事も。
9区(10.0km) 烏丸紫明⇒西京極

区間記録:30分52秒 福士加代子(青森) 第22回(2004年

  • 烏丸紫明→(紫明通)→堀川紫明→(堀川通)→堀川北大路→(北大路通)→金閣寺道→(西大路通)→西大路五条→(五条通)→西京極陸上競技場(ゴール)
    • 行きの1区と2区をあわせた区間の逆方向である。アップダウンが多い(2km過ぎまで25mほど登り、ゴールまでは約70m下っている)。
    • 前半は2区の決め手とも言われるカーブの位置取りと船岡山を回り込む上り坂、後半は1区の決め手とも言われる坂の走り方が其々、重要視される。
    • 本駅伝の最長区間でもあり、世界へと羽ばたいていくランナーが多数この区間から誕生するため注目される。有森裕子、真木和、高橋尚子、野口みずき、川上優子、千葉真子などのオリンピック女子マラソンや女子10000m競走の出場選手のほとんどがこの9区経験者である。

大会記録[編集]

  • 2時間14分55秒 第31回(2013年
神奈川(青木瑠衣・秋山桃子・佐藤成葉・松山祥子・出水田眞紀・森田香織・森田詩織・木下友梨菜・吉川美香

歴代優勝チーム[編集]

開催日 優勝 優勝タイム 2位 3位
1 1983年1月23日 千葉 2時間29分02秒 京都 兵庫
2 1984年1月22日 京都 2時間27分14秒 千葉 兵庫
3 1985年1月20日 千葉 2時間25分32秒 茨城 鹿児島
4 1986年1月19日 鹿児島 2時間22分59秒 大阪 神奈川
5 1987年1月18日 神奈川 2時間23分05秒 熊本 鹿児島
6 1988年1月17日 京都 2時間20分25秒 神奈川 鹿児島
7 1989年1月16日 京都 2時間18分41秒 鹿児島 熊本
8 1990年1月14日 京都 2時間17分17秒 熊本 福岡
9 1991年1月13日 京都 2時間16分01秒 千葉 熊本
10 1992年1月12日 京都 2時間17分55秒 千葉 広島
11 1993年1月17日 大阪 2時間19分15秒 京都 広島
12 1994年1月16日 千葉 2時間18分04秒 宮城 熊本
13 1995年1月16日 宮城 2時間17分50秒 京都 千葉
14 1996年1月14日 京都 2時間17分19秒 宮城 熊本
15 1997年1月12日 熊本 2時間15分19秒 京都 福岡
16 1998年1月11日 埼玉 2時間16分54秒 京都 熊本
開催日 優勝 優勝タイム 2位 3位
17 1999年1月17日 福岡 2時間18分16秒 兵庫 埼玉
18 2000年1月16日 長崎 2時間17分19秒 愛知 福岡
19 2001年1月14日 兵庫 2時間17分57秒 千葉 京都
20 2002年1月13日 京都 2時間15分55秒 長崎 福岡
21 2003年1月12日 兵庫 2時間16分02秒 京都 長崎
22 2004年1月11日 兵庫 2時間16分18秒 神奈川 京都
23 2005年1月16日 京都 2時間16分22秒 兵庫 山形
24 2006年1月15日 京都 2時間15分26秒 埼玉 長崎
25 2007年1月14日 京都 2時間17分03秒 岡山 兵庫
26 2008年1月13日 京都 2時間14分58秒 兵庫 岡山
27 2009年1月11日 京都 2時間15分39秒 岡山 兵庫
28 2010年1月17日 岡山 2時間16分24秒 千葉 京都
29 2011年1月16日 京都 2時間17分16秒 岡山 福岡
30 2012年1月15日 大阪 2時間16分37秒 京都 千葉
31 2013年1月13日 神奈川 2時間14分55秒 兵庫 大阪
32 2014年1月12日 京都 2時間15分32秒 群馬 岡山

功労者[編集]

全国女子駅伝事務局は第15回記念事業の一環として、この駅伝大会で都大路を走り、オリンピックマラソン長距離走)に出場した選手の計18名を功労者に選んでいる。なお、1997年に表彰されたものであるため、2000年に開催されたシドニーオリンピック代表以降の出場者は含まれていない。

メンバーは以下の通りで、括弧内は主にエントリーしていた都道府県である。

テレビ・ラジオでの中継[編集]

NHK共催(1983年から1996年までは後援、1997年から共催)の大会であり、1983年の第1回大会から総合テレビラジオ第1放送で中継が毎年行われている。また、2009年までは衛星放送でも放送されていた。

テレビの解説者は、かつては沢木啓祐豊岡示朗など大学教授らが務めていた。なお最近の中継状況は以下の通りであり、テレビは金哲彦(ニッポンランナーズ理事長、東京経済大学陸上部アドバイザリーコーチ)、ラジオは梶原洋子文教大学教育学部教授)の解説が定着していたが、2011年以降はラジオの解説を山中美和子ダイハツ陸上競技部コーチ、第1区区間記録保持者)が担当した。実況は大阪局所属のスポーツ担当アナウンサーが務めるケースが多い。

2005年(第23回)大会
2006年(第24回)大会
2007年(第25回)大会
  • テレビ - 解説:金哲彦/ゲスト:野口みずき/実況:竹林宏
    • 総合・デジタル総合・衛星ハイビジョン・NHKワールドプレミアムで中継、総合テレビ、NHKワールドプレミアムは14:9の画像サイズで放送(以後2009年・第27回大会まで同様)
  • ラジオ - 解説:梶原洋子/実況:田代純
2008年(第26回)大会
2009年(第27回)大会
  • テレビ - 解説:金哲彦/ゲスト:高橋尚子/実況:田中崇裕
  • ラジオ - 解説:梶原洋子/実況:田代純
2010年(第28回)大会
  • テレビ - 解説:金哲彦/実況:石川洋
    • 総合・デジタル総合・NHKワールドプレミアムで中継、総合テレビ、NHKワールドプレミアムは14:9の画像サイズで放送
  • ラジオ - 解説:梶原洋子/実況:坂梨哲士
2011年(第29回)大会
  • テレビ - 解説:金哲彦/実況:広坂安伸
    • 総合・デジタル総合・NHKワールドプレミアムで中継、総合テレビ、NHKワールドプレミアムは16:9の画像サイズで放送
  • ラジオ - 解説:山中美和子/実況:田代純
2012年(第30回)大会
  • テレビ - 解説:金哲彦・有森裕子/実況:田中崇裕
  • (デジタル)総合・NHKワールドプレミアムで中継。NHKワールドプレミアムは16:9の画像サイズで放送
  • ラジオ - 解説:山中美和子/実況:塚本貴之
2013年(第31回)大会
  • テレビ - 解説:金哲彦/実況:三瓶宏志
  • (デジタル)総合・NHKワールドプレミアムで中継。
  • ラジオ - 解説:山中美和子/実況:伊藤慶太

視聴率[編集]

1984年の第2回大会では、関東地区のテレビ視聴率が36.9%を記録した。この記録は箱根駅伝中継の歴代最高視聴率をも上回る、過去の駅伝中継では最高であるほか、女子ロードレース中継全体としても高橋尚子が金メダルを獲得した2000年のシドニーオリンピック女子マラソンの40・6%に次ぐ記録である。

大会テーマ曲[編集]

大会イメージソングとして第10回大会以来『美しい日々』が使われていたが、第20回大会を記念して新たに花*花による『涙のチカラ』が制作された。なお、同曲は花*花が音楽活動を休止していた時期も継続して使用されていた。

関連書籍[編集]

  • 『美しい日々 熱走のドラマ 全国女子駅伝10周年記念誌』(全国都道府県対抗女子駅伝競走大会第10回記念大会企画委員会 編、京都新聞社、1992年4月、ISBN 978-4763802965

関連項目[編集]

外部リンク[編集]