入口紀男

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

入口 紀男(いりぐち のりお、1947年 - )は、日本工学者熊本大学名誉教授東京工業大学大学院理工学研究科特任教授熊本大学大学院社会文化科学研究科客員教授放送大学客員教授を務める。専門は生命体画像工学。工学博士東京大学[1][2][3]。また故郷である水俣市の歴史や水俣病[注釈 1]についての著作も刊行している。

略歴[編集]

業績[編集]

  • 1986年:2.0テスラ(86MHz)臨床用MRIを開発(世界初)。それまで 1.0テスラ(43MHz)を超えると電波は人体内部には到達しない(断層画像は撮れない)ことがイギリスで理論的に証明されていた。
  • 1987年:MRIで人体の炭素13分布画像、リン31分布画像を撮像(世界初)。それまで炭素13やリン31は感度が低すぎて画像化は不可能と考えられていた。
  • 1995年:核磁気共鳴(NMR)の検出感度を既知定数のみの等式で表した。それまでは未知の定数を含む比例式で表されていた。
  • 1995年:原子核(107種類)の物理定数表(磁気共鳴感度)を改定。いずれの原子核の検出感度もそれまで低いと考えられていた。

受賞歴[編集]

著書[編集]

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ なお、入口は「水俣病」という呼称は差別用語であるとして、正式な病名である「メチル水銀中毒」の語を使用すべきと主張している[4]
  2. ^ a b 1932年は、日本窒素肥料(現・チッソ)水俣工場で水銀触媒によるアセトアルデヒド製造を操業開始した年である。

出典[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]