保守革命

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保守革命(ほしゅかくめい、Konservative Revolution)とは、ドイツの思想史家のアルミン・モーラー (Armin Mohler) がヴァイマール共和国時代の、非ナチス的でナショナリズム的な一連の思想に与えた総称であり、それについてのモーラーの著書のタイトル(『ドイツの保守革命』、Die konservative Revolution in Deutschland)である。

保守革命の分類[編集]

「保守革命」(konservative Revolution) という語は1848年フリードリヒ・エンゲルスが最初に用いた[1]が、後の1920年代後半にフーゴー・フォン・ホフマンスタールミュンヘン大学の講演「国民の精神的空間としての著作」において述べた。

モーラーは保守革命を次の五つの傾向に分類している。

  1. 青年保守派: 中世ドイツの超国家的広域圏としてのライヒ(Reich) の再建を主張。
  2. 国民革命派: 総動員体制によるニヒリズム革命の戦士・労働者国家の創造を主張。
  3. 国粋民族派: 太古ゲルマン人の国粋的・民族的優越性を主張。
  4. 青年同盟: 青年運動やゲオルゲ派の精神的影響を受けた愛国的・軍国的青年運動。
  5. 農村民運動: 国家との間で非合法的実力闘争を展開した北ドイツの農民運動

保守革命の思想家[編集]

脚注[編集]

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関連項目[編集]

参考・関連文献[編集]

  • Armin Mohler, Die konservative Revolution in Deutschland 1918-1932: Grundriss ihrer Weltanschauungen, (Stuttgart : F. Vorwerk, 1950).
  • Klemens von Klemperer, Germany's New Conservatism, its History and Dilemma in the Twentieth Century, (Princeton, NJ: Princeton University Press, 1957).
  • Jean F. Neurohr, Der Mythos vom Dritten Reich: zur Geistesgeschichte des Nationalsozialismus, (Stuttgart: J.G. Cotta, 1957).
山崎章甫・村田宇兵衛訳『第三帝国の神話――ナチズムの精神史』(未來社、1963年/新装版, 2008年)
  • Kurt Sontheimer, Antidemokratisches Denken in der Weimarer Republik: die politischen Ideen des deutschen Nationalismus zwischen 1918 und 1933, (Munchen: Nymphenburger Verlagshandlung, 1962).
河島幸夫脇圭平訳『ワイマール共和国の政治思想――ドイツ・ナショナリズムの反民主主義思想』(ミネルヴァ書房、1976年)
  • Jeffrey Herf, Reactionary Modernism: Technology, Culture, and Politics in Weimar and the Third Reich, (Cambridge; New York, NY: Cambridge University Press, 1984).
中村幹雄・谷口健治・姫岡とし子訳『保守革命とモダニズム――ワイマール・第三帝国のテクノロジー・文化・政治』(岩波書店、1991年)
  • 蔭山宏『ワイマール文化とファシズム』(みすず書房、1986年)
  • 望田幸男・田村栄子『ハーケンクロイツに生きる若きエリートたち―青年・学校・ナチズム』 (有斐閣1990年) ISBN 9784641181311
  • 山下威士『カール・シュミット研究――危機政府と保守革命運動』(南窓社、1986年)
  • Roger Woods, The Conservative Revolution in the Weimar Republic, (Basingstoke: Macmillan, 1996).
  • 小野清美『保守革命とナチズム――E・J・ユングの思想とワイマル末期の政治』(名古屋大学出版会、2004年)

リンク[編集]