佐賀女子短期大学

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佐賀女子短期大学
佐賀女子短期大学
大学設置 1965年
創立 1897年
学校種別 私立
設置者 学校法人旭学園
本部所在地 佐賀県佐賀市本庄町本庄1313
学部 地域みらい学科
こども未来学科
ウェブサイト http://www.asahigakuen.ac.jp/
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佐賀女子短期大学(さがじょしたんきだいがく、英語: Saga Women's Junior College)は、佐賀県佐賀市本庄町本庄1313に本部を置く日本私立大学1897年創立、1965年大学設置。大学の略称は佐賀女子短、佐女、女短。

概観[編集]

大学全体[編集]

  • 佐賀女子短期大学は、佐賀県内で3番目に設置された私立短期大学で、1897年に中島ヤスが創設したの家塾にはじまる。短大の設置は1966年で当初は家政科のみの単科短大だったが、順次学科が増設され最大で3学科7専攻とかなりの規模を誇っていたが、学科の再編もあって今日では2学科に規模縮小されている。キャンパスはJR佐賀駅の南側にあり、近隣には佐賀大学がある。
  • 2022年4月より、任期満了を迎える現学長の田口香津子に代わり、新学長に学校法人立命館の元事務職員で立命館アジア太平洋大学APU大分県別府市)の開学や運営に尽力した今村正治を起用することを決めた。事務職員出身で現場のトップの学長になるのは極めて異例である[1]

建学の精神(校訓・理念・学是)[編集]

  • 佐賀女子短期大学の経営母体となっている学園訓は「順和」・「礼譲」・「敬愛」・「奉仕」となっている。さらに、学園訓に基づいて真の女性としての天分を養い女性にふさわしい其々の個性・能力に応じた教育によって資格・技芸を身につけ、将来の社会生活・家庭生活の発展向上に尽くす人材の育成を行なうことが当短大の「建学の精神」とされている[2]

教育および研究[編集]

  • 佐賀女子短期大学健康福祉学科食物栄養専攻におけるカリキュラムに「有機農業実習」が取り入れられていたが、これは食育を学ぶ一環として行なわれていた。

沿革[編集]

  • 1897年明治30年) 中島ヤスによる家塾創設にはじまる
  • 1904年(明治37年) 移転し、裁縫教授所を開設
  • 1923年大正12年) 知事認可による佐賀裁縫女学校となる
  • 1929年昭和4年) 文部大臣認可による佐賀高等裁縫女学校となる
  • 1943年(昭和18年) 佐賀高等実業女学校となる
  • 1946年(昭和21年) 財団法人立の旭高等女学校となる
  • 1948年(昭和23年) 佐賀旭高等学校に名称変更
  • 1951年(昭和26年) 学校法人佐賀旭高等学校となる
  • 1966年(昭和41年) 学校法人旭学園となる。佐賀女子短期大学開学。家政科を設置
  • 1967年(昭和42年) 児童教育科を増設。
  • 1968年(昭和43年) 家政科を食物栄養専攻と家政専攻に専攻分離。付属ひしのみ幼稚園を開園
  • 1969年(昭和44年) 家政科を家政学科に、児童教育科を児童教育学科に学科名の改称。付属ふたば幼稚園を開園
  • 1970年(昭和45年) 家政学科に第二部を増設
  • 1972年(昭和47年) 児童教育学科を初等教育専攻と幼児教育専攻に専攻分離
  • 1973年(昭和48年) みずほ寮が落成
  • 1978年(昭和53年) 文学科(国文専攻・英文専攻)設置。佐賀女子高等学校を佐賀女子短期大学付属佐賀女子高等学校に改称
  • 1983年(昭和58年) 家政学科の第二部を募集停止
  • 1984年(昭和59年) さわらび寮が落成
  • 1985年(昭和60年) 文学科の専攻課程を国語国文専攻・英語英文専攻に名称変更  各専攻とも募集は2000年度まで
  • 1986年(昭和61年) 家政学科第二部を廃止
  • 1989年平成元年) 家政学科を生活学科に、家政専攻を生活専攻と改称。生活学科に生活福祉専攻を増設
  • 1992年(平成4年) 法人事務所を移転
  • 1993年(平成5年) 専攻科幼児教育専攻を設置
  • 1997年(平成9年) 専攻科福祉専攻を設置
  • 2000年(平成12年) 文学科の各専攻別による学生募集停止
  • 2001年(平成13年) 文学科を文化コミュニケーション学科に改組。国語国文専攻、英語英文専攻の専攻分離を廃止
  • 2002年(平成14年) 生活学科を人間生活学科に名称変更。人間生活学科の生活福祉専攻を介護福祉専攻に名称変更。文化コミュニケーション学科に日本語別科を設置
  • 2003年(平成15年) 人間生活学科生活専攻にトータルメイクコースを新設
  • 2004年(平成16年) 児童教育学科をこども学科に、初等教育専攻をこども学専攻に、幼児教育専攻を乳幼児保育専攻に名称変更
  • 2006年(平成18年) 現代的教育ニーズ取組支援プログラムに採択される。
  • 2007年(平成19年) こども学科の専攻別募集を取りやめる。付属ひしのみ保育園開園
  • 2008年(平成20年) キャリアデザイン学科を設置。こども学科の専攻分離を廃止。人間生活学科を健康福祉学科に名称変更
  • 2009年(平成21年) 文化コミュニケーション学科を廃止。付属ふたば保育園開園
  • 2010年(平成22年) 専攻科福祉専攻を廃止
  • 2011年(平成23年) 専攻科幼児教育専攻をこども学専攻に名称変更
  • 2013年(平成25年) こども学科のこども学コースをこども教育コースに、乳幼児保育コースをこども保育コースに名称変更
  • 2015年(平成27年) 付属ひしのみこども園開園。付属ひしのみ幼稚園、付属ひしのみ保育園を廃止。付属ふたばこども園開園。付属ふたば幼稚園、付属ふたば保育園を廃止
  • 2016年(平成28年) 佐賀女子短期大学創立50周年
  • 2017年(平成29年) 地域みらい学科に設置。こども学科をこども未来学科に名称変更。健康福祉学科を募集停止
  • 2018年(平成30年) キャリアデザイン学科を廃止

基礎データ[編集]

所在地[編集]

  • 佐賀県佐賀市本庄町本庄1313

年度別学生数[編集]

- 家政科 児童教育科 文学科 出典
課程 一部 二部 一部 -
入学定員 ** ** ** ** -
総定員 ** ** ** ** -
1966年 女63 - - - [3]
1967年 女108 - 女108 - [4]
1968年 女137 - 女185 - [5]
1969年 不明 [6]
1970年 女219 記載なし 女138 - [7]
1971年 女206 女183 - [8]
1972年 女225 女257 - [9]
1973年 女267 女105 女308 - [10]
1974年 不明 [11]
1975年 女343 女97 女498 - [12]
1976年 女410 女108 女576 - [13]
1977年 女451 女123 女559 - [14]
1978年 女421 女135 女522 女68 [15]
1979年 女382 女111 女487 女132 [16]
1980年 女366 女119 女560 女119 [17]
1981年 女362 女122 女609 女177 [18]
1982年 女390 女129 女557 女177 [19]
1983年 女371 女67 女537 女170 [20]
1984年 女347 女33 女549 女144 [21]
1985年 女317 記載なし 女497 女159 [22]
1986年 女310 - 女517 女204 [23]
1987年 女357 - 女499 女214 [24]
1988年 女377 - 女392 女243 [25]
1989年 女435[26] - 女347 女317 [27]
1990年 女**1[28] - 女349 女363 [29]
1991年 女421 - 女373 女295 [30]
1992年 女414 - 女358 女278 [31][32]
1993年 女434 - 女351 女330 [33]
1994年 女447 - 女363 女340 [34]
1995年 女442 - 女383 女286 [35]
1996年 女433 - 女393 女203 [36]
1997年 女420 - 女389 女183 [37]
1998年 女399 - 女385 女170 [38]
1999年 女361 - 女342 女134 [39]

教育および研究[編集]

組織[編集]

学科[編集]

  • こども未来学科
    • こども養護コース
    • こども教育コース
    • こども保育コース
  • 地域みらい学科
    • グローバル共生ITコース
    • 司書アーカイブズコース
    • 韓国語文化コース
    • 福祉とソーシャルケアコース
    • 食とヘルスマネジメントコース

過去にあった専攻科[編集]

  • 幼児教育専攻
  • 福祉専攻

取得資格について[編集]

資格
  • 司書:キャリアデザイン学科にて取得できるようになっている。司書・総合教養系の科目を選択する必要がある。
  • 司書教諭:キャリアデザイン学科にて取得できるようになっていた。司書・国語教諭系の科目を選択する必要があった。
  • 栄養士:健康福祉学科食物栄養専攻にて取得できるようになっている。
  • 介護福祉士:健康福祉学科介護福祉専攻にて取得できるようになっている。
  • 保育士:こども学科にて取得できる。ただし、乳幼児保育コースに所属する必要がある。
教職課程
  • 幼稚園教諭二種免許状:こども学科にて取得できるようになっている[40]
  • 小学校教諭二種免許状:こども学科こども学コースにて取得できるようになっている。[41]
  • 中学校教諭二種免許状
    • 国語:旧来の文学科国語国文専攻より現在のキャリアデザイン学科において設置されていた。司書・国語教諭系の科目を選択する必要があった。
    • 英語:旧来の文学科英語英文専攻にて取得できるようになっていた。
    • 家庭:旧来の生活学科生活専攻にて取得できるようになっていた。
  • 養護教諭二種免許状:かつては、人間生活学科養護心理コース(旧来の生活学科生活専攻養護コース)で取得することになっていたが、2008年度よりキャリアデザイン学科の養護教諭・医療事務系科目を履修することになっている。
  • 栄養教諭二種免許状:健康福祉学科食物栄養専攻。ただし、栄養教育コースに所属する必要がある。

附属機関[編集]

  • 図書館が学内にある。所蔵図書はおよそ100,000冊となっている。

教育[編集]

  • 現代的教育ニーズ取組支援プログラム
    • 「食育教育」:栽培から調理までの体験
    • ほか、佐賀県内3短大と連携したプログラムとして「こどもの自然・こどもと環境」がある。

学生生活[編集]

部活動・クラブ活動・サークル活動[編集]

  • 文化系・体育系を含めておよそ20のクラブ活動がある。詳細は、ホームページを参照にされたい。

学園祭[編集]

スポーツ[編集]

  • バレーボール部が、「九州大学リーグI部」に所属しており、2006年には「九州国体」に出場している。
  • バドミントン部が、「九州学生リーグI部」に所属しており、2006年には「九州国体」に出場している。また、「全日本インカレ」出場の実績もある。
  • バスケットボール部が「九州学生リーグIII部」に所属している。

大学関係者と組織[編集]

大学関係者組織[編集]

  • 佐賀女子短期大学の同窓会は「若楠会」となっている。

大学関係者一覧[編集]

教職員[編集]

  • 高島忠平 - 元学長。考古学者。吉野ヶ里遺跡保存に尽力。

出身者[編集]

施設[編集]

キャンパス[編集]

  • 交通アクセス:JR長崎本線佐賀駅下車。同駅より佐賀市営バスで3・佐賀女子短大線もしくは63・佐賀大学・女子短大線に乗車し、「佐賀女子短大前」で下車。

学生食堂[編集]

  • 学内にある。

[編集]

  • キャンパスに隣接された場所にある。

対外関係[編集]

他大学との協定[編集]

社会との関わり[編集]

  • 保育者養成校の社会資源を地域に還元することをねらいに、「子育てコミュニティカレッジ」を開設している。

卒業後の進路について[編集]

就職について[編集]

編入学・進学実績[編集]

附属学校[編集]

その他[編集]

旭学園第1体育館入口に東京オリンピックの金メダリストの功績を称えるゴールドポスト[43]第47号)が設置されている。

脚注[編集]

  1. ^ 佐賀女子短大学長に今村氏 立命館元職員、APU運営尽力|行政・社会|佐賀新聞ニュース|佐賀新聞LiVE”. 佐賀新聞LiVE. 2021年12月25日閲覧。
  2. ^ 2008年度用入学案内冊子より引用した
  3. ^ 昭和42年度版『総覧』42頁
  4. ^ 昭和43年度版『総覧』43頁
  5. ^ 昭和44年度版『総覧』46頁
  6. ^ 昭和45年度版『総覧』46頁に記載はあるが、学園紛争の関係で、当年度の学生数の情報収集ができず、便宜上昨年度と同数で表示されている。
  7. ^ 昭和46年度版『総覧』47頁
  8. ^ 昭和47年度版『総覧』47頁
  9. ^ 昭和48年度版『総覧』49頁
  10. ^ 昭和49年度版『総覧』51頁
  11. ^ 昭和50年度版『総覧』53頁に記載はあるが、諸事情によりやむを得ず、昨年の学生数が表記されている。
  12. ^ 昭和51年度版『総覧』55頁
  13. ^ 昭和52年度版『総覧』54頁
  14. ^ 昭和53年度版『総覧』54頁
  15. ^ 昭和54年度版『総覧』54頁
  16. ^ 昭和55年度版『総覧』55頁
  17. ^ 昭和56年度版『総覧』57頁
  18. ^ 昭和57年度版『総覧』57頁
  19. ^ 昭和58年度版『総覧』60頁
  20. ^ 昭和59年度版『総覧』62頁
  21. ^ 昭和60年度版『総覧』63頁
  22. ^ 昭和61年度版『総覧』71頁
  23. ^ 昭和62年度版『総覧』72頁
  24. ^ 昭和63年度版『総覧』74頁
  25. ^ 昭和64年度版『総覧』77頁
  26. ^ うち生活学科女241、家政学科女194
  27. ^ 1990年度版『総覧』79頁
  28. ^ 1991年度版『総覧』80頁には、「1」と表記されているが、前後の学生数から考えると、おそらく誤植だと思われる。
  29. ^ 1991年度版『総覧』80頁
  30. ^ 1992年度版『総覧』83頁
  31. ^ 1993年度版『総覧』85頁
  32. ^ 短大蛍雪 』(全国短大&専修・各種学校受験年鑑シリーズ、1992年9月臨時増刊号)439頁には「1,088(うち1年生510)」と表記されている。
  33. ^ 1994年度版『総覧』87頁
  34. ^ 1995年度版『総覧』89頁
  35. ^ 1996年度版『総覧』91頁
  36. ^ 1997年度版『総覧』92頁
  37. ^ 1998年度版『総覧』94頁
  38. ^ 1999年度版『総覧』82頁
  39. ^ 2000年度版『総覧』86頁
  40. ^ 旧来の児童教育学科乳幼児保育専攻(幼児教育専攻含む)およびこども学専攻(初等教育専攻含む)においてもこの課程が設置されていた
  41. ^ 旧来の児童教育学科乳こども学専攻(初等教育専攻)においてもこの課程が設置されていた
  42. ^ 放送大学 平成28年度 単位互換案内
  43. ^ ゴールドポストプロジェクト 第47号 内藤実穂”. 首相官邸 オリンピック・パラリンピックレガシー推進室. 2022年6月12日閲覧。

参考文献[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

座標: 北緯33度14分48.7秒 東経130度17分15.3秒 / 北緯33.246861度 東経130.287583度 / 33.246861; 130.287583

  1. ^ 佐賀市立図書館所蔵。詳細は佐賀市立図書館にて。