佐藤信
佐藤 信(さとう まこと、1943年(昭和18年)- )は、日本の演出家、劇作家。
[編集] 略歴
1943年、東京生まれ 早稲田大学文学部中退 俳優座養成所を修了。 1966年にアンダーグラウンドシアター自由劇場を創立 1971年には演劇センター68/71(現、劇団黒テント)設立に加わり、中心的な演出家、劇作家として、1990年までの20年間、日本全国120都市におよぶ上演活動を中心に、常に日本の現代演劇界をリードしてきた。 同時に、独特な幻想的文体によって社会や歴史を批評する戯曲執筆や、多数の現代演劇の演出を手がけている。 音楽、舞踊、伝統芸能など多様な分野の知己も多く、その要請を受けて、現代舞踊、人形芝居、能等、多彩な分野の舞台を演出を務めてきた。
特に、オペラの演出家としては、日本を代表するオペラ演出家の一人として 1981年 ヤナーチェク「カーチャ・カヴァノバ」演出(日本初演) 01年 二期会創立50周年記念公演オッフェンバック『ホフマン物語』、 03年 日生劇場開場40年周年記念特別公演ベルク『ルル』(3幕版日本初演) など、主要団体にとって節目となる記念公演や日本初演を任される信頼を得ている。 他に 85年ベルク『ヴォツェック』 88年ドビュッシー『ペアレスとメリザンド』 2000年三善晃『遠い帆』などがある
69年「おんな殺し あぶらの地獄」で第4回紀伊国屋演劇賞 71年「鼠小僧次郎吉」で第16回岸田戯曲賞 91年「まほうのふえ 魔笛」で第10回中島健蔵音楽賞 03年「ルル」で日本ペンクラブ賞を受賞
舞台作品づくりとともに、「アジア」「演劇ワークショップ」「新しい公共劇場」「演劇と教育」など、つねに時代を一歩リードする積極的な発言を行い、劇場や演劇のあり方に影響を与えてきた。 劇場開設においては、劇場空間と制作現場の最前線を知る実務専門家として30年以上に渡り活躍しており、銀座博品館劇場、85年スパイラルホールの初代芸術監督に、89年オープンの東急文化村・オーチャードホール初代プロデューサーの一人に就任している。 特に、公共ホールとまちづくりに関しては、いわき芸術文化交流館をはじめとする多数の公共ホール開設に携わるとともに、97年からは世田谷パブリックシアター初代芸術監督、08年からは座・高円寺(杉並芸術会館)初代芸術監督に就任し、開場前から住民のためのワークショップを行ったり、地元商店街との連携による大道芸フェスティバルの実施等、現在各地で行われるようになった新しい公共ホールの活動をいち早く試みている。
教育面でも、国内だけでなく、アジア各地でのワークショップを開催してきたほか、1998年から2009年まで、東京学芸大学教授として、演劇と教育についての研究や、後進の育成に取り組んできた。また、座・高円寺では、明日の公共劇場の担い手を育てる、劇場創造アカデミー(二年制)を創設し、現在3期生が学びつつある 海外との交流においても、20年以上前から積極的に取り組んできた、先駆者の一人であり、香港、インドネシア、フィリピンなどアジア各国の演劇人との交流や作品制作、ヨーロッパでの作品上演および共同制作作業にも意欲的に取り組んでおり、 日印国交樹立50周年記念プログラムダンス01公演 『東風III』の演出 日中合作オペラ「魔笛 まほうのふえ」(89年東京公演、91年北京公演)のプロデューサー、演出などを務めた。 2010年に開催された上海万博日本政府館においては、日本館の万博出展メイン展示史上初となる、ライブショーの総合演出を委ねられ、出演者に地元中国・南京の昆劇俳優達と子供たちを起用し、香港の演出家ダニー・ユンとの共同作業により生み出されたその作品は、各国の来賓をはじめ来場者の評判となり、1日38回、180日間のステージは連日賑わった
現在、座・高円寺(区立杉並芸術会館)芸術監督、個人劇団「鴎座」主宰、 劇団黒テント演出部所属。
■近年の主な作品 2000年 世田谷パブリックシアター サミュエル・ベケット「ゴドーを待ちながら」 2005年 黒テント ベルナール・マリ・コルテス「ロベルト・ズッコ」 2006年 鴎座 ハイナ・ミューラー「ハムレット/マシーン」演出 2008年 あうるすぽっと ウジェーヌ・イヨネスコ「瀕死の王」演出 鴎座 ゲオルグ・ビューヒナー「ダントンの死について」演出 2009年 びわ湖ホール アルバン・ベルク オペラ「ルル」演出 2010年 座・高円寺 齊藤憐台本「アメリカン・ラプソディ」演出 2011年 座・高円寺 宮沢賢治原作「ふたごの星」脚本・演出 鴎座 郭宝昆『The Spirits Play 霊戯』 構成・演出・美術
1983年にはYMO(イエロー・マジック・オーケストラ)散開ライブの演出を、また、1984年には散開ライブ映像を中心とした映画『プロパガンダ』の監督をつとめた。
1997年から2002年まで世田谷パブリックシアター芸術監督を務めた。 現在、劇団黒テント演出部。個人劇団鴎座主宰。座・高円寺(杉並区立杉並芸術会館)]芸術監督(2007年~)。
[編集] 著書
- 『眼球しゃぶり』
- 『あたしのビートルズ』
- 『嗚呼鼠小僧次郎吉』(第16回岸田國士戯曲賞受賞)等。
- 『喜劇阿部定』
- 『キネマと怪人』
- 『ブランキ殺し・上海の春』
- 『夜と夜の夜』
- 『学校という劇場から』(編)