伊賀鉄道200系電車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
東急1000系電車 > 伊賀鉄道200系電車
伊賀鉄道200系電車
200系「忍者列車」ラッピング(2009年12月31日、伊賀神戸)
200系「忍者列車」ラッピング
(2009年12月31日、伊賀神戸)
編成 2両編成5本
営業最高速度 65 km/h
設計最高速度 120 km/h
起動加速度 2.5 km/h/s
減速度 4.5 km/h/s(常用最大)
車両定員 モ200形121人(座席43人)
ク100形122人(座席39人)
全長 18,000 mm
全幅 2,800 mm
全高 3,990mm
パンタ付車両4,000 mm
車両質量 モ200形34.5t
ク100形29.5t
軌間 1,067 mm
電気方式 直流1,500V (架空電車線方式
主電動機 かご形三相誘導電動機
TKM-88形 130kW
歯車比 85:14(6.07)
駆動装置 TD平行カルダン駆動方式
制御装置 VVVFインバータ制御GTOサイリスタ素子
台車 ボルスタレス台車 TS-1004形(モ205のみ)・TS-1005形(ク105のみ)・TS-1006形・TS-1007形
制動方式 回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ
保安装置 ATS装置
製造メーカー 東急車輛製造(現・総合車両製作所
備考 東京急行電鉄より2009年に購入の上、東急テクノシステムにて改造後導入。
なお、加減速性能は日本鉄道運転協会「運転協会誌」2010年8月号参照。

伊賀鉄道200系電車(いがてつどう200けいでんしゃ)は、伊賀鉄道電車[1]2009年12月24日より営業運転を開始した。

概要[編集]

1961年 - 1962年の製造から45年以上が経過している860系車両[2]の置き換えとして、東京急行電鉄(東急)で使用されていた1000系電車東急テクノシステム長津田工場で改造した上で、制御電動車モ200形-制御車ク100形の2両編成が導入された。主な改造点は以下の通りである。

  • 正面の行先表示器を字幕式からLED式に変更、同時に小型化。
  • 側面の行先表示器を撤去。
  • 各車正面のジャンパ受け、日比谷線直通関連の空気管および非常連結栓撤去。
  • モ200形の前部に下枠交差型パンタグラフを増設(モ203は後部に下枠交差型パンタグラフを増設[3])なお、205編成は前部に菱形パンタグラフを増設している。
  • 座席の一部を固定クロスシートに変更。
  • 整理券発行機・運賃箱運賃表示機を設置。
  • ク100形に車椅子スペースを設置。
  • 各車に撤砂装置を搭載。
  • 201編成・202編成は制御装置は種車の1C8M用のATR-H8130-RG621A-Mではなく、他車両から発生品の1C4M用のATR-H4130-RG636A-Mに載せ換え(203 - 205編成は種車の1C8M用のATR-H8130-RG621A-Mのまま)。
  • 補助電源装置は種車に非搭載のため、他車両から120kVA静止形インバータを流用。
  • 保安装置を東急ATCATSから近鉄式ATSに変更。
  • 警笛に近鉄仕様の電気笛を追加(空気笛はそのまま)。
  • ク104・ク105に軌条塗油器を新設。本体は伊賀神戸側を向いて左側(CPやSIVがある側)に搭載され、油噴口は連結面方台車に設置されている。
  • 中間車を種車としたモ200形モ203 - モ205・ク105に運転台を取り付け、ク105は併せて電装解除を実施。
  • 205編成の台車は廃車となった9000系の台車を流用している[4]

なお、管理上この200系にも電算記号が与えられており、860系と同じSEとなっている。[要出典]

車体[編集]

種車の形状から前面は201編成[5]と203編成・204編成のうちク103・ク104[6]が貫通扉が左にオフセットされた前面、202編成[5]が中央に貫通扉をもつ前面、203編成・204編成のうちモ203・モ204と205編成は非貫通形(飾りの貫通幌枠がある)で丸形前照灯となっている[6]。尾灯はシリーズ21や大阪線・名古屋線5200系の車体更新車両と同様のものが搭載されている。201編成と202編成と205編成が「忍者列車」のラッピングが施されているが、色などは異なっている[7]。204編成は正面はふくにん列車「伊賀の四季」号 ラッピングで、側面が広告ラッピングとなっている[8]。203編成は「名泗コンサルタントラッピング」号ラッピングとなっている。[9]

2009年度 - 2011年度の3か年で860系の全編成(2両編成6本)を置き換える計画であり、2009年度と2010年度は各2本が置き換えられた。さらに2011年度に1本が置き換えられ、200系は5本となり、1本減少となった。

なお、860系はダイヤ改正前の2012年3月10日で定期運用から離脱している。

車体幅が860系よりも広いため、入線に際して各駅のホームを削る工事を実施した。

車内インテリア[編集]

車内の座席はセミクロスシートになっており、1両に8人分の固定クロスシートが設けられている。この座席は京阪9000系電車の車体塗装変更・全席ロングシート化改造の際に余剰となった固定クロスシート(ノルウェー・エクネス社製)を購入し、長津田工場にて取り付けたものである[10]。203編成と205編成は京阪8000系電車の車内リニューアル・一部座席のロングシート化改造の際に余剰となった転換式クロスシートを購入し、長津田工場にて取り付けたものである(座席を転換することはできず、運転席側に向きが固定されている)。

また、車体だけでなく、車内ドアの一部にも忍者のラッピングが施されている。

優先席は、伊賀鉄道への譲渡時に優先座席のステッカーに張り替えられたが、東急時代に設置されたオレンジ色のつり革はそのまま設置され、携帯電話使用のマナーステッカーもそのまま貼付されている。

車歴[編集]

車両番号
← 伊賀神戸 
伊賀上野 →
竣工年月 東急時代の旧番号 製造年 ラッピング
モ201(1) - ク101(1) 2009年(平成21年)12月 デハ1311・クハ1010 1990年(平成2年) 忍者 青
モ202(2) - ク102(2) 2010年(平成22年)2月 デハ1310・クハ1011 1990年(平成2年) 忍者 ピンク
モ203(3) - ク103(1) 2011年(平成23年)3月 デハ1406・クハ1106 1989年(平成元年) 名泗コンサルタント(広告ラッピング車両
モ204(3) - ク104(1) 2010年(平成22年)12月 デハ1206・クハ1006[11] 1989年(平成元年) ふくにん列車
モ205(3) - ク105(3) 2012年(平成24年)3月 デハ1306・デハ1356 1989年(平成元年) 忍者 緑

車両番号横の番号は先頭車正面形状。

  • (1) : 左右非対称・貫通形
  • (2) : 左右対称・貫通形
  • (3) : 左右対称・非貫通形(先頭車化改造車)

脚注[編集]

[ヘルプ]
  1. ^ 860系は第3種鉄道事業者として近畿日本鉄道(近鉄)が保有しているが、本系列は伊賀鉄道が保有している(雑誌『とれいん』2010年1月号P17の記事より)。
  2. ^ 台車は6800系から流用した関係上1957年製のため50年以上経過している。
  3. ^ 前部に既存の菱形パンタグラフが取り付けられていたためである。
  4. ^ 東急1000系には本来付随車が存在しなかったため、大井町線転属で余剰となり廃車となった9000系のTS-1004形・TS-1005形を流用している。入線に際し、台車の高さをク105と合わせるため相方のモ205は1000系本来の電動台車であるTS-1006形からTS-1004形に交換された。電動台車からは主電動機を撤去し電装解除することはできないため、付随車はディスクブレーキ付きの台車に交換する必要がある。
  5. ^ a b 201編成・202編成の東急時代は、当初201編成の両車(クハ1010・デハ1311)を両端に、202編成の両車(クハ1011・デハ1310)を中間に配した4両編成2本に分割可能な8両編成で、クハ1011とデハ1310の間で通り抜けができるようにしていたため。
  6. ^ a b 203 - 205編成の東急時代は、ク103・ク104の種車(クハ1106・クハ1006)を両端に配した8両編成で、モ203 - モ205・ク105の種車はこの編成の中間車(デハ1406・デハ1206・デハ1306・デハ1356)である。
  7. ^ 伊賀鉄道200系第2編成の撮影会と試乗会を実施」交友社「鉄道ファン」鉄道ニュース
  8. ^ 200系第3編成まもなくデビューします! - 伊賀鉄道伊賀線(いがせん)
  9. ^ [1]
  10. ^ 出典:『とれいん』2010年1月号P17の記事より
  11. ^ 東急クハ1006−デハ1206,伊賀鉄道へ|鉄道ニュース|2010年11月29日掲載|鉄道ファン・railf.jp

関連項目[編集]

他社の東急1000系譲受車

松本零士による特別デザイン車両が存在する(した)他社の車両