伊良部大橋

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伊良部大橋
Miyako irabu ohashi 2014 1.jpg
工事中の伊良部大橋 - 宮古島 伊良部大橋見学ステーションから(2014年8月)
所在地 日本の旗 日本
沖縄県宮古島市
東シナ海
長さ 3,540m(本橋部)[1]
最大支間長 180m
8.5m
高さ 27m
形式 一般部:PC連続箱桁橋
主航路部:鋼床版箱桁橋[1]
橋の一覧 - 各国の橋 - 橋の形式
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Japanese Route Sign Number 2.svgJapanese Route Sign Number 5.svgJapanese Route Sign Number 2.svg
沖縄県道252号標識
工事中の伊良部大橋 - 伊良部島 牧山展望台から(2014年8月)
着工前には架橋を促す告知看板が見られた - 下地島(2005年2月)

伊良部大橋(いらぶおおはし)は、沖縄県宮古島市宮古島伊良部島とを結ぶ予定の2006年3月18日に起工し、2015年1月の開通を目指している[2]。全長3,540mで、完成すれば新北九州空港連絡橋を上回り、通行料金を徴収しない橋としては日本最長となる[3][4]。総事業費は380億円[5]

概要[編集]

宮古島の平良港トゥリバー地区と伊良部島東南部の長山の浜近辺を結ぶ橋で、建設中の沖縄県道252号平良下地島空港線の一部となる予定である[6]

橋梁の構造は一般部がPC連続箱桁橋、主航路部が鋼床版箱桁橋とされ、本橋部分の全長は3,540mに及ぶ。また、取付道路は2,960mで、伊良部島側取付道路の一部は600mの海中道路とされる予定。本橋部分と取付道路を合計すると、全長は6,500mとなる。

橋梁の幅員は8.5mで[1]、幅3mの片側1車線道路の両側に幅1.25mの路肩が設けられる[7]。主航路部は船舶の通航のため、支間長180m[7]、クリアランス27m[6]とされる。

諸元[編集]

諸元は以下の通り[7]

  • 規格:第3種3級
  • 橋種:一般部:PC連続箱桁橋、主航路部:鋼中路アーチ橋
  • 橋長:3,540m
  • 設計速度:60km/h
  • クリアランス
    • 長山水路:W=115.0m、H=27.0m(貨物船2000DWT対象)
    • 久松水路:W=30.0m、H=7.6m(漁船10GT対象)

開通による経済効果[編集]

伊良部大橋の開通により、観光の促進や流通コストの削減が見込まれる[2]。また、宮古島の地下ダムから農業用水や生活用水が大橋を渡って供給されるため、水道のコストも削減される[2]

一方、宮古フェリー及びはやて海運によって運航されている宮古島平良港と伊良部島佐良浜港を結ぶ一般旅客定期航路は、伊良部大橋開通後には廃止され、宮古フェリーは解散する予定である[8]

工事の進捗[編集]

2007年、宮古島側では仮桟橋、伊良部島側では仮桟橋と海中道路の工事が行われた。

主航路部は鋼中路アーチ橋を計画していたが、2007年に行われた耐風検討委員会の風洞実験で耐久性に問題があることが判明した[6]。主航路部橋種検討委員会にて再検討した結果、2008年に鋼床版箱桁橋に変更した[6]。同部分の実施設計が1年遅れたため、完成が当初計画の2013年3月から2014年3月と1年遅れることとなった[9]

2010年7月13日、海中道路部で整地作業をしていたパワーショベルが操縦を誤り海中に転落する事故が発生し、操縦士が軽傷を負った[10]

2012年6月、主航路部の中央径間を架設するための大型起重機船(フローティング・クレーン)が台風の影響を避けるために兵庫県の母港へ帰港、気象条件から宮古島に再度呼び戻すのは2013年4月ごろになる見込みとなった[11]。このため、完成が予定よりもさらに10か月ほど遅れ、2015年1月ごろ[2]になる見通し。

2014年9月9日、伊良部島側と宮古島側がつながる「連結式」が行われた。2015年1月31日に開通する予定。

沿革[編集]

  • 1974年(昭和49年) - 架橋要請活動開始
  • 1992年(平成4年) - 基礎調査開始
  • 2001年(平成13年) - 平良下地島空港線が沖縄県道252号に認定
  • 2006年(平成18年) - 起工式
  • 2010年(平成22年) - 上部工セグメント架設延長1000m到達
  • 2012年(平成24年) - 主航路部側径間部架設
  • 2014年(平成26年)6月30日 - 上部工セグメント最終生コン打設式[12]
  • 2014年(平成26年)9月9日 - 連結式開催予定[13]
  • 2015年(平成27年)1月 - 開通予定

脚注[編集]

  1. ^ a b c 伊良部大橋の概要”. 沖縄県 (2013年4月10日). 2014年7月9日閲覧。
  2. ^ a b c d 宮古島ともうすぐ一つに/伊良部大橋”. 宮古毎日新聞 (2014年2月28日). 2014年7月10日閲覧。
  3. ^ 伊良部大橋 来年1月開通 県内最長3540メートル”. 沖縄タイムス (2010年7月4日). 2014年7月10日閲覧。
  4. ^ 住民、開通楽しみに 伊良部大橋で架設作業”. 琉球新報 (2013年4月17日). 2014年7月10日閲覧。
  5. ^ 伊良部大橋、2年後に開通”. 宮古毎日新聞 (2013年1月1日). 2014年7月10日閲覧。
  6. ^ a b c d (PDF) 伊良部大橋の概要と技術的特徴. 一般社団法人 沖縄しまたて協会. p. 18-22. http://www.shimatate.or.jp/20kouhou/simatatei/51/18-22.pdf 2014年7月10日閲覧。. 
  7. ^ a b c 事業経緯”. 沖縄県 (2012年8月20日). 2014年7月10日閲覧。
  8. ^ 宮古フェリーとはやて、伊良部航路廃止へ 大橋開通、市が見舞金 琉球新報、2013年12月13日
  9. ^ 大橋完成は14年3月に/伊良部 - 宮古毎日新聞 2011年5月18日
  10. ^ 伊良部大橋建設現場で重機転落、着工以来初の事故”. 宮古新報ニュースコム (2010年7月15日). 2014年7月10日閲覧。
  11. ^ 伊良部大橋中央部架設で大型クレーン船が入港”. 宮古新報ニュースコム (2013年3月31日). 2014年7月10日閲覧。
  12. ^ 伊良部大橋 最終生コンを打設 宮古毎日新聞、2014年7月1日
  13. ^ 伊良部大橋 9月9日に連結式/県土建部 宮古毎日新聞、2014年7月31日

外部リンク[編集]