今橋理子

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今橋 理子(いまはし りこ、1964年 - )は、日本美術史学者。哲学博士学習院大学・1994年)。学習院女子大学教授。

略歴[編集]

東京都出身。比較文学者今橋映子は姉。1987年学習院大学哲学科美術史専攻卒業、同大学院に進み、1993年博士後期課程満期退学。1994年、学習院大学より哲学博士の学位を取得、論文は「江戸時代花鳥画の研究 -「写生」の認識と同時代博物図譜」[1]

日本学術振興会特別研究員、東海大学専任講師。1995年博士論文を刊行した『江戸の花鳥画』でサントリー学芸賞芸術選奨新人賞を受賞。サントリー学芸賞は姉の受賞の翌年のもの。その後、学習院女子大学助教授、2007年教授。国際日本文化研究センター客員助教授も務めた。2010年『秋田蘭画の近代』で和辻哲郎文化賞受賞。

秋田蘭画の研究から始まり、近世大和絵を専攻、花鳥画動物画など、人物画以外の領域での実証研究を専らとする。

著書[編集]

  • 『江戸の花鳥画 博物学をめぐる文化とその表象』スカイドア、1995/講談社学術文庫、2017
  • 『江戸絵画と文学 <描写>と<ことば>の江戸文化史』東京大学出版会、1999
  • 『江戸の動物画 近世美術と文化の考古学』東京大学出版会、2004
  • 秋田蘭画の近代―小田野直武「不忍池図」を読む』東京大学出版会、2009
  • 『兎とかたちの日本文化』東京大学出版会、2013 
  • 『桜狂の譜 江戸の桜画世界』青幻舎、2019

脚注[編集]

  1. ^ 博士論文書誌データベース

参考文献[編集]