京阪10000系電車

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京阪電気鉄道10000系電車
京阪10000系電車(村野駅にて撮影)
京阪10000系電車(村野駅にて撮影)
編成 4両編成6本 (24両)
起動加速度 2.8km/h/s
営業最高速度 105km/h
設計最高速度 110km/h
減速度 4.0km/h/s(常用最大)
4.3km/h/s(非常)
編成定員 540名
車両定員 先頭車130人・中間車140人
全長 先頭車18900mm・中間車18700mm
全幅 2780mm
編成質量 109.5t
軌間 1435mm
電気方式 直流1500V架線給電
モーター出力 かご形三相誘導電動機200kw
編成出力 1600kw
歯車比 85:14 (6.07)
制御装置 IGBT素子VVVFインバータ制御 ATR-H4200-RG678A
駆動装置 TD継手平行カルダン式 KD506-C-M
ブレーキ方式 全電気指令式回生ブレーキ優先電磁直通ブレーキ HRDA-1
保安装置 京阪形ATS
京阪電気鉄道10000系(10001F e-kenet PiTaPa Train、中書島駅にて)

京阪10000系電車(けいはん10000けいでんしゃ)は、2002年平成14年)4月15日に営業運転を開始した京阪電気鉄道通勤形電車

目次

[編集] 概要

本系列は、老朽化が目立ってきた1900系2600系0番台の置き換えを目的として新造された。主に支線である宇治線交野線で運用されており、2006年4月16日のダイヤ改正以降、本線での営業列車は運用変更時を除き存在しない(回送列車のみの設定)。

  • 車体 アルミ製で7200系をベースにしているが、バリアフリー化を進めるため床面を20mm下げている。この際台枠を20mm薄くすることで対応したため、台枠の強度確保のため車体裾部の絞り込みを廃止した。また一方で、屋根高さを10mm上げたため出入り口高さは7200系と比較して30mm高い1850mmとなっている。先頭車の前面形状は7200系や9000系と同一である。最高速度は120km/h(運用上は110km/h)、起動加速度は2.8km/h/sである。
    • 外板塗色 従来の緑の濃淡のツートンカラーから45年振りに変更され、青緑の「ターコイズグリーン」一色となった。また運転台次位の窓上にメタリックシルバーで「KEIHAN」のロゴを入れた。これらは2008年より始まった塗装変更により他車と同じ仕様となる予定で、窓上のロゴは既に新しいものに変えられている。
    • 台車 1次車は動力車は川崎重工製のKW-77D・付随車は住友金属製のFS-517E、2次車は川崎重工製のKW-77Dに統一された。車輪はすべて防音車輪を採用して騒音低減を図っている。
    • 空調装置 6000系以来、連続形のクーラーきせ内に3台のユニットクーラを搭載していたが、これに代わってそれぞれ独立したクーラきせ内にクーラを設置している。これにはコストと保守の削減のほかに、混雑する出入り口部を避けてクーラの吸気口を配置できるというメリットがある。
    • 制御装置 東洋電機製造製の「ATR-H4200-RG678A」でIGBT素子によるVVVFインバータ制御が採用された。IGBT素子インバーター制御は京津線用としては800系で採用実績があるが、京阪線用としては初採用となった。なお800系は全電動車方式で8M1C(8ケのモーターを1つのコントローラーで制御)に対して10000系では2M1C2バンク(2モーターを1つのコントローラーで制御する回路を2つを一纏めしたもの)方式が取られている。これは編成中の電動車(M)と付随車(T)の両数は2M2T ( Mc-T-T-Mc ) であるため、制御回路が故障しても立ち往生することが無いように考えられている。
    • ブレーキ 6000系2次車以降標準の「全電気指令式回生ブレーキ優先電磁直通ブレーキ(HRDA-1)」が採用され、2200系発電ブレーキ車に比較すると45%の電力削減となり、省電力化が図られている。一部の車両には京阪で初めてタイヤフラット防止装置を試験的に導入(10004Fは導入確認済み)、
    • 編成中に異なる電源方式のコンプレッサー(空気圧縮機)を搭載している点も本系列の特徴の一つである。これは編成中に三相交流電源となるSIV(静止型補助電源装置)が1台のみの搭載で、編成中に2基あるコンプレッサーの双方とも三相交流式にしてしまうとSIVが故障した際にドアエンジンや空気ブレーキ用の圧縮空気が供給されなくなるため、あえて1基を1900系に使われていた直流式にしたことによる。
    • リサイクパーツ 1次車では、1900系のDH-25形コンプレッサーや2600系のPT-4805A-Mパンタグラフ、はては汎用品のヒューズ箱、棒連結器からタイフォンに至るまで廃車発生品や予備パーツの見直しによる発生品を流用してコストダウンを図ったが、2次車はほぼすべて新造品となっている。しかし、2次車のコンプレッサーに2600系のものが使われている編成もある。
  • 内装 基本的に7200系に準じたものとなっている。座席は7200系・9000系および5000系更新車は背面が緑、座面が青の2色シートであったが、本系列では紺色に近い青色一色となった。これはシートモケットに耐久性があり価格も安くリサイクル可能なポリエステルを採用されたためである(5000系・7200系も、10000系のモケットに順次交換されている)。
    • LED案内表示器は中之島線への対応のためか、マップ式表示ではなくスクロール表示のみとした。なお、7200系・9000系・5000系も全車この仕様に変更している。
    • 窓ガラスはUVカットガラス(カット率90%)とされ、ドアガラスも複層ガラスとしている。なお2次車10004F以降の室内灯は難燃性基準の改正により蛍光灯カバーが省略され、側窓はコスト低減と利用客の使用頻度が低かったことを理由にパワーウインドウを廃止して一部固定窓化された。
    • エアコン 代替フロンR407Cを使用したフルオートエアコンを採用して車内環境の快適化を図った。
  • ワンマン化準備 ワンマン運転を実施することを見据えて自動車内放送装置を準備工事としていた。これについては2007年夏以降で本工事を実施した。実施済み列車は開扉予告放送のフレーズが「左(右)側のドアが開きます」から「左(右)側のドアを開けます」に変更されている。ワンマン表示は日本では希少である英文表示「Conductorless」を併記したものである。表示は跳ね上げが可能であり、交野線でも早朝のツーマン運転の場合や、予備車が宇治線で使用される場合や回送の際にはワンマン表示は跳ね上げられる。
予算区分 編成番号 竣工日 運用開始日 ワンマン化改造
2001年度予算分 10001F 2002年3月18日 2002年4月15日 2007年7月31日
2002年度予算分 10002F 2002年4月19日 2002年4月 2007年7月27日
2002年度予算分 10003F 2002年4月25日 2002年5月 2007年7月24日
2005年度予算分 10004F 2006年3月27日 2006年4月15日 2007年7月23日
2006年度予算分 10005F 2006年4月28日 2006年5月3日 2007年7月25日
2006年度予算分 10006F 2006年5月19日 2006年5月23日 2007年7月26日

[編集] 現状

本系列にはワンマン運転対応機器が搭載されているが、京阪電鉄発表の報道資料によると、これは計画では宇治線交野線でワンマン運転を実施する予定となっているからである。2002年の営業運転開始直後にワンマン運転時の使用を想定した「中書島宇治」「枚方市私市」の行先幕を表示して運行したが、誤乗が相次いだことにより、わずか数日で通常の表示に戻された。しかし、交野線については2007年9月22日からワンマン運転を行うにあたり、8月1日より「枚方市⇔私市」の表示を復活させた。なお、予備車は時折宇治線へも運用されている。

なお、10004F以降は「K特急」幕が用意されている。また10001Fと10002Fも幕の交換で「K特急」が追加され、また種別幕に「快速急行」が、行先幕に「中之島」「交野線 私市」「京橋」が追加され、「交野市」は削除された。同時に「中書島 ⇔ 宇治」「枚方市 ⇔ 私市」は様式が変更され、前面幕は「中書島| →← |宇治」「枚方市| →← |私市」(矢印は → が上部、 ← が下部となる)と、側面幕は上記の誤乗を防止するために新様式とされ、「中書島|↑↓|宇治」「枚方市|↑↓|私市」(記述は中書島/枚方市が上部、矢印が中部、宇治/私市が下部となる)に変更され、字体も修正された。また回送および試運転表示にも英文表記が追加されている。

2006年4月16日のダイヤ改正に合わせて、一部仕様を変更した4年ぶりの増備車である第4~6編成が投入された。開業記念日と10000系初登場日にあわせて、改正前日の同月15日より10004Fが、続いて5月3日に10005Fが、23日に10006Fがそれぞれ営業運転を開始した。2008年5月現在、4両編成6本(計24両)が在籍する。

[編集] 今後の動向

京阪電鉄では、中之島線の開業に合わせて3000系(2代)を投入したが、これは新たに設定された快速急行に主に充当されている。このため、次期ワンマン運転対応車両は引き続き本系列の増備で行うのか、既存車両の改造や別の新形式車両で対応するのかは、現時点では明らかにされていない。

また、2008年4月15日の京阪の発表では、本系列を含む大津線以外の車両の塗装を2012年度までに新塗装に変更するとともに、未塗装変更車への新CIロゴの貼付を行うとしている。このため、本系列で採用された「ターコイズグリーンの一色塗り」という塗装は長くても登場から10年で姿を消すことになる。また全ての編成が新ロゴの「KEiHAN Keihan Railway」に貼り替えられた。

準急ひこぼしの運用につく10000系(萱島駅にて)

[編集] その他

  • 2002年7月には立命館宇治高等学校校舎移転による小型の広告が10001Fに貼り付けられ、ヘッドマークも装着されていた。
  • 2002年11月にはGOGO! トレインの発売をPRをするヘッドマークが10001Fに装着された。
  • 2003年8月~9月まで10001Fはダイヤ改正の告知の広告が貼付されていた。
  • 2004年7月下旬から2006年3月まで10001Fはe-kenet PiTaPaのラッピングが施された「e-kenet PiTaPa train」として運行されていた。
  • 2006年1月4日には車両故障によるダイヤ乱れにより、10001FがK特急「おりひめ」の1本に充当された。4両のK特急運用はこれが初めてである。
  • 10003Fは2006年7月29日より「きかんしゃトーマスとなかまたち」ラッピングとなり、初日には特別に運用変更で本線区間急行で運用した(一部時間帯のみ)。
  • 2006年8月10日には宇治川花火開催に伴う運用変更で準急「ひこぼし」の運用に2本入った(10002F・10005Fが充当)。そのうち1本は「ひこぼし」での折り返し前に本線区間急行に充当されている。
  • 2006年10月22日には、天満橋駅で開催された鉄道の日イベント開催に伴うアクセス列車として10003Fを使用した臨時K特急「おりひめ」が私市→天満橋間で運転された。土曜・休日のK特急運用はこれが初めてである。「おりひめ」のヘッドマークとともに「鉄道の日」のキャラクター「テッピー」副標識を付けての運転となった。天満橋到着後は同じく「きかんしゃトーマスとなかまたち」ラッピングとなった7203Fとともに展示され、展示後は特別に運用変更で本線区間急行で運用された。
  • 2006年11月19日にも10003Fによりファミリーレールフェア直通臨時列車で天満橋から寝屋川車庫まで運行し、約1か月ぶりに本線を走行した。
トーマスラッピングラストランより 臨時特急おりひめで運用中の10000系(2007年1月21日、野江駅にて撮影)
  • 2007年1月21日には「きかんしゃトーマス」ラッピング電車ラストランとして10003Fを使用した臨時列車が運転された。運転区間は京阪本線(天満橋~淀屋橋間は除く)・鴨東線・宇治線・交野線の全線であった。特に、宇治始発天満橋行は宇治快速以来のことであり、また特急が新停車駅になってからは初めてのこと、宇治線での特急設定は臨時ながらも初であったため、多くのファンが撮影などに押しかけた。ただし、停車駅は宇治快速時代と異なり、宇治線内は各駅に停車していた。
  • 2007年8月10日には宇治川花火開催に伴う運用変更で準急「ひこぼし」の運用に1本入った(10001Fが充当)。
  • 2008年7月7日には「七夕伝説」イベントに伴う「おりひめ」「ひこぼし」の出逢いとして、10001Fに「おりひめ」のヘッドマークを取り付け、準急「ひこぼし」に充当された1929Fと共に、私市駅で19:04~19:07の3分間「おりひめ」「ひこぼし」の並びが演出された。この「おりひめ」ヘッドマークは、通常のK特急としては運転されなかった代わりに、交野線内の普通列車1往復に取り付けたため、通常の「直通K特急 私市→淀屋橋」の表記を、「七夕伝説 枚方市⇔私市」と差し替えた、7月7日限定の特別のものであった。

[編集] 外部リンク