交通安全

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交通安全(こうつうあんぜん)とは、乗り物単体や同士、乗り物と人などが事故を起こさず安心して往来することを指す言葉で交通事故防止の言い換え。また、その心掛けや取り組み。対自動車自転車など陸上の交通の他、航空や海上での交通に対しても用いられる言葉である。

陸上における交通安全[編集]

単に交通安全といった場合、多くは道路上における自動車自転車による交通事故に巻き込まれない、若しくは起こさないための意識を指して用いられる。広義には当然のことながら、鉄道路面電車など自動車が関係しない交通もこの中に含まれる。

道路上の交通に関するもの[編集]

日本における交通安全意識および取り組み[編集]

横断歩道での支援

法規に関しては、道路交通法で道路の使用方法と使用者(歩行者やドライバー)の義務を定めている。道路運送法では、その第22条や第27条等で運行業者の安全義務および事故の報告と公表を定める。道路運送車両法では車両の構造の最低基準を定めており、自動車に欠陥が見つかった際に行われるリコール制度もこの法律による。道路法では、道路の在り方とその管理責任が規定されている。これらの法律にはその細目を定めた施行令(政令)や施行規則(告示)、通達などがある。なお、1970年(昭和45年)交通事故の多発化に伴い、交通安全対策基本法が制定されている。また、自転車を対象に、自転車の安全利用の促進及び自転車等の駐車対策の総合的推進に関する法律が整備され、駐輪場の設置、通行の妨げとなる放置自転車への対処、及び自転車向けの交通安全教育などの概略が定められている。

行政においては内閣府警察庁などが主催する、春と秋の全国交通安全運動がある。また、小中学校や幼稚園、保育園などの教育機関は、随時意識の啓発に努めている他、地元警察と連携し、年一回程度、歩行者・自転車の交通ルール、校区内の危険箇所の周知徹底などを行うため、交通安全教室を開いている。

民間の取り組みでは、運転中は前照灯を常時点灯させることで、周囲にいち早く気づいてもらうとともに自身が目立っているという意識から交通安全をより心掛けさせるデイライト運動(昼間点灯運動)がある。また、自動車メーカー各社は、例えばトヨタのGOAやダイハツのTAFといった事故の衝撃を和らげる車体構造などの事故を軽減する技術や、ホンダレジェンドなどに装備されるインテリジェントナイトビジョンシステムのような、いわゆる予防安全の技術の開発を行っている。ヤマト運輸などの運送会社や自動車学校など自動車に関係する企業には、子どもを対象にした交通安全教室を独自に若しくは教育機関と連携して実施しているところもある。

日本の交通安全教育[編集]

上述のように、義務教育諸学校等の教育機関や警察、自動車と関わりの深い企業が単独若しくは複数の機関と連携し、交通ルールや自動車の恐ろしさを、実演や映像、ミニチュアなどの資料を用い周知させ、交通安全意識の向上に努めている。

内容は、以下のようなものがある。

映像
交通事故が起こる原因やその後の経過(悲劇)を実写やアニメーションで再現したもの。この中に、交通ルールの説明や回避するためにはどうしたらよいかなどが含まれる。紙芝居を利用したものもある。
講義(授業)
具体的な事例をもとに、話し合いながら交通安全対策を考える。
実演(実習)
運動場や体育館に交差点や踏切のある道路を再現し、模範的な行動を教授する。この際、教具用の信号や標識が用いられることもある。また、ダミー人形(ダンボールや風船で作られたものなど)に走行する自動車をぶつけたり、ブレーキの制動距離を見せるなど、車の危険性についても実感させることもある。

教育機関の取り組みのみに頼るのではなく、各家庭・地域社会においても、保護者等身近な大人が交通ルールを遵守する姿勢をみせ、またどのような行為が危険であるかを話し合う等の心掛けが重要である。

線路上の交通(鉄道)に関するもの[編集]

標語の掲げられた踏切(網走駅構内)
「オペレーション・ライフセーバー」塗装の機関車(米国アムトラック カリフォルニアにて)
踏切交通安全を啓蒙する塗装の機関車(カナダVIA鉄道 オンタリオにて)

鉄道車両制動距離が長く操舵機能をもたないため、進路に人や車が立ち入った場合大きな事故を招きやすい。とりわけ平面交差する踏切での事故防止は大きな課題であり、JRでは毎年新年度に「踏切事故0運動」として踏切利用者への啓発キャンペーンを行っている[1]。このほかにも各社、自治体警察PTAなどで看板の掲示や前述の交通安全教室などの事故防止運動が行われている。

この取り組みは日本以外の各国各社局でも行われている。米国ではオペレーション・ライフセーバー英語: Operation Lifesaver)という鉄道交通安全組織が1972年アイダホ州ハイウェイパトロール、州知事ユニオン・パシフィック鉄道が発起人となって成立し、以来各鉄道会社合同で鉄道人身事故全般に対する啓蒙活動を行っている。

なお、日本の新幹線においては人が線路内に立ち入らない前提で超高速運転を実現しているため、新幹線特例法によって線路内への立ち入りや物品の投げ入れを厳禁している。


  • 関連法規
    • 鉄道営業法
    • 新幹線鉄道における列車運行の安全を妨げる行為の処罰に関する特例法(新幹線特例法)


航空における交通安全[編集]

航空法第51条及び51条の2により、60m以上の高さの建造物(それ以下の高さでも航空の安全が損なわれる恐れがある場合のものを含む)には赤白の縞々である昼間障害標識航空障害灯の義務がある(1958年(昭和35年)より)。

海上における交通安全[編集]

日本[編集]

海上交通三法として、海上衝突予防法海上交通安全法港則法が定められている。

海上保安庁が海の安全を管理しており、交通の難所や往来の激しい港湾には海上交通センターが設置され、情報の提供や航行管制がなされている。

脚注[編集]

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  1. ^ 千葉日報ウェブ. “「遮断機押して脱出を」 踏切事故撲滅へ啓発 JR千葉支社”. 2014年12月18日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]