亡き王女のためのパヴァーヌ
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『亡き王女のためのパヴァーヌ』(なきおうじょのための - 、『逝ける王女のための』とも、原題:Pavane pour une infante défunte)はフランスの作曲家モーリス・ラヴェルが1899年に作曲したピアノ曲、および1910年にラヴェル自身が編曲した管弦楽曲。1902年、リカルド・ビニェスにより初演される。
ピアノ曲はパリ音楽院在学中に作曲した、初期を代表する作品である。ラヴェルが、ルーヴル美術館にあった、17世紀スペインの宮廷画家ディエゴ・ベラスケス(1599-1660)が描いた若い王女(マルガリータ・テレサ・デ・エスパーニャ)の肖像画にインスピレーションを得て作曲した。「亡き王女」という題名は、フランス語でinfante défunteとなり、韻を踏む言葉遊びでつけたものであり、「亡くなった王女の葬送の哀歌」ではなく、「昔、スペインの宮廷で小さな王女が踊ったようなパヴァーヌ」だとしている。
パヴァーヌ(Pavane)は、16世紀頃から流行した宮廷舞曲の様式。2拍子のゆったりとしたリズムにのせて、男女のペアが列をなして踊る優雅なダンスである。ほのかに哀愁を帯びた優雅な旋律は、当時のフランスの貴族女性の人気を集めた。
曲はト長調で四分の四拍子である。構成は、A-B-A-C-A というシンプルな形式(小ロンド形式ないしは単純ロンド形式と呼ばれる→ロンド形式)を採用している。A部は旋律、和声ともに変わらず、伴奏形だけが変化する。メロディーは係留音を多用し、亡き王女への断ち切れぬ想いを表現している。
優雅で、ラヴェルらしい繊細さを持つ美しい小品と言える。ラヴェルが自動車事故により記憶障害になった時、この曲を聴いて「この曲はとてもすばらしい。誰が書いた曲だろう。」と言ったという話もある。
[編集] オーケストラ版
1910年に、ラヴェル自身が編曲した。初演は1911年。演奏時間は6分半から7分程度。


