五十子勝

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五十子 勝(いらご まさる)は、漫画家、メカデザイナー。

フリーハンドでゆらぎのない曲線を描く筆致を得意とし、多くの永井豪作品に作画メインスタッフとして参画する傍ら、「マジンガーZ」に登場する機械獣キングダンX10バルガスV5などのデザインを手がけた。

氏の手がけた機械獣は、悪役というより主役であるマジンガーと対等の敵としての、正統派のデザインが多いのが特徴で、後の主役ロボに影響を与えたと思わせるデザインや設定も多い。

キングダンX10は「グレートマジンガー」に先駆けて剣を武器とした巨大ロボット。剣自体のデザインも後のそれに酷似しており、このタイプの直剣が後に続く主役ロボの必殺剣のスタンダードとなった。

バルガスV5(アニメではベルガスV5)では、「鋼鉄ジーグ」に先駆けて、無理の無い関節単位での分離合体を考案した。それまでも、原型を留めないほど細かなブロック状に分割されるロボットや、分離合体に際して変形を伴う合体ロボは存在したが、玩具で再現可能な合体ロボはバルガス以前には無かった。ただバルガス自体は玩具化されていないため、このタイプの合体玩具としては、やはりジーグが最初となる。