二クロム酸カリウム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
二クロム酸カリウム
{{{画像alt1}}}
識別情報
CAS登録番号 7778-50-9
EINECS 231-906-6
RTECS番号 HX7680000
特性
化学式 K2Cr2O7
モル質量 294.19 g/mol
外観 赤橙色の結晶
密度 2.676 g/cm3, 固体
融点

398°C

沸点

500°C (分解)

への溶解度 14.9 g/100 ml (0°C)
構造
結晶構造 三角錐 (α-form,<241.6 °C
配位構造 三斜晶系 (for Cr)
熱化学
標準生成熱 ΔfHo -2033 kJ/mol
標準モルエントロピー So 291,2 J.K−1.mol−1
危険性
主な危険性 毒性が高い
Carc. Cat. 1
Muta. Cat. 2
Repr. Cat. 2
酸化性
環境毒性
Rフレーズ R45, R46, R60, R61,
R8, R21, R25, R26, R34,
R42/43, R48/23, R50/53
Sフレーズ S53, S45, S60, S61
関連する物質
その他の陰イオン クロム酸カリウム
モリブデン酸カリウム
タングステン酸カリウム
その他の陽イオン 二クロム酸アンモニウム
二クロム酸ナトリウム
関連物質 過マンガン酸カリウム
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

二クロム酸カリウム(にクロムさんカリウム、potassium dichromate)は化学式 K2Cr2O7 で表される橙赤色の無機化合物である。柱状の結晶。重クロム酸カリウムとも呼ばれる。融点は398℃、500℃で酸素を放出して分解する。に可溶、エタノールに不溶。

クロムの酸化数が+6で、いわゆる六価クロムのひとつであり、環境への負荷が大きい物質である。また、発がん性があるなど人体にも非常に有害であるため、毒物及び劇物取締法により劇物に指定されているほか、消防法により第一類危険物(酸化性固体)に指定されている。

漢字の「二」とカタカナの「ニ」が同じ形であることや、ニクロムという合金が存在することから「二」がカタカナの「ニ」と間違われることがあるが、正しくは漢字の「二」である。

概要[編集]

酸化力が強く、第一級アルコールアルデヒドカルボン酸に変えるほか、第二級アルコールをケトンに変える。欧米では化学的酸素要求量 (COD) を計測する際の試薬としても用いられる。他にはクロムめっき酸化剤として火薬に含まれる等、様々な利用方法がある。

かつては、クロム酸混液とよばれる硫酸と混合したものを、その強力な酸化性を生かして実験機器の洗浄などに用いた。しかし、毒性や環境負荷、廃液処理の煩雑さなどの問題が指摘された結果今日ではこの用途での使用が忌避され、特別な場合にしか使用されなくなっている。廃液処理は主に還元剤によって酸化数を+3とすることによって行われている。

関連項目[編集]