九戸郡

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岩手県九戸郡の範囲(1.軽米町 2.野田村 3.九戸村 4.洋野町 薄黄:後に他郡に所属した区域)

九戸郡(くのへぐん)は、岩手県令制国下では陸奥国(のち陸中国)に属す。

人口36,525人、面積763.87km²、人口密度47.8人/km²。(2014年7月1日、推計人口

以下の2町2村を含む。

郡域[編集]

九戸郡(第1次)[編集]

概ね上記の区域を合わせたものから、久慈市および岩手郡葛巻町の大部分(田部を除く)を除いた区域。

九戸郡(第2次)[編集]

明治30年(1897年)に発足した当時の郡域は、上記2町2村のほか、久慈市および岩手県葛巻町の大部分(田部を除く)にあたる。

歴史[編集]

九戸郡(第1次)[編集]

寛永11年(1634年)の陸奥国糠部郡の4分割(二戸郡三戸郡・九戸郡・北郡)にともない成立。幕末時点では陸奥国に所属した。『旧高旧領取調帳』に記載されている明治初年時点の支配は以下の通り。(58村)

知行 村数 村名
藩領 陸奥八戸藩 47村 軽米村、小軽米村、上館村、円子村、蛇口村、雪谷村、長倉村、狄塚村、山屋村、高家村、晴山村、山内村、江刺家村、長興寺村、小倉村、伊保内村、荒谷村、山根村、戸田村、葛巻村、江刈村、水沢村、帯島村、阿子木村、大野村、中野村、有家村、小子内村、種市村(後の北九戸郡)、霜畑村、小国村、日野沢村、川井村、繋村、荷軽部村、戸呂町村、小久慈村、夏井村、早坂村、閉伊口村、鳥谷村、黒沼村、大崎村、門前村、長久寺村、長内村、大川目村(後の南九戸郡)
陸奥盛岡藩 10村 白前村(後の北九戸郡)、野田村、玉川村、宇部村、端神村、細野村、深田村、木売内村、下戸鎖村、上戸鎖村(後の南九戸郡)
八戸藩・盛岡藩 1村 侍浜村(後の北九戸郡)
  • 明治元年12月7日1869年1月19日
    • 陸奥国の分割にともない、九戸郡は陸中国の所属となる。
    • 盛岡藩領が信濃松代藩取締地となり、盛岡県(第1次)を称する[1]
  • 明治元年12月24日(1869年2月5日) - 盛岡藩南部氏磐城白石藩に転封される。
  • 明治2年8月7日(1869年9月12日) - 盛岡県(第1次)の区域をもって江刺県を設置。
  • 明治4年7月14日(1871年8月19日) - 廃藩置県により藩領が八戸県(第2次)となる。
  • 明治4年11月2日(1871年12月13日) - 第1次府県統合により全域が盛岡県(第3次)の管轄となる。
  • 明治5年1月8日(1872年2月16日) - 盛岡県(第3次)が岩手県に改称。
  • 明治11年(1878年)侍浜村のうち旧・八戸藩領が南侍浜村、旧・盛岡藩領が北侍浜村に分村。(59村)
  • 明治11年(1878年)11月26日 - 郡区町村編制法施行。
  • 明治12年(1879年)1月4日 - 九戸郡を廃止・分割し、南方27か村を南九戸郡とし、北方32か村を北九戸郡とする。
    • 南九戸郡(27村) - 霜畑村、小国村、日野沢村、川井村、繋村、荷軽部村、戸呂町村、小久慈村、夏井村、早坂村、閉伊口村、鳥谷村、黒沼村、大崎村、門前村、長久寺村、長内村、大川目村、野田村、玉川村、宇部村、端神村、細野村、深田村、木売内村、下戸鎖村、上戸鎖村
    • 北九戸郡(32村) - 軽米村、小軽米村、上館村、円子村、蛇口村、雪谷村、長倉村、狄塚村、山屋村、高家村、晴山村、山内村、江刺家村、長興寺村、小倉村、伊保内村、荒谷村、山根村、戸田村、葛巻村、江刈村、水沢村、帯島村、阿子木村、大野村、中野村、有家村、小子内村、南侍浜村、種市村、白前村、北侍浜村

九戸郡(第2次)[編集]

1.久慈町 2.長内村 3.宇部村 4.野田村 5.山根村 6.山形村 7.大川目村 8.夏井村 11.侍浜村 12.中野村 13.種市村 14.大野村 15.小軽米村 16.軽米村 17.晴山村 18.江刺家村 19.伊保内村 20.戸田村 21.葛巻村 22.江刈村(紫:久慈市 桃:洋野町 赤:軽米町 橙:九戸村 黄:岩手郡葛巻町 青:合併なし)
  • 明治30年(1897年)4月1日 - 郡制施行にともない、南九戸郡・北九戸郡が合併して九戸郡(第2次)が発足。郡役所を久慈町に設置。(1町19村)
  • 大正12年(1923年)4月1日 - 郡会廃止。
  • 大正14年(1925年)1月1日 - 軽米村が町制施行し、軽米町となる。(2町18村)
  • 大正15年(1926年)7月1日 - 郡役所が廃止。
  • 昭和15年(1940年)12月25日 - 葛巻村が町制施行し、葛巻町となる。(3町17村)
  • 昭和23年(1948年)7月1日 - 葛巻町・江刈村を岩手郡に移管。(2町16村)
  • 昭和26年(1951年)4月1日 - 種市村が町制施行し、種市町となる。(3町15村)
  • 昭和27年(1952年6月1日 - 長内村が町制施行し、長内町となる。(4町14村)
  • 昭和29年(1954年11月3日 - 久慈町・長内町・宇部村・大川目村・侍浜村・夏井村・山根村が合併し、久慈市が発足。郡より離脱。(2町9村)
  • 昭和30年(1955年)1月1日 - 軽米町・小軽米村・晴山村が合併し、新制の軽米町が発足。(2町7村)
  • 昭和30年(1955年)2月11日 - 種市町・中野村が合併し、新制の種市町が発足。(2町6村)
  • 昭和30年(1955年)4月1日 - 伊保内村・江刺家村・戸田村が合併し、九戸村が発足。(2町4村)
  • 平成18年(2006年)1月1日 - 種市町・大野村が合併し、洋野町が発足。(2町3村)
  • 平成18年(2006年)3月6日 - 山形村が久慈市と合併し、新制の久慈市が発足。郡より離脱。(2町2村)

変遷表[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 明治元年12月23日(1869年2月4日)の「諸藩取締奥羽各県当分御規則」(法令全書通番明治元年太政官布告第1129)に従って設置された県だが、明治政府が権知県事を任命したわけではなく、そのため明治政府の公文書には全く記録が残っておらず、正式な県とは認められていない。

参考文献[編集]

外部リンク[編集]

先代:
糠部郡
行政区の変遷
1634年 - 1879年
(第1次)
次代:
南九戸郡北九戸郡
先代:
南九戸郡・北九戸郡
行政区の変遷
1897年 -
(第2次)
次代:
(現存)