九州テレ・コミュニケーションズ

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九州テレ・コミュニケーションズ株式会社
Q-shu Tele Communications Corporation.
種類 株式会社
略称 QTC
TVS テレビ佐世保
本社所在地 日本の旗 日本
857-8566
長崎県佐世保市上京町4番4号
設立 1978年(昭和53年)7月
業種 情報・通信業
法人番号 6310001005382 ウィキデータを編集
事業内容 ケーブルテレビ事業
インターネット事業 他
代表者 太田亨(代表取締役社長
資本金 4,560万円
従業員数 163名
決算期 6月30日
外部リンク TVS テレビ佐世保
特記事項:春日支店は「ケーブルステーション福岡」を参照
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九州テレ・コミュニケーションズ株式会社(きゅうしゅうテレ・コミュニケーションズ、Q-shu Tele Communications Corporation.)は、長崎県佐世保市に本社があるケーブルテレビ局である。

以下、本拠地においてテレビ佐世保(テレビさせぼ)の名称で行っている事業について述べる。

概要[編集]

長崎県の本土側は山がちであり、それが諫早湾干拓事業及びそれによる近隣県との軋轢の遠因にもなっている。テレビ放送にも影響は現れており、佐世保市内(昭和の市域)は烏帽子岳以外にも各地に多数の中継局が設けられている。そうした電波事情から、まだ県域民放が長崎放送テレビ長崎しかなかった1970年代の早い時期に、ケーブルテレビ局設置に向けた動きが進められ、1978年西九州共聴株式会社(にしきゅうしゅうきょうちょう)として設立されたのが始まりである。当初はその名の通り単なる共聴施設としての事業開始であり、自主放送を開始したのは1980年代に入ってからである。共聴施設として古くから運営しており、ケーブルテレビという概念がなかった当時から加入者数がいるため、古くからの加入世帯は「有線テレビ」と呼称している。

市域自体の拡大によりエリアも順次広げているが、米軍地区や山間部など、一部サービスを行っていない地域が存在する(米軍地区内はアメリカ人を対象として北米仕様での放送方式にて運営している。)。

テレビ佐世保の略称であるTVSは埼玉県独立系民放テレビ埼玉の略称と被っているが一切関係無い[1]

サービスエリア[編集]

全て長崎県。

沿革[編集]

  • 1978年(昭和53年)7月 - 西九州共聴株式会社設立。長崎県佐世保市をサービスエリアとして共聴施設の運用開始。
  • 1981年(昭和56年) - 「テレビ佐世保」の名称で自主放送開始。
  • 1993年(平成5年) - 佐世保ケーブルテレビジョン株式会社(させぼケーブルテレビジョン)に社名変更。
  • 1998年(平成10年) - 福岡県春日市に支店を設置。
  • 1999年(平成11年) - ケーブルステーション福岡が開局。
  • 2002年(平成14年) - 現社名に変更
  • 2006年(平成18年)12月1日 - 地上デジタル放送の再放送開始。
  • 2011年(平成23年) - 福岡県民放テレビ局デジタル放送の区域外再放送をTVQ九州放送はトランスモジュレーション方式で、九州朝日放送RKB毎日放送福岡放送テレビ西日本はデジアナ変換でそれぞれ開始。
  • 2015年(平成27年) - 九州朝日放送・RKB毎日放送・福岡放送・テレビ西日本の区域外再放送を終了(TVQ九州放送のみ継続)。
  • 2016年(平成28年)3月15日 - 全てのアナログ放送を終了[2]

主な放送チャンネル[編集]

地上波系列別再送信局[編集]

NHK-G NHK-E NNN/NNS ANN JNN TXN FNN/FNS JAITS
NHK長崎 長崎国際テレビ 長崎文化放送 長崎放送 TVQ九州放送 テレビ長崎

テレビジョン放送[編集]

  • 2023年7月時点で放送中のチャンネルのみ記載。アナログ放送は2016年3月15日までに全てのチャンネルでの放送を終了しているためチャンネル番号の記載を省略している。
  • 注釈欄にある◎印は「プレミアムコース」の契約で視聴可能なチャンネル、※は別途個別に視聴契約が必要なチャンネル(ペイチャンネル)。
  • 局名は、年齢制限による視聴防止策を求められるチャンネル。
  • JC-HITSの地上配信システムを採用しているが、便宜上プレフィックスは地上波デジタル系統のチャンネルに「D」を、BS衛星波系統のチャンネルに「B」を、それぞれ付した。
チャンネル番号 放送局 注釈
D011(1) HD NHK長崎総合
D021(2) HD NHK長崎Eテレ
D031(3) HD NBC 長崎放送
D041(4) HD NIB 長崎国際テレビ
D051(5) HD ncc 長崎文化放送
D071(7) HD TVQ九州放送
D081(8) HD KTN テレビ長崎
D111(11)[3] HD コミュニティ111(自主放送)
B101 HD NHK BS
B141 HD BS日テレ
B151 HD BS朝日
B161 HD BS-TBS
B171 HD BSテレ東
B181 HD BSフジ
B191 HD WOWOWプライム
B192 HD WOWOWライブ
B193 HD WOWOWシネマ
B200[4] HD スター・チャンネル1
B201[5] HD スター・チャンネル2
B202[6] HD スター・チャンネル3
B211 HD BS11
B222 HD BS12トゥエルビ
B231 HD 放送大学テレビ
513[7] HD フジテレビNEXT ライブ・プレミアム
514[8] HD フジテレビONE スポーツ・バラエティ
515[9] HD フジテレビTWO ドラマ・アニメ
522[10] HD MONDO TV
524[11] HD 囲碁・将棋チャンネル
529 HD スポーツライブ+
530 HD J SPORTS 3
531 HD J SPORTS 1
532 HD J SPORTS 2
533[12] HD J SPORTS 4
534[13] HD スカイA
535[14] HD GAORA SPORTS
536[15] HD 日テレジータス
537[16] HD ゴルフネットワーク
541[17] HD 釣りビジョン
549[18] HD アジアドラマチックTV
550[19] HD 映画・チャンネルNECO
551[20] HD ファミリー劇場
552 HD 日本映画専門チャンネル
553[21] HD 時代劇専門チャンネル
554[22] HD FOX
555[23] HD スーパー!ドラマTV
558[24] HD ミステリーチャンネル
559[25] HD ザ・シネマ
563[26] HD 衛星劇場
566 HD テレ朝チャンネル1
568[27] HD ホームドラマチャンネル
570[28] HD スペースシャワーTV
571[29] HD Mnet
572[30] HD MTV
580[31] HD カートゥーン ネットワーク
590[32] HD 日経CNBC
592[33] HD CNNj
595[34] HD テレ朝チャンネル2[35]
597[36] HD アニマルプラネット
598[37] HD ヒストリーチャンネル
599[38] HD ナショナル ジオグラフィック
710 HD ショップチャンネル
711 HD QVC
725 女性チャンネル♪LaLa TV
764 東映チャンネル
765 TBSチャンネル1
767 日テレプラス
769 V☆パラダイス
774 歌謡ポップスチャンネル
781 キッズステーション
782 アニマックス
783 アニメシアターX(AT-X)
793 日テレNEWS24
794 TBS NEWS[39]
810 グリーンチャンネル
811 グリーンチャンネル2
812 SPEEDチャンネル [40]
950 プレイボーイチャンネル [41]
951 レインボーチャンネル [42]
952 ミッドナイトブルー [42]
953 パラダイステレビ [42]
954 チェリーボム [41]

デジタル放送の配信システムは2007年秋よりJC-HITSを使用しているが、一部で分かりやすくする為にチャンネル番号を入れ替えたり、配信していないチャンネルがある。また他局がアナログ放送終了と共にアナログ多チャンネルサービスを取り止めた中、地域事情が為せる技なのか法定期限ギリギリまで「デジアナ変換」によりアナログサービスの維持を図っていたが、「デジアナ変換」によるアナログサービスは2015年1月にBS放送、同年3月に地上放送が順次終了となり、CS放送のアナログサービスも2016年3月15日までに全て終了となった。

地上デジタル放送完全移行後の対応[編集]

  • 九州朝日放送・RKB毎日放送・福岡放送・テレビ西日本の福岡4局のデジタル放送は、2011年7月24日以降はデジアナ変換によりデジタル放送を配信することとなった[43]。今まで通りアナログで視聴可能であるが、STBでは視聴出来ない。
  • 一方TVQ九州放送は通常のデジタル配信ではあるが、トランスモジュレーション方式であるためSTBを設置しないと視聴出来なかったが、周波数変換パススルーにて区域外放送を開始しチャンネル再スキャンすると視聴できるようになった。またかつてTVQはアナログ11cnでも放送されていたが、2011年7月24日以降はBSジャパン(現・BSテレ東)に変更され、BSデジタルテレビ放送の中では唯一アナログでも配信されることになった。
  • 以上の結果アナログはTVQを除く福岡4局が2011年7月24日以降も今まで通りのチャンネルで配信。そして2015年1月にはデジアナ変換サービス終了のためBS放送が終了し、同年3月には系列局が存在しないTVQを除き福岡民放の区域外再放送は終了した[44]
  • CSデジタル放送局のHD放送は、日テレG+ HDより開始した。
  • テレビ佐世保視聴者の間では福岡4民放デジタル再放送未実施に際して問合せや反対意見がテレビ佐世保に多く寄せられていた。再送信には地元同一系列局合意が必要となるが同じ長崎県内であるにもかかわらず、壱岐対馬及び有明海沿岸の各ケーブルテレビに対してはデジタル波での再送信許可を行っており、地元民放局の不公平な対応に疑問を感じる意見が多かった。
  • 2016年1月 - 3月にかけてアナログ放送を継続していたチャンネルが順次放送終了となり、同年3月に残りの6つのチャンネルのアナログ放送を終了したことでテレビ佐世保における全てのチャンネルのアナログ放送が終了し、デジタル放送へ完全移行した[2]
  • なお、2015年10月に民放公式ポータル「TVer(ティーバー)」が登場し、TXN系列局制作の番組[45]や長崎県内では未放送の番組の一部が見逃し配信により視聴が可能になったことに加え、その後の参加局の拡大により、福岡県を含む全国のローカル番組の一部も見逃し配信による視聴が可能となったこと。さらには、テレビやSTB[46]インターネット接続並びに「TVer」を含むOTTサービス[47]の対応化に伴って視聴コンテンツが多様化したことにより、前述した福岡民放の区域外再放送の終了による影響は当時と比べて小さくなっている。

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 関西のテレビ岸和田(ケーブル局)とテレビ神奈川(独立系民放)のケースと同じ。
  2. ^ a b 【重要】アナログ放送終了のお知らせ”. テレビ佐世保 (2016年1月17日). 2017年1月29日閲覧。
  3. ^ 以前は701ch・702chで放送されていたが、2011年3月をもって放送終了し、111ch・112chへ切替
  4. ^ 以前は760chであったが、後にチャンネル番号を変更してHD化
  5. ^ 以前は761chであったが、後にチャンネル番号を変更してHD化
  6. ^ 以前は762chであったが、後にチャンネル番号を変更してHD化
  7. ^ 以前は739chであったが、後にチャンネル番号を変更してHD化
  8. ^ 以前は721chであったが、後にチャンネル番号を変更してHD化
  9. ^ 以前は728chであったが、後にチャンネル番号を変更してHD化
  10. ^ 以前は722chであったが、後にチャンネル番号を変更してHD化
  11. ^ 以前は724chであったが、後にチャンネル番号を変更してHD化
  12. ^ 以前は733chであったが、後にチャンネル番号を変更してHD化
  13. ^ 以前は734chであったが、後にチャンネル番号を変更してHD化
  14. ^ 以前は735chであったが、後にチャンネル番号を変更してHD化
  15. ^ 以前は736chであったが、後にチャンネル番号を変更してHD化
  16. ^ 以前は737chであったが、2023年6月にチャンネル番号を変更してHD化(旧チャンネル番号は同年6月末をもって視聴終了)
  17. ^ 以前は741chであったが、後にチャンネル番号を変更してHD化
  18. ^ 以前は749chであったが、後にチャンネル番号を変更してHD化
  19. ^ 以前は750chであったが、後にチャンネル番号を変更してHD化
  20. ^ 以前は751chであったが、後にチャンネル番号を変更してHD化
  21. ^ 以前は753chであったが、後にチャンネル番号を変更してHD化
  22. ^ 以前は754chであったが、後にチャンネル番号を変更してHD化
  23. ^ 以前は755chであったが、後にチャンネル番号を変更してHD化
  24. ^ 以前は758chであったが、後にチャンネル番号を変更してHD化
  25. ^ 以前は759chであったが、後にチャンネル番号を変更してHD化
  26. ^ 以前は763chであったが、後にチャンネル番号を変更してHD化
  27. ^ 以前は768chであったが、後にチャンネル番号を変更してHD化
  28. ^ 以前は770chであったが、後にチャンネル番号を変更してHD化
  29. ^ 以前は771chであったが、後にチャンネル番号を変更してHD化
  30. ^ 以前は772chであったが、後にチャンネル番号を変更してHD化
  31. ^ 以前は780chであったが、後にチャンネル番号を変更してHD化
  32. ^ 以前は790chであったが、後にチャンネル番号を変更してHD化
  33. ^ 以前は792chであったが、2023年6月にチャンネル番号を変更してHD化(旧チャンネル番号は同年6月末をもって視聴終了)
  34. ^ 以前は795chであったが、後にチャンネル番号を変更してHD化
  35. ^ 以前は朝日ニュースターの名称だった
  36. ^ 以前は797chであったが、後にチャンネル番号を変更してHD化
  37. ^ 以前は798chであったが、後にチャンネル番号を変更してHD化
  38. ^ 以前は799chであったが、後にチャンネル番号を変更してHD化
  39. ^ 2018年9月25日までは「TBSニュースバード」の名称だった
  40. ^ 佐世保市は競輪事業を営んでることから、他地域と異なり基本チャンネルに組み込まれており、追加料金なしで視聴が可能だが、年齢制限による視聴防止策は求められる
  41. ^ a b プレイボールチャンネルとチェリーボムはセット料金が適用される契約(2チャンネルセット)がある
  42. ^ a b c レインボーチャンネル・ミッドナイトブルー・パラダイステレビはセット料金が適用される契約(3チャンネルセット)がある
  43. ^ 福岡波についてのお知らせ
  44. ^ デジアナ変換サービス終了のお知らせ
  45. ^ 番組によっては、長崎県内の民放テレビ局やBSテレ東を通じて放送されている場合がある
  46. ^ STBは2022年7月時点で4K C+STB(KDDI製のケーブルプラスSTB-2)のみ対応
  47. ^ 例として、日本テレビ系のHulu、テレビ朝日系のTELASA、TBS・テレビ東京系列のU-NEXT Paraviコーナー(2023年6月30日付でU-NEXTがParaviを統合し、U-NEXTの一つのコーナーとなる)、フジテレビ系のフジテレビオンデマンド(FOD)がある

外部リンク[編集]