九字護身法
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九字護身法(くじごしんぼう)は、九字(臨・兵・闘・者・皆・陣・列・在・前・(行))の呪文を唱えながら手印を結ぶことによって、悪鬼怨霊を遠ざけ災いから身を守ると信じられてきた密教や修験道の術。「九字を切る」ともいう。
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[編集] 由来
九字は、四世紀の中国(時は東晋)の「抱朴子(ほうぼくし)」(著者:葛洪)という仙道書から由来している。その「内篇·登渉」(巻十七)で以下の句が記載されている。
抱朴子曰:“入名山,以甲子開除日,以五色繒各五寸,懸大石上,所求必得。又曰,入山宜知六甲秘祝。祝曰,臨兵鬥者,皆陣列前行。凡九字,常当密祝之,無所不辟。要道不煩,此之謂也。”
ということは、「臨(りん)・兵(びょう)・闘(とう)・者(しゃ)・皆(かい)・陣(じん)・列(れつ)・前(ぜん)・行(ぎょう)」という九字を唱えば、一切の魔を避けられることが記されている。
[編集] 九字護身法・その1
以下は、早九字(はやくじ) もしくは 刀印(とういん)とも呼ばれる方法である。まず人差し指と中指を伸ばし、ほかの指を丸めて手剣をつくる。「退魔の早九字」とも。
- 「臨」と唱え、空中で横線を引く。
- 「兵」と唱え、空中で縦線を下ろす。
- 「闘」と唱え、「臨」のときの下に横線を引く。
- 「者」と唱え、「兵」のときの右で縦線を下ろす。
- 「皆」と唱え、「闘」のときの下に横線を引く。
- 「陣」と唱え、「者」のときの右で縦線を下ろす。
- 「列」と唱え、「皆」のときの下に横線を引く。
- 「在」と唱え、「陣」のときの右で縦線を下ろす。
- 「前」と唱え、「列」のときの下に横線を引く。
連続すると、5行4列の格子が宙に描かれる。
[編集] 九字護身法・その2
- 金剛鈷印(独鈷印):「臨」と唱え、左右の手を組み、人差し指を立てて合わせる。
- 大金剛輪印:「兵」と唱え、左右の手を組み、人差し指を立てて、中指をからませる。
- 外獅子印:「闘」と唱え、左右互いに中指・人差し指をからませて伏せ、親指・薬指、小指を立て合わせる。
- 内獅子印:「者」と唱え、左右互いに中指で薬指をからませ、人差し指を立て合わせる。
- 外縛印:「皆」と唱え、左右の指をそれぞれ外に組み合わせ、右手の親指を外側にする。
- 内縛印:「陣」と唱え、左右の指を互いに内に組み合わせて入れ、左の親指を内に入れる。
- 智拳印:「列」と唱え、左四指を握り、親指のみを立てて、右手で握る。正式には左手の食指を立てそれを右手で握る。右の親指は中に入れる。
- 日輪印:「在」と唱え、左右の親指・人差し指の先を付け、余った四指は開く。
- 隠形印(宝瓶印):「前」と唱え、左の手を握り、右の手を上へ寄り添わせる。

