中距離拡大防空システム

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中距離拡大防空システム(ちゅうきょりかくだいぼうくうシステム、MEADS:Medium Extended Air Defense System)はNATOにおけるパトリオットミサイルの後継地対空ミサイル開発計画である。

アメリカ合衆国ドイツイタリアの3ヶ国による共同開発で2012年から配備を開始する予定だったが、2011年2月にアメリカが計画を破棄し[1]、続いてドイツ・イタリアでも計画破棄、開発中止となった。しかし、主契約企業のロッキード・マーティンでは社内での開発を続行している[2]

概要[編集]

アメリカやドイツが配備しているパトリオットミサイルやイタリアのナイキハーキュリーズミサイルの後継となる地対空ミサイルであり、自走式で機動性のある野戦防空システムとなることを目指している。現行のシステムに比べて操作人員の省力化も図られており、将来的には現在運用されている各種地対空ミサイルをMEADSに一本化することで効率的な対空ミサイルの統合運用体系を構築する計画である。

開発の初期段階ではフランスも共同開発国であったが、1996年に脱退している。費用分担はアメリカが58%、ドイツが25%、イタリアが17%である。当初は日本にも計画への参加が求められていたが、兵器の国際開発が武器輸出三原則への抵触にあたるとして参加が見送られた。そのため日本では独自に03式中距離地対空誘導弾を開発・装備化している。

システム構成[編集]

MEADSの弾頭パトリオットミサイル・PAC-3を射程延伸した改良型であり、弾頭の直撃により航空機巡航ミサイル弾道ミサイルを迎撃する。システムは、捜索レーダー、射撃管制レーダー、射撃管制システム、ミサイル発射機、ミサイル装填機で構成されている。捜索レーダーはフェイズドアレイ方式であり、全周を監視する。ミサイル発射機は垂直発射方式である。各々のシステムはC-130輸送機により輸送可能のサイズとなる。

またドイツ陸軍では独自にIRIS-T空対空ミサイルを地対空ミサイルに改造したIRIS-T SLをMEADSのシステムに組み込むことを計画していた。

脚注[編集]

関連項目[編集]