中村誠一 (ミュージシャン)

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中村 誠一(なかむら せいいち、1947年3月17日 - )は、日本ジャズテナー・サクソフォーン演奏者洗足学園音楽大学音楽学部音楽学科器楽専攻ジャズコース教授を務める。ジャズ歌手として活動中の紗理(1985年生まれ)は娘。

経歴[編集]

東京都出身。日本大学櫻丘高等学校在学中に吹奏楽部に所属、2学年上のクラリネット奏者・花岡詠二によってスウィング・ジャズの洗礼を受ける。1969年国立音楽大学サックス科卒業。クラリネットを大橋幸夫、サクソフォーンを石渡悠史に師事。

大学在学中から山下洋輔と共に演奏、1969年から1972年まで第1期山下洋輔トリオで活動。トリオ脱退後はゲス・マイ・ファインズでの活動を経て、1978年に渡米し、ジョージ・コールマンに師事。中村照夫とライジングサンでの活動を経て、1980年に日本へ帰国。1981年から1989年まで日本テレビ系列の『今夜は最高!』に出演した。2001年から吉岡秀晃と共にバンド・BoNoBo Landで活動した。

その他[編集]

1970年代から筒井康隆赤塚不二夫タモリ平岡正明唐十郎といった文化人たちと交遊を結ぶ。ハナモゲラの起源は、1972年に中村がこれらの友人たちとの遊びの中で思いついた芸「初めて日本語を聞いた外国人の耳に聞こえる日本語の物真似」にあると言われており、ハナモゲラの手法によって実験的短篇小説『幻の戦士 鈴唐毛の馬慣れ』を書いたことがある[1]。他に、古典落語の名場面を脈絡なくつなぎ合わせ早口で演じる「フリー落語」といった特異な芸の持ち主としても知られた。

ディスコグラフィ[編集]

  • ファースト・コンタクト(キング、1973年)
  • アドヴェンチャー・イン・マイ・ドリーム(TBM、1975年)
  • ふれんちダンサーズ(東芝EMI、1980年)

著書[編集]

脚注[編集]

出典[編集]

  1. ^ 初出は『小説マガジン』1977年8月号。のち筒井康隆選『実験小説名作選』(集英社文庫1980年)に収録された。

外部リンク[編集]