中山美穂のトキメキハイスクール

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中山美穂のトキメキハイスクール
ジャンル コマンド選択式アドベンチャー
対応機種 ディスクシステム
開発元 任天堂スクウェア[1]
発売元 任天堂
プロデューサー 横井軍平
ディレクター 坂本賀勇[2]
シナリオ 坂本賀勇[2]
音楽 田中宏和
人数 1人
メディア 青色ディスクカード(両面)
発売日 1987年12月1日
その他 書換え版はテレホンサービスの内容を追加
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中山美穂のトキメキハイスクール』(なかやまみほ - )は、任天堂1987年12月1日に発売したファミリーコンピュータ ディスクシステム用コマンド選択式恋愛アドベンチャーゲーム

概要[編集]

アイドル歌手中山美穂タイアップを行ったタレントゲーム。ディスクシステム用のネットワーク「ディスクファクス」対応作第3弾で、専用の青ディスクを使用する。他の対応作はスコアやタイムを登録するランキングのための通信だったが、本作のみはゲームを終了させたことを登録することで景品が送られてくるものだった。また、ゲーム中に出てくる電話番号に電話をかけると先に進むためのヒントや中山美穂からのメッセージテープを聞けるテレホンサービスを実施した。

テレホンサービス終了後に開始したディスクライターによる書換え版ではテレホンサービスと同内容のメッセージがゲーム中で表示される。1988年2月、宝島社が「中山美穂のトキメキハイスクール必勝ファンブック」という攻略本を発売した。開発には坂本賀勇坂口博信(当時スクウェア)も加わっていた[1]

システム[編集]

「はなす」「とる」などの一般的なコマンド選択のみならず、重要な会話シーンでは表情と台詞を同時に選択して会話を進める。表情は真面目・笑い・悲しみ・怒りの4種類から、台詞は場面ごとに画面に表示される候補の中から選択し、両方が一致していなければゲームオーバーとなる。また、場面によっては喜びの感情を込めた台詞を真顔で言わなければならなかったり、正解であってもゲームオーバーであるかのような展開となったりする。

本作のエンディングは途中の選択肢によってグッドエンドとベストエンドの2通りに分岐し、どちらに辿り着いたかによってディスクファクスで応募できるコースが異なった。グッドエンドではテレホンカード、ベストエンドではビデオテープをもらうことができた。

物語[編集]

ある日トキメキ学園に転入する事になった主人公は、転校初日に学校の廊下で眼鏡をかけた女の子とぶつかる。その女の子は主人公が大ファンであるスーパーアイドル中山美穂とそっくり。

登場人物[編集]

中山美穂
  • 歌にドラマに大活躍中のスーパーアイドル。
高山みずほ
  • 私立トキメキ学園の生徒で本作のヒロイン。メガネをかけており、おとなしくあまり目立たない生徒。
山村貞吉
  • 主人公の隣の席の男子生徒。京都から転校してきたため、関西弁で話す。中山美穂の大ファンである。
清水エリカ
  • トキメキ学園のマドンナ的存在。清水コンツェルンの一人娘で、父はトキメキ学園の理事長をしている。
エリカ親衛隊
  • 清水エリカの取り巻き。
辻正臣
  • トキメキ学園一のプレイボーイ。
主人公のアニキ
  • 主人公の兄として登場。かけだしのフリーカメラマン。
校長先生
  • トキメキ学園の校長。
教頭先生
  • トキメキ学園の教頭。

開発[編集]

坂本賀勇 - Game Developers Conference 2010にて

本作の開発の経緯は、任天堂のトップ主導により『ファミコン少年探偵団』という後の『ファミコン探偵倶楽部』の元となる企画が進行しており、本作のディレクターを担当した坂本賀勇がその企画のゲームデザイン、ストーリーを書いていたところ、スクウェアより「テレホンアドベンチャー」というシステムの企画が持ち込まれ、それが元となって製作される事となった[3]。スクウェアのみでは資金面に無理があったため、任天堂に企画が持ち込まれたが、坂本が「どうせなら無名の声優さんより、名の通ったアイドルにしませんか」と提案したところ、簡単にその意見が採用されてしまったという[3]

その後、当時すでに人気の高かった小泉今日子南野陽子などはスケジュールが全く空いておらず、後発で人気が出ていた中山美穂のみ可能性がある状態であり、坂本は「僕としては中山さんクラスじゃないと絶対ダメ。妥協するとショボくなるから、と思い切りプッシュしました」と語っている[3]。また、代理店が「彼女は今お買得ですよ」と薦めてきた事もあり、中山に決定した[3]

ゲーム内の表情を読み取って選択する部分に関しては、コマンド選択だけでなくあともう一歩の要素として追加されたものである[4]

しかし、本作の開発は難航し、坂本は「ディスクファクスで応募しようとかイベントも絡んでくるし、タレントさんにも気を使うし。万事うまく仕込めたとは言いづらいですね。本当はこんなこと言っちゃダメですけど。その欲求不満を爆発させる形で作ったのが『ファミコン探偵倶楽部』なんです」と語っている[4]

スタッフ[編集]

評価[編集]

ファミリーコンピュータMagazineの読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通りとなっており、25点満点中17.40点となっている[5]

項目 キャラクタ 音楽 お買得度 操作性 熱中度 オリジナリティ 総合
得点 3.80 3.40 - 3.30 3.40 3.50 17.40

脚注[編集]

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  1. ^ a b 任天堂 (2010年8月26日). “社長が訊く 坂口博信×坂本賀勇 1.23年前の縁”. 2010年8月26日閲覧。
  2. ^ a b 多根清史「『メトロイド』を創った男」、『CONTINUE』Vol.10、太田出版2003年6月18日、 126頁。
  3. ^ a b c d 多根清史「『メトロイド』を創った男」、『CONTINUE』Vol.10、太田出版2003年6月18日、 136頁。
  4. ^ a b 多根清史「『メトロイド』を創った男」、『CONTINUE』Vol.10、太田出版2003年6月18日、 138頁。
  5. ^ 「5月24日号特別付録 ファミコンディスクカード ゲームボーイ スーパーファミコン オールカタログ」、『ファミリーコンピュータMagazine』第7巻第10号、徳間書店1991年5月24日、 47頁。