上場投資信託

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上場投資信託(じょうじょうとうししんたく)とは、証券取引所で取引される投資信託の事。ETFExchange-Traded Fund)という略称がよく用いられる。上場投信ともいう。

概要[編集]

(広義の)投資信託

  1. 一般的な投資信託
  2. 上場投資信託(ETF)
    1. 指数連動型上場投資信託
    2. (指数連動型以外の)上場投資信託
上場投資信託は、指数連動型上場投資信託と、それ以外のものに分けることができる。

指数連動型上場投資信託とは、その価格がTOPIXS&P500指数などの株価指数、商品価格、商品指数などの指数(インデックス)に連動するようにつくられ、上場されている投資信託である。証券取引所に上場している株式と同様に取引できる。

通常のオープンエンド型の投資信託は一般の投資家から資金を受け取る度に受益証券を発行するのに対し、上場投資信託では証券会社や機関投資家などの大口投資家が、その対象となる株価指数を構成する株式を指数に連動するような構成比でユニット化した現物株式を拠出した場合に受益証券を受け取ることになっており、これらの大口投資家が証券取引所で放出した受益証券を一般の多くの投資家が取引する仕組みになっている。

上記のように、ユニット化された株式バスケットを裏付けとして受益証券を発行する場合の他に、円換算した指数に連動するリンク債を裏付けとして受益証券を発行する事もある。この場合、リンク債の信用リスクを包含することになる。(海外の株価指数に連動するものや、コモディティの価格に連動するものにこの仕組みを使用する場合がある。)

例として、純金上場信託(現物国内保管型)1540)と SPDRゴールドシェア1326)と 金価格連動上場投資信託1328)で比較すると、同じ金ETFであるが、純金上場信託(現物国内保管型) は現物の金に投資し 1kg単位で金地金と交換できるのに対して、SPDRゴールドシェアは現物の金に投資するが金地金には交換できない。また、金価格連動上場投資信託は金価格に連動するリンク債に投資している。

日本では、1995年5月29日に全国8証券取引所に日経300株価指数連動型上場投資信託(300投信)が日本国内で初めて上場された。2001年7月13日東証大証に合計5銘柄が日本国内上場された。2009年4月現在、日経平均株価TOPIXといった株価指数に連動する株価指数連動型の上場投資信託が一般的に取引できる。また、金価格に連動する金価格連動型ETFなどもある。SPYIVVEFAQQQQなど、海外の主要な株価指数に連動する海外ETFは、SBI証券楽天証券野村證券SMBC日興証券松井証券などで、売買することができる。

コスト[編集]

  • 売買コスト
    • 一般的な投資信託と異なり投資信託そのものの販売手数料は掛からない。ただし、上場されている株式の売買同様に株式購入の手数料がかかる。
    • 投資信託そのものの販売手数料が掛からず、市場で取引されていて上場されている株式の売買同様に株式の売買手数料ですむことから、一般的な投資信託よりも売買コストが安いといえる(購入する額や用いる証券会社などにもよる。一般的な投資信託は、3%近い販売手数料のものから、ノーロード〈販売手数料が無料〉のものまで多様である)。
  • 信託報酬

日本以外[編集]

1990年3月にカナダトロント証券取引所にTIPS35が上場された。 その後アメリカでは、1993年1月にS&P500指数に連動することを目的として運用されているSPYが上場された。このSPYに加えてニューヨーク・ダウ工業株30種に連動することを目標として運用されているDIANASDAQ100指数に連動することを目的として運用されているQQQQなどが一般的に取引されている。また、これら上場投資信託のオプションも存在し、高い流動性を持って取引されている。 2009年3月、ドイツのxetraに、db x-trackers db Hedge Fund Index ETF (ISIN: LU0328476337) が上場された。expense ratioは0.90%。世界で初めてヘッジファンドに投資するETFが登場した[1]

ETFに類似する金融商品[編集]

ETFに類似の金融商品としては、ETN(Exchange-Traded Note)がある。ETNには現物の裏付けがないため、追加的リスクとして発行体の倒産リスクが存在する。東証および大証がETFと主張している金融商品の中には、ETNに近い特性を持つ、リンク債を投資対象としているものもある。

脚注[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]