三浦展

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三浦 展(みうら あつし、1958年9月25日 - )は、新潟県出身のマーケティング・リサーチャー(著作では「マーケティング・アナリスト」と自称)、消費社会研究家、評論家マーケティングリサーチやマーケティングプランニング、コンサルティング等の受託業務等を行う株式会社カルチャースタディーズ研究所代表取締役を務める[1]

現在、マーケティング調査、商品企画などを行うほか、家族、都市問題を独自の視点で捉え、デフレ商品の代表である新書下流社会-新たな階層集団の出現-』(光文社新書)(80万部のベストセラー)や『ファスト風土化する日本』などの本を出版している。

目次

[編集] 評価

  • 国文学者の野口武彦(神戸大学名誉教授、元プリンストン大学客員教授)は『下流社会』について「市場調査を土台とするしっかりしたデータにもとづいて、低収入階層の生活スタイルを分析している」と評している[2]
  • 社会学者の上野千鶴子(東京大学教授)は、三浦がパルコに在籍していた初期の時代から、その著作の愛読者であったと述べている[3]
  • 内閣総理大臣秘書官岡本全勝(元総務省大臣官房審議官、元東京大学客員教授)は、東京大で客員教授を務めた際の講義を基にした著作『新地方自治入門』で三浦の著作を取り上げている[4]
  • 国文学者の石原千秋(早稲田大学教授)は『教養としての大学受験国語』(ちくま新書)の第5章で、三浦の『「家族」と「幸福」の戦後史』につき、一定の批判をした上で、なお参考図書として推薦している[5]
  • 評論家の宮崎哲弥(アルターブレイン副代表)は三浦の著作『ファスト風土化する日本』を、『新書365冊』(朝日新書)において、最高評価の"Best"と評価した他、『「家族」と「幸福」の戦後史』について名著であると述べた。また『下流社会』については、その分析、修辞等を評価しているが、政策提言が書かれた部分には消極的な評価をしている[6]

 一方、『下流社会』は発刊当初からAmazonブックレビューなどwebを中心に批判も招いた。評論家の山形浩生(野村総合研究所研究員)や評論家の後藤和智などからも恣意的なデータ解釈があると批判されている。  

  • 山形は自身のwebページにおいて三浦が著書『日本溶解論』においてケータイ女子はトヨタイオンマクドが好きだった、という結論を元に、その子たちは「商品そのものには関心がなく、一番売れているものを消費していれば安心なのである」と述べていることに対して「巨人大鵬卵焼き」に代表されるように流行とは昔からそのようなものであって、三浦の「ケータイ女子が社会に操られた消費するだけの人間だ」という主張は全く根拠のないものとし、『日本溶解論』を悪質なデータマイニング本としている[7]
  • 後藤和智は自著『おまえが若者を語るな!』において三浦の『ファスト風土化する日本』や『下流社会』における統計が極めて杜撰であると批判し、三浦の格差論や郊外論は、戦後日本人が大事にしてきた(とされる)階層上昇意欲や勤勉さなどが若者によって壊されているという結論が最初にあり、その結論に達するためにはいかなる歪曲や罵倒も厭わないのが三浦のスタイルであると断じている[8]
  • 京都大学名誉教授で、『教養主義の没落―変わりゆくエリート学生文化 』(中公新書)で知られる竹内洋(元京都大学大学院教育学研究科科長・学部長、日本教育社会学会会長)は、『学問の下流化』(中央公論新社)で、『書店にあふれるお手軽な「下流」新書…』[9]と間接的に三浦を批判している。

 

[編集] 経歴

この他に以下のような役職を務める。

[編集] 著作

  • 『いごこち』三一書房, 2008.4
  • 「ファスト風土=持続可能な風土」,オギュスタン・ベルク編『日本の住まいと風土性 : 国際日本文化研究センター共同研究報告』(日文研叢書 ; 41)人間文化研究機構国際日本文化研究センター,2007.8.
  • 「正社員でも希望がないロスト・ジェネレーション」(門倉貴史と共著)中央公論122(12) (通号 1484) 2007.12
  • 「全調査 これが新・富裕層だ」文藝春秋 (雑誌)85(7)2007.5
  • 『消費社会から格差社会へ』(上野千鶴子と共著)河出書房新社, 2007.4
  • 「働ける身体/働けない身体」,荻野美穂編『資源としての身体 : economy』岩波書店,2006.12.
  • 『儲かれば、それでいいのか : グローバリズムの本質と地域の力』(本山美彦,山下惣一,古田睦美,佐久間智子と共著)「環境・持続社会」研究センター,2006.4
  • 「インタビュー 「37歳」が危ない (特集 ニートは国を滅ぼすか?)」(喜多由浩と共著)正論 (雑誌)(通号409) 2006.4
  • 「「失われた世代」を下流化から救うために (特集 若者を蝕む格差社会) 」(本田由紀と共著)中央公論121(4) (通号 1463) 2006.4
  • 「BOOK STREET この著者に会いたい 『下流社会』三浦展(みうらあつし)(消費社会研究家・マーケティングアナリスト)」(尾崎真理子と共著)Voice (雑誌)(通号 338) 2006.2
  • 「消費の物語の喪失と、さまよう「自分らしさ」」,上野千鶴子編『脱アイデンティティ』勁草書房,2005.12
  • 下流社会光文社(光文社新書) , 2005.9.
  • 「第17回社会経済セミナー報告 ファスト風土化する日本」社会運動. (通号 298) 2005.1
  • 『ファスト風土化する日本』洋泉社(新書y), 2004.9.
  • 「犯罪の質的変容 「ファスト風土」化が犯罪を生む--地方都市の郊外で何が起きているのか (特集 犯罪不安社会ニッポン--どうすれば安心なのか) 」世界 (雑誌)(728) 2004.7
  • 「〈インタビュー〉三浦展さんに聞く 情報消費社会の行方--若者の「マイホームレス化」と「関与」空間の現出 (特集 加速する子ども--情報消費社会に生きる子どもたち) -- (メディア環境と子ども・青年) 」(上間陽子,西本勝美と共著), 教育(教育科学研究会)53(3) (通号 686) 2003.3
  • 「対談:病の場に見いだす社会の姿 宮子あずさ×三浦展 (特集 ベッドサイドから現在(いま)が見える--社会を映し出す患者の姿)」(宮子あずさと共著)Nursing today(日本看護協会出版会)18(1) (通号 216) 2003.1]
  • 「いまどきの親子関係はどうなっているのか 生徒理解・保護者理解のための社会学 (「担任」がつくる生徒・保護者とのよりよい関係) -- (CHAPTER1 いまの生徒・保護者を知ろう)」(山田昌弘,斎藤環と共著)リクルートキャリアガイダンス(リクルート) 34(5) (通号 349) 2002.9
  • 「スペシャル・エッセイ 「無為」の思想が新しい文化を生む?」児童心理. 56(5) (通号 766) 2002.4
  • 「シンポジウム:家族の幸福と戦後史をめぐって 郊外家族の成立と終焉--脱家族化社会の到来」家族研究年報.(26) 2001
  • 「郊外型ライフスタイルの形成と展望 (特集 成熟する横浜の郊外) -- (「郊外」というライフスタイルとまちづくり)」,調査季報 (横浜市都市経営局調査・広域行政課)144,2000.12
  • 「プロが予測 これからの消費はどうなっていくか (特集1 色で買い、音で買い、感覚で買う--新しい消費者行動分析)」(関沢英彦,前田環らと共著)宣伝会議(通号 609) 2000.08
  • 「特別論文 「自分らしさ」と若者文化--フリマとカフェの心理学 (特集 自分らしさを育てる) 」,児童心理54(10) (通号 735) 2000.07]
  • 『「家族」と「幸福」の戦後史』講談社(講談社現代新書) ,1999.12.
  • 「フリマの考現学 (特集 お店がわたし) -- (フリマ)」,広告(博報堂) 40(5) (通号 337) 1999.09
  • 「独身者の部屋宇宙--高円寺スタイル (特集 住宅建築スタディ--住むことと建てることの現在) 」10+1(INAX出版) (通号 18)1999.09
  • 「特集 「小売り流通業のおかれている環境とヴィジョン」を受けて--座談会「消費構造の変化と生協の可能性」」(須藤修,池田徹と共著),社会運動市民セクター政策機構)(通号 234)1999.09
  • 「郊外の夢と現実と可能性--アメリカン・ドリームのあとに (特集 東京は21世紀の都市モデルか,アンチ・モデルか)」国際交流(財団法人国際交流基金)18(4) 1996.07
  • 『「家族と郊外」の社会学』PHP研究所, 1995.9
  • 『「豊かな社会」のゆくえ』日本能率協会マネジメントセンター,1992.10

他多数。

[編集] 訳書

[編集] 外部リンク

[編集] 脚注

  1. ^ 「culturestudies : 概要」 株式会社カルチャースタディーズ研究所。
  2. ^朝日新聞』 2005年12月25日号
  3. ^ 三浦展・上野千鶴子『消費社会から格差社会へ』
  4. ^ 岡本全勝『新 地方自治入門―行政の現在と未来 』時事通信社2003年10月、岡本全勝社会と政治4岡本全勝のページ(10月1日)
  5. ^ 石原千秋『教養としての大学受験国語』(ちくま新書
  6. ^ 宮崎哲弥『新書365冊』(朝日新書)
  7. ^ 山形浩生http://cruel.org/other/rumors2008_1.html 最近の噂2008年前半
  8. ^ 後藤和智『おまえが若者を語るな!』(角川ONEテーマ21)
  9. ^ 『学問の下流化』(竹内洋著 中央公論新社)[1]
  10. ^ a b c 三浦展 『下流大学が日本を滅ぼす!』 KKベストセラーズ(ベスト新書)、2008年8月。