三元豚

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索

三元豚(さんげんとん)とは、三種類の品種の豚を掛け合わせた豚を言う。

そのため、国内でも海外でも三元豚と言われる品種は飼育されている。

日本のブランドの銘柄名や最近では海外産の豚肉の銘柄名に使われている。

産地の地名を冠した山形三元豚米沢三元豚という呼称もある。

また、飼育管理方法により状態は大きく異なるため、飼育業者名の独自ブランドとなっている呼び方もある。

また最近ではカナダ産純粋種三元豚(例:麦うらら三元豚)など、海外で交配された豚肉にも使われている。

概要[編集]

三元豚とは、3種類の品種を掛け合わせた雑種豚という意味。三元交配豚とも呼ばれる。雑種強勢効果と、繁殖性、産肉性、肉質のバランスをとるために、3種類の純血種を掛け合わせる。国内では、伝統的に、繁殖性の優れたランドレース種(L)と大ヨークシャー種(W)を掛け合わせた雑種豚(LW)を子取り母豚とし、さらに止雄豚として肉質の優れたデュロック種(D)を掛け合わせた雑種豚(LWD)を肉豚にすることが主流である。

最近では、繁殖性や産肉性を犠牲にしてでも、最高の肉質を追求して差別化を図る銘柄豚も生産されており、バークシャー種(B)を掛け合わせたものが出てきている。また、最高の繁殖性を追求して、梅山(メイシャン)種の掛け合わせも試されている。

各品種の特徴は、以下の通りである。三元豚はこれらの特徴を勘案して、養豚生産者が好みによって掛け合わせたものである。

  • ランドレース種:繁殖に優れている。
  • 大ヨークシャー種:繁殖に優れており、産肉性とのバランスが良い。
  • デュロック種:肉にサシ(網目状の脂肪)が入り、霜降り状になる。獣臭が強い。
  • バークシャー種:黒豚。肉質の「きめ」が細かく、食味が良いが、発育性に難がある。
  • ハンプシャー種:高付加価値の部位の比率が多く、産肉性に優れている。
  • 梅山(メイシャン)種:繁殖性は特に優れているが、肉質、発育性に難がある。

飼育業者ブランド[編集]

特に、飼育業者名がブランド名となっている三元豚について記す。

平牧三元豚[編集]

山形県酒田市平田牧場の傘下の契約農場が飼育している三元豚は、特に平牧三元豚(ひらぼく さんげんとん)と呼ばれる。一部は平田牧場で自家生産されている。当初は「平牧黒豚」という名称で販売していたが、食肉公正競争規約第4条-5、第10条-5及び、規約に基づく食肉公正競争規約施行規則にあわせて現在の名称に変更した。

飼料に非遺伝子組み換えのトウモロコシ、大豆粕といった植物性飼料を使用し、肉骨粉など動物性タンパク質を与えないことで、肉(脂身)の味、コク、弾力を与えている。一般的な豚より肥育期間が20日間長い200日間であると宣伝文などでうたわれている。さらに、飼料の国内自給率アップのために、生活クラブ生協と山形県と連携して飼料に米を利用するこめ育ち豚を飼育する。

折爪三元豚・佐助[編集]

岩手県二戸市の久慈ファームの創設者・久慈佐助の名にちなんで名づけられた折爪三元豚・佐助(おりつめ さんげんとん・さすけ)。佐助豚とも呼ばれる。

植物飼料に、200万年から300万年前の地層より採取された植物が炭化したものを配合するのが特徴とされる。

元気豚[編集]

千葉県香取郡の有限会社ジェリービーンズで生産されている元気豚は、繁殖性に優れたランドレース種(L)・大ヨークシャ種(W)を掛け合わせた豚を母豚とし、雄豚には、肉質が優れたデュロック種(D)を掛け合わせたLWDの三元豚を生産している。 その中でも、肉付きがよく、筋間脂肪(サシ)の入りやすい厳選された血統のみに限定し、使用している。

関連[編集]

  • 四元豚 - ランドレース種、大ヨークシャー種、デュロック種にハンプシャー種の雄豚を掛け合わせた品種。

外部リンク[編集]