一次方程式

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索

数学における一次方程式(いちじほうていしき、first-degree polynomial equation, linear equation)は一次多項式の根を求めるものである。

一変数の場合[編集]

a, b実数の定数とするとき、

ax+b=0 または ax=b

後者の形の場合は、a ≠ 0 ならば(a−1 = 1⁄a が存在するから)一意的に解けて x = ba がその解である。a = 0 のとき、b ≠ 0 ならば不能、b = 0 ならば不定である。

Linear Function Graph.svg

me caguen to 一般形は

ax+by+c=0

で、これは {(x, y) | ax + by + c = 0} なる集合、つまり平面上の直線を表すと考えられる。が

y=mx+b

なる形で扱われることも多い。これはふつう、x を自由変数とし yx の従属変数とみるとき、一次函数と呼ばれるものである。

Affine subspace.svg

三変数および更に高次の場合[編集]

三変数の場合

ax+by+cz=d

はユークリッド空間 R3 における平面(空間平面)を表す。これは、ベクトル n := (a, b, c) に直交し、平面上の一点 x0 が与えられれば

\mathbf{n}\cdot(\mathbf{x}-\mathbf{x}_0)=0

なる形に書きなおせる(平面の場合の「点・傾き標準形」の一般化)。ただし、左辺はベクトルの点乗積である。このベクトル方程式は一般の n-次元で考えれば、Rn 内の超平面(余次元 1 のアフィン部分空間)を表す。すなわち n-変数の一次方程式

a_1 x_1+\cdots +a_n x_n = b

は超平面の方程式である。一次形式

L\colon (x_1,\ldots,x_n)\mapsto a_1x_1+\cdots+a_nx_n

線型汎函数で、「点・傾き標準形」は

\{(x_1,\ldots,x_n)\mid a_1 x_1+\cdots +a_n x_n = b\}=x_0+\ker L

の形に書くこともできる。

更なる一般化[編集]

一次方程式の理論は係数や解を(実数や複素数のような数に限らず)一般の(非可換)体としてもそのまま成り立つ。特に、係数が(非可換)体 K であるような一次方程式が拡大体 L/K で解を持つならば、既に K において解を持ち、K における一般解がそのまま L における一般解になる。

A が行列、x がベクトル値の変数、b を定ベクトルとするとき、一次方程式

Ax=b

A が正則ならば解くことができて x = A−1b となる。

より一般に、集合 X に作用素の集合 T が与えられているとき、X-値の変数 x に対して作用 τ ∈ T および定元 bX を与えれば、方程式

\tau x = b

は意味を持ち、τ の逆作用素 τ−1が存在すれば x = τ−1b となる。特に T が群 GXG-加群 M のとき、

gx + b = 0\quad (g\in G, b\in M)

なども意味を持つ。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]