エディアカラン

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地質時代区分
(原生代)
顕生代
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クライオジェニアン
トニアン
中原生代 ステニアン
エクタシアン
カリミアン
古原生代 スタテリアン
オロシリアン
リィアキアン
シデリアン
太古代(始生代)
冥王代

エディアカランEdiacaran period、エディアカラ紀)とは、地質時代の区分の1つである。新原生代クライオジェニアンの終わりから古生代カンブリア紀の始まりまでの約6億2000万年前〜約5億4200万年前である。原生代の最後の区分である。2004年国際地質科学連合(IUGS)が、先カンブリア時代層序小委員会の勧告に基づきその基底 (Enorama Creek GSSP) を公式に批准した[1][2]

生物相[編集]

エディアカラ生物群化石が多く発見される。「ベンド生物」と呼ばれる謎の生物群が多数出現しており、IUGSによる批准以前は「ヴェンド紀」とも呼ばれた。

膨大な数のクラゲの印象化石が、1946年、オーストラリア南部フリンダース山脈にあるエディアカラ丘陵の銀鉛山でレジナルド・C・スプリグによって発見された[3]。これらは、目で見ることができる大きさであり、先カンブリア時代末期に属し、「エディアカラ動物群」と称される。その後、ナミビア、中国、ロシア北海地域、ウクライナ南部地域、北ヨーロッパ、カナダ・ニューファンドランド等の世界各地でエディアカラ時代(5億9000万年前〜5億5400万年前)の岩石と印象化石が発見されている。動物群を次の三つに分けることができる。放射性相称は、円形で放射状の区画を持っている。体の左右の区別がなく、車輪のようになっている。次に葉に似た形の生物は、海底の岩にでもくっついて生きていた。最も変異にとんだ生物は、「蠕虫様」(ぜんちゅうよう)と表現でき、左右対称の動物。[4]

脚注[編集]

  1. ^ Knoll, Andrew H.; Walter, Malcolm, Narbonne, Guy, and Christie-Blick, Nicholas (2006). “The Ediacaran Period: a new addition to the geologic time scale.” (PDF). Lethaia 39: 13-30. http://www.stratigraphy.org/GSSP/Ediacaran.pdf. 
  2. ^ Knoll, Andrew H.; Walter, Malcolm, Narbonne, Guy, and Christie-Blick, Nicholas (2004). “A new period for the Geological Time Scale.” (PDF). Science 305: 621-622. http://www.stratigraphy.org/bak/precambrian/Knoll_et_al_2004b.pdf. 
  3. ^ イギリスのチャーンウッド・フォレスト、1977年、ウェールズのスウォンジー大学ジョン・コープ講師(当時)が大学近くのカマーゼンの市場町から数キロ先で、カンブリア紀の生物を発見した。(テッド・ニールド著、松浦俊輔訳 『超大陸 : 100億年の地球史』 青土社、2008年 218ページ)
  4. ^ リチャード・サウスウッド著、垂水雄二訳 『生命進化の物語』 八坂書房 2007年 63-64ページ

参考文献[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

  • Subcommission on Precambrian Stratigraphy(先カンブリア時代層序小委員会)[1]
  • 仲田崇志 (2009年10月29日). “地質年代表”. きまぐれ生物学. 2011年2月15日閲覧。