ヴィクトリー (戦列艦)

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ヴィクトリー(HMS Victory

ヴィクトリーHMS Victory)は、イギリス海軍の軍艦で、104門搭載の戦列艦。現存する唯一の戦列艦であるとともに、世界最古の現役艦でもある。

歴史[編集]

小型で機動力に優れた艦を好んだ18世紀当時のイギリス海軍では珍しい、100門以上搭載の一級戦列艦として受注された。建造途中に七年戦争が終結したこともあって、骨組みだけの状態で3年近くドックに放置されることになったが、1765年に進水。

ジョン・ジャーヴィスホレーショ・ネルソンら、多くの提督の座乗艦となり、アメリカ独立戦争ナポレオン戦争のいくつかの重要な海戦で旗艦をつとめた。特にトラファルガーの海戦では、フランス・スペイン連合艦隊の隊列に垂直に切り込む「ネルソン・タッチ」の性質上、約30分にわたって敵艦隊からの集中砲火を浴びることになったが、連合艦隊の砲撃の稚拙さにも助けられ、よく持ちこたえた。トラファルガーの闘いで勝利を収めながら、戦死したネルソン提督の敵弾に倒れた場所が上甲板に真鍮の銘盤で示されている。集中射撃を受けて危険なので、兵の服を着るようにまわりは提案したが、将軍の服のまま陣頭指揮をしていたと言うことである。

1812年に退役。士官学校の練習船として用いられた後、1922年ポーツマス港に記念艦として展示されることになった。

形式上は、現在も提督旗を掲げる現役艦(ポーツマス軍港の港湾司令官の旗艦として)である。2005年10月21日には、王室関係者も臨席のもと、ネルソン没200年式典が執り行われた。

現役艦であり、現在でも艦内は撮影禁止となっているため観光時は注意が必要である。(2012年11月現在では撮影は許されている。ただし、いくつかの絵画が撮影禁止になっている。)

「世界3大記念艦」として、英国海軍の帆走戦艦「ヴィクトリー」、アメリカ海軍の帆走フリゲート艦「コンスティチューション」、日本海軍の戦艦「三笠」があげられている。ちなみに横須賀の戦艦三笠にはこの三隻の精巧な模型が飾られているので、訪れた人は一見することを勧めたい。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]