ワイヤラッピング

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ワイヤラッピング
スペクトラムアナライザにおける実装例

ワイヤラッピング(wire wrapping)とは、角柱状の端子(ラッピングポスト)に被覆を剥いた単芯被覆銅線電線)を数回巻きつけることで電気接続を得る、はんだ付けを伴わない電気配線接続の方法である。現在[いつ?]では試作基板の作成、またはきわめて少量の製品生産に使用される。

ワイヤラッピング作業には、手動または電動の専用工具を使用する。ほどく為の工具も存在する。ワイヤラッピング用として、角柱状の端子を長く伸ばしたICソケットなどの部品が用意されている。

上手に加工されたワイヤラッピングは、端子のエッジに銅線が食い込むことにより、きわめて安定した導通を保つ。配線修正の為にほどくことも容易である。しかしながら、回路が複雑になると配線の束が分厚く見苦しくなり、配線も長くなりがちなので、信号伝達速度低下や、クロストークの増加など、回路特性も悪化する。また、配線を1箇所ずつ接続するため生産性はきわめて低い。

ワイヤラッピングはベル研究所で開発され、当初はクロスバー交換機の内部配線に用いられた。後に、発展途上の渦中にあったコンピュータの内部配線(特にシステムバス部分)で多く使われるようになった。アポロ誘導コンピュータにも採用された。当時のコンピュータは現在[いつ?]のものに比べて低速(マイクロ秒 - ミリ秒のオーダー)であったため、高速動作に向かない接続方法であることは問題とならなかった。むしろ、プリント基板で作るよりも低い製造コスト、改修の行いやすさ、はんだ付けよりも高い信頼性が評価された。

しかしながら、近年[いつ?]の部品実装の高密度化や、回路動作の高速化に伴い、活躍の場面が少なくなって来ている。

関連項目[編集]