ロバート・ベア

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ロバート・ベア(Robert Baer, 1952年7月1日 - )は、CIA工作官。

経歴[編集]

カリフォルニア州ロサンジェルスに生まれ、コロラド州アスペンで育った。

ジョージタウン大学外交学部卒業後、1976年CIA入局。ファーム(工作本部研修所)で准軍事活動、工作活動の訓練を受け、工作官となる。

在外では、マドラスニューデリーチュニス(アラビア語研修)、ハルツームベイルートパリラバトドゥシャンベ(支局長)に勤務。工作本部では、近東部(イラク作戦課など)、対テロリズムセンター、中央ユーラシア部(南ユーラシア課長)に勤務した。

1995年にはイラク北部クルド人居住区のサラーフッディーン県に派遣される。ベアは当時のクリントン政権に対し、イラク軍将校、イラク国民会議アフメド・チャラビ(後にフセイン政権崩壊後のイラク副首相)、クルド愛国同盟ジャラル・タラバニ(フセイン政権崩壊後のイラク大統領)らによるサッダーム・フセイン転覆計画の支援許可を求めたが、国家安全保障担当大統領補佐官アンソニー・レイクにより作戦中止を命じられた。

1997年、ベアはCIAを退職し、1998年3月11日、キャリア・インテリジェンス・メダルを受章した。退職後、自身のCIAでの経験に基づき、官僚化したCIAの事なかれ体質を自身の著書See No Evil(邦題:CIAは何をしていた?)において痛烈に批判している。中東でせめぎあう各国の石油利権を描いた映画「シリアナ」は、彼の著書See No EvilとSleeping With the Devil(邦題:裏切りの同盟―アメリカとサウジアラビアの危険な友好関係)に基づいている。

CIA有数のアラビスト。アラビア語の達人で、他にペルシャ語、フランス語など数カ国語を解する。

著書[編集]

  • See No Evil: The True Story of a Ground Soldier in the CIA's War on Terrorism, Crown Publishing Group, January 2002, ISBN 0-609-60987-4

(邦題:CIAは何をしていた? 新潮文庫 2006-01-01 ISBN 9784102158210)

  • Sleeping With the Devil: How Washington Sold Our Soul for Saudi Crude, Crown Publishing Group, July 2003, ISBN 1-4000-5021-9

(邦題:裏切りの同盟―アメリカとサウジアラビアの危険な友好関係 日本放送出版協会 2004-2-20 ISBN 9784140808511)