RATO
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(ロケット補助離陸促進から転送)
ロケット補助推進離陸(Rocket Assisted Take Off・略してRATO)とは、航空機の離陸滑走距離を短くするため、もしくはゼロ距離発進するため、機体に補助推進ロケットを装着・点火して離陸することである。また、この目的のためのロケット装置そのものをRATOと呼ぶ場合もある。
狭義には補助推進用のロケットエンジンを用いるものがRATOであり、ジェットエンジンを用いるものがジェット補助推進離陸(Jet-fuel Assisted Take Off・JATO)と区別できるが、英語においてはジェット推進(ロケットエンジンとジェットエンジンの推進方法)を補助に用いるもの全般をJATOと称している。
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RATOの歴史 [編集]
詳細は「JATO」を参照
ロケット補助の必要性 [編集]
地上の飛行場に長大な舗装滑走路を用意して離陸できる場面においては、ロケット補助推進離陸が必要となる場面はほとんどない。ロケット補助推進離陸が必要となる場合は次のような場合である。
- 航空機のエンジン出力が過小である
- 機体の重量に対し搭載できた(開発できた)エンジン出力が過小である場合、通常の滑走路長では離陸不可能であるため、ロケット補助推進を用いて加速力を向上させ、離陸の助けとする。あるいは滑走路を用いて搭載エンジンのみで離陸は不可能ではないが、長い滑走距離は離陸事故につながるため滑走距離を短縮するためにロケット補助推進を用いる。ドイツ空軍のAr234爆撃機やMe321「ギガント」輸送グライダーがこれに該当する。
- 十分な長さの滑走路が用意できない
- 通常の長さの滑走路を持つ飛行場であれば自力で離陸可能な機種を、より短距離で離陸させるためにロケット補助推進を用いる。C-130輸送機では南極基地への輸送で用いる他、滑走路の短い飛行場での運用にしばしば使用されている。アメリカがイランから人質を救出しようとした軍事作戦であるクレディブル・スポーツ作戦においてもロケット補助推進装置を装備したC-130が用いられる計画であったが、試験飛行において着陸失敗事故を起こしたため計画は放棄された。
- 第二次世界大戦において滑走距離の限られる航空母艦の飛行甲板から航空機を発艦させる場合、特に重量のある大戦後半に実用化された新型爆撃機・攻撃機を発艦させるには、カタパルトの助けが必須であった。しかし大日本帝国海軍は航空母艦で運用可能なカタパルトの開発に失敗したため、当該機種の発艦にはロケット補助推進が必要となった。流星がこれに該当するが、終戦までに機体の量産が間に合わず、また終戦間際の大日本帝国海軍にはもはや機動部隊として運用可能な航空母艦も艦隊も燃料も残っていなかったため、実戦で流星がロケット補助推進離陸を用いたことはない。
- カタパルト非搭載で飛行甲板も持たない艦船から航空機を射出する
- 第二次世界大戦はじめのイギリスでは、護衛されていない商船を敵機・敵Uボートから守るため、商船に1機の陸上機を搭載し必要があれば発進させて戦闘を行なわせるCAMシップを運用していた。CAMシップでは後にカタパルトが設置されるが、それまでの間はロケット補助推進が発進に用いられた。
- 迎撃戦闘機をより短時間に高空まで上昇させる
- ドイツ空軍では、敵爆撃機の迎撃を行う際により短時間で敵機が侵攻してくる高空まで上昇させるため、Me262ジェット戦闘機にロケット補助推進装置を用いる実験を行った。実戦に投入されたかは確認されていない。
- ゼロ距離発進を行う
- 滑走距離をとらないゼロ距離発進を行う場合、非常に強い加速力が必要となるため、ロケット補助推進装置を用いた。カタパルトと併用される場合と、ロケット補助推進のみの場合と、両方あった。発進試験はアメリカ空軍、西ドイツ空軍、ソ連軍などで成功したが、実用化には至らなかった。
補助推進ロケットの運用 [編集]
補助推進ロケットは燃焼が終わると機体から切り離されて投棄されるが、陸上で運用されていたAr234やMe321の場合はロケット本体は地上で回収され再利用された。
海上に投棄することとなるCAMシップや流星の事例では基本的に使い捨てとされた。