ロイヤル・カリビアン・インターナショナル

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ロイヤル・カリビアン・インターナショナル
Royal Caribbean International
種類 海運業
本社所在地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
フロリダ州マイアミ
1050 Caribbean Way
設立 1968年ノルウェーで設立)
事業内容 クルーズ客船の運営
代表者 アダム・M・ゴールドスタイン(代表取締役社長)
関係する人物 リチャード・D・フェイン(委員長)
外部リンク http://www.royalcaribbean.jp
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ロイヤル・カリビアン・インターナショナル (Royal Caribbean International) は、1969年設立の世界最大規模の米国船会社。カリブ海を拠点にカジュアル・ファミリー向けのクルーズが中心となり、2009年4月現在、20隻の客船を保有する。

傘下にワンランク上のサービスを提供するセレブリティ・クルーズ (Celebrity Cruises) がある。

日本の総代理店はミキ・ツーリスト。日本語での予約サイトを運営しており、変動する料金や客室の空き状況、最新の日程を簡単に検索することができる。(下記外部リンク「ロイヤル・カリビアン・インターナショナル(日本語)」)

歴史[編集]

1968年にノルウェーの船舶運航業者3社の共同出資によってロイヤル・カリビアン・クルーズライン Royal Caribbean Cruise Line として設立された。1970年に新造船ソング・オブ・ノルウェーを就役させ、1972年までに同級三隻の船隊を整備した。ソング・オブ・ノルウェー級は1万8千総トン級で乗客定員700名程度と、当時のクルーズ産業の需要に合わせた無理のない規模の客船であった。その後同級三隻のうち二隻を1978年、1980年に船体延長して2万3千総トンに大型化。1982年には3万7千総トンのソング・オブ・アメリカが就役。当時同船はノルウィージャン・クルーズ・ラインのノルウェー、キュナードのクイーン・エリザベス2、P&Oラインのキャンベラオリアナ、ホランド・アメリカ・ラインのロッテルダムに続く世界第六位の大きさのクルーズ客船であった。1988年に当時世界最大、最初からクルーズ客船として建造されたものでは世界で初めて7万総トンを超えたソブリン・オブ・ザ・シーズを就役させ世界の注目を集めると共に営業的に大成功を収めた。ただし、船舶過剰を懸念してその後の建造は4万8千総トンのノルディック・エンプレスとなり、他社から購入した4万総トンのバイキング・セレナーデを船隊に加えた。

同時期にライバル社カーニバル・クルーズ・ラインは7万総トン級のファンタジー級の毎年連続建造で8隻を整備し、折からのクルーズ需要の急増の波に乗って1996年には世界初の超10万総トンクルーズ客船カーニバル・デスティニーを就役させるなど積極的な船隊拡大を行い、ロイヤル・カリビアン社は企業規模としてはカーニバル社の後塵を拝する結果となった。

それに対抗して、1992年と93年にソブリン級の2・3番船を就役させるとともに1995年からビジョン級6隻を整備して1998年までに7万トン級のいわゆるメガシップ(当時の呼称の一つ)9隻を整備した。しかし細部仕様が2ないし3隻単位で異なっており徹底的な統一仕様を重視したカーニバル社の船隊に対しては営業効率の面では今ひとつ及ばなかった。クルーズ市場が拡大する中で企業規模の拡大が希求されており、1997年にはギリシア資本のプレミアム・クルーズラインであるセレブリティ・クルーズを買収し伊コスタ・クルーズと蘭ホランド・アメリカ・ラインを買収したカーニバルに対抗した。2003年には業界第三位の規模を有するP&Oプリンセス・クルーズとの合併交渉に臨み(合併会社は世界最大のクルーズ運航社となる予定であった)、契約にまで至ったもののカーニバル社がより好条件での横槍を入れる事態となった。結局契約は破棄されプリンセス・クルーズはカーニバル・コーポレーションと合併。このためロイヤル・カリビアン・インターナショナルは多額の違約金を受領したものの永続的に業界第二位の立場に甘んじる結果となった。

特徴[編集]

こういった歴史的経緯のため、近年の同社のクルーズ客船はより美しい船舶デザイン・全ガスタービン電気推進など新規技術の積極的投入・耳目を集める大型船の建造などにより差別化と市場アピールを図る傾向が見られる。

クルーズ船の種類として、1999年11月にデビューした当時として世界最大のボイジャークラス(13万8千トン)のクルーズ船が中心となるが、2007年より16万トンのフリーダムクラスが登場した。2009年11月13には22万トンのオアシスクラスが基地となるフロリダに到着し、12月4日から本格的な営業運航を開始した。

約9万トンのレディアンスクラスは、ボイジャークラスと前後して建造され、パナマ運河を通過できる大きさの最大級である。同級は環境に配慮してガスタービン発電・ポッド型電動推進として建造された。これにより従来ディーゼル主機によって発生していた煤煙や窒素酸化物を大幅に減らす事が可能になったが、昨今の燃料価格の暴騰により採算性が悪化する結果となった。そのため低燃費なディーゼル発電機を一基追加し中速域までガスタービン発電機を稼働させる事なく運航可能とするための工事が予定されている。

この他にもビジョンクラス(7万トンクラス)などがある。

運航エリアはカリブ海が中心となるが、アラスカヨーロッパ、パナマ運河やメキシコ、カナダニューイングランド地方、カリフォルニアバミューダにも定番クルーズがある。

サービス[編集]

船内は多彩な設備を備え、華麗なショーや、数々のレストラン、盛りだくさんのイベントが用意されている。エンターテイメント、施設利用料、食事3食もクルーズ料金に含まれている。 その他、別料金にてオプショナルツアーなども申し込むことができる。

船内設備は豪華であるが、カジュアル向けのクルーズであるために低価格が魅力。それゆえ、スタッフのサービスレベルは至って普通であり、ホテルで言えば3つ星クラスといったところ。きめ細かなレベルの高いサービスは望んではいけない。

保有する客船[編集]

オアシスクラス[編集]

船名 クラス 就航年 定員 デッキ数 総トン数 巡航速度 備考 ギャラリー
オアシス・オブ・ザ・シーズ オアシス・オブ・ザ・シーズ級 2009年12月5日 6,360 16 225,282 22 ノット 世界最大の客船
MS Oasis of the Seas Aft.jpg
アリュール・オブ・ザ・シーズ オアシス・オブ・ザ・シーズ級 2010年12月1日 6,360 16 225,282 22 ノット オアシス・オブ・ザ・シーズとともに、世界最大の客船
Allure of the Seas leaving Port Everglades.jpg

フリーダムクラス[編集]

ボイジャー・オブ・ザ・シーズ級を船体中央で延長した船型となっている。船の全長は大きくなったがボイジャー級と準同型と言える。

船名 クラス 就航年 定員 総トン数 デッキ数 巡航速度 備考 ギャラリー
フリーダム・オブ・ザ・シーズ フリーダム・オブ・ザ・シーズ級 2006年6月4日 4,375 154,407 15 21.6 ノット
MS Freedom of the Seas in its maiden voyage.jpg
リバティ・オブ・ザ・シーズ フリーダム・オブ・ザ・シーズ級 2007年5月19日 4,375 154,407 15 21.6 ノット
Liberty Of The Seas 22-04-2007.JPG
インディペンデンス・オブ・ザ・シーズ フリーダム・オブ・ザ・シーズ級 2008年5月2日 4,375 154,407 15 21.6 ノット
MS Independence of the Seas in Southampton.JPG

レディアンスクラス[編集]

パナマ運河の通航が不可能なボイジャー級を補完する目的も含めて建造されたパナマックス・マックス級の船級。ボイジャー級と同じポッド型電動推進器を二基備える。ガスタービン発電機二基とガスタービン排気を熱交換機に通した蒸気タービン発電を主発電力として用いた世界初のクルーズ客船である。機関容積・重量の軽減小型化という利点を重視し採用された方式であるが、近年の燃料油の恒常的高騰により収益性の悪化を招いている。そのため、中速巡航域までガスタービンを稼働させる事なく運航可能とするためのディーゼル発電機(発電出力11.2MW)を一基追加する改装工事が計画されている。

船名 クラス 就航年 定員 総トン数 巡航速度 備考
レディアンス・オブ・ザ・シーズ レディアンス・オブ・ザ・シーズ級 2001年3月10日 2,502 90,090 25 ノット
Rcclradiance.JPG
ブリリアンス・オブ・ザ・シーズ レディアンス・オブ・ザ・シーズ級 2002年6月19日 2,502 90,090 25 ノット
BOS at Valetta 121410.JPG
セレナーデ・オブ・ザ・シーズ レディアンス・オブ・ザ・シーズ級 2003年8月1日 2,502 90,090 25 ノット
RCI Serenade of the Seas.JPG
ジュエル・オブ・ザ・シーズ レディアンス・オブ・ザ・シーズ級 2004年5月8日 2,502 90,090 25 ノット
Jewel of the Seas.jpg

ボイジャークラス[編集]

同社のクルーズ客船で初めてポッド型電動推進装置を用いた船級である。三基の推進装置の内中央の一基は固定、両舷の二基は360度旋回式となっている。

船名 クラス 就航年 定員 総トン数 デッキ数 巡航速度 備考 ギャラリー
ボイジャー・オブ・ザ・シーズ ボイジャー・オブ・ザ・シーズ級 1999年11月21日 3,840 137,276 14 22 ノット 初めてアイススケートリンクを設置。
Voyager of the seas1.jpg
エクスプローラー・オブ・ザ・シーズ ボイジャー・オブ・ザ・シーズ級 2000年10月28日 3,840 137,308 14 22 ノット
Explorer of the Seas Bayonne.jpg
アドベンチャー・オブ・ザ・シーズ ボイジャー・オブ・ザ・シーズ級 2001年11月18日 3,807 137,276 14 22 ノット
Adventure of the Seas ship.jpg
ナビゲーター・オブ・ザ・シーズ ボイジャー・オブ・ザ・シーズ級 2002年12月14日 3,807 138,279 14 22 ノット
Navigator of The Seas at Linnahall 10 June 2007.jpg
マリナー・オブ・ザ・シーズ ボイジャー・オブ・ザ・シーズ級 2003年11月16日 3,807 138,279 14 22 ノット Mariner of the Seas in San Juan at Dusk.jpg

ヴィジョンクラス[編集]

ヴィジョンクラスは、以下のラプソディクラス、グランジャークラス、レジェンドクラスに分けられる。

ラプソディクラス[編集]

船名 クラス 就航年 定員 総トン数 デッキ数 巡航速度 備考 ギャラリー
ラプソディ・オブ・ザ・シーズ ラプソディ・オブ・ザ・シーズ級 1997年5月19日 2,416 78,491 22 ノット
Rhapsody of the Seas in Sydney.jpg
ヴィジョン・オブ・ザ・シーズ ラプソディ・オブ・ザ・シーズ級 1998年5月2日 2,416 78,340 22 ノット Vision of the Seas astern.JPG

グランジャークラス[編集]

同級二番船のエンチャントメント・オブ・ザ・シーズは2005年に船体中央に22mの延長部を挿入し、全長を301.5mに、総t数を80,500tに拡大する工事を受けた。この拡大工事は技術的にも営業的にも成功であったが、経費超過のため僚船グランジャー・オブ・ザ・シーズに施行する計画は中止された。

船名 クラス 就航年 定員 総トン数 デッキ数 巡航速度 備考 ギャラリー
グランジャー・オブ・ザ・シーズ グランジャー・オブ・ザ・シーズ級 1996年12月14日 2,440 73,817 22 ノット
GrandeuroftheSeas-NOLA.jpg
エンチャントメント・オブ・ザ・シーズ グランジャー・オブ・ザ・シーズ級 1997年7月13日 2,730 82,910 22 ノット
Enchantment of the Seas.jpg

レジェンドクラス[編集]

本級は同社で初めてディーゼル電気推進方式を採用したクルーズ客船である。これにより、船内 振動や騒音の低減と経済性の両立が実現された。またレジェンド級は巡航速力24ktとクルーズ客船としては高速で、速度性能を活かしたクルーズプランが可能である。航洋性を重視したスリークな船型も特徴となっている。

船名 クラス 就航年 定員 総トン数 デッキ数 巡航速度 備考 ギャラリー
レジェンド・オブ・ザ・シーズ レジェンド・オブ・ザ・シーズ級 1995年5月16日 2,074 69,130 22 ノット
Legend of the Seas (1).jpg
スプレンダー・オブ・ザ・シーズ レジェンド・オブ・ザ・シーズ級 1996年3月31日 2,074 69,130 22 ノット
Splendour of the Seas (Split, HR, 2011-07-14).jpg

ソブリンクラス[編集]

同級一番船のソブリン・オブ・ザ・シーズは2008年に系列子会社のプルマントゥール・クルーズに移籍した。ソブリン・オブ・ザ・シーズは最初からクルーズ客船として建造された船舶では世界で初めて7万総tを超えた船である。

船名 クラス 就航年 定員 総トン数 デッキ数 巡航速度 備考 ギャラリー
マジェスティ・オブ・ザ・シーズ ソブリン・オブ・ザ・シーズ級 1992年4月26日 2,767 74,077 19 ノット 2007年改修
MSMajestyOfTheSeasEdit1.JPG

建造船・計画船[編集]

船名 クラス 就航年 定員 デッキ数 総トン数 巡航速度 備考 ギャラリー
クアンタム・オブ・ザ・シーズ[1] プロジェクト・サンシャイン 2014 4,180 16 167,800 22kt 航行中可動式ゴンドラ装備
アンセム・オブ・ザ・シーズ プロジェクト・サンシャイン 2015 4,100 158,000
未定 プロジェクト・サンシャイン 4,100 158,000
未定 プロジェクト・サンシャイン 4,100 158,000

退役船[編集]

ハイチ地震における対応[編集]

2010年1月、ハイチ大地震に見舞われた直後、リゾート客を乗せたリバティ・オブ・シーズがハイチ北部のプライベートリゾート地に寄港。国内で行方不明者の捜索、被災民の救済が行われている最中の出来事だけに批判を受けることとなった。会社側は、地震があった時だからこそ現地の雇用を維持し地域経済を支えなければならないこと、船に支援物資を載せていたこと、救援資金として100万ドルを寄付していることを主張したが、総じてアメリカ国内ではネガティブな報道ぶりとなった[2]

脚注[編集]

  1. ^ [1]
  2. ^ http://www.afpbb.com/article/disaster-accidents-crime/disaster/2684877/5203647 震災のハイチに豪華客船、不適切との声も(AFP.BB.News 2010年01月20日)

外部リンク[編集]