ロイヤルタッチ

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ロイヤルタッチ
欧字表記 Royal Touch[1]
品種 サラブレッド[1]
性別 [1]
毛色 黒鹿毛
生誕 1993年3月24日[1]
死没 2019年2月2日(26歳没)[2]
登録日 1995年6月1日
抹消日 1998年12月26日
サンデーサイレンス[1]
パワフルレディ[1]
母の父 マルゼンスキー[1]
生国 日本の旗 日本北海道静内町[1]
生産者 藤原牧場[1]
馬主 太田美實[1]
調教師 伊藤雄二栗東[1]
競走成績
生涯成績 15戦3勝[1]
獲得賞金 3億1054万7千円[1]
勝ち鞍
GIII ラジオたんぱ杯3歳S 1995年
GIII きさらぎ賞 1996年
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ロイヤルタッチ(欧字名:Royal Touch1993年3月24日 - 2019年2月2日)は、日本競走馬種牡馬[1]。主な勝ち鞍に1995年ラジオたんぱ杯3歳ステークス1996年きさらぎ賞

サンデーサイレンスの2世代目産駒[3]としてバブルガムフェローダンスインザダークイシノサンデーとともに「サンデー四天王」を形成した[4][2]

半兄1993年東京優駿(日本ダービー)を優勝したウイニングチケット(父トニービン)がいる[3]

競走馬時代[編集]

3歳(1995年)[編集]

デビュー戦は1995年12月3日、1番人気に推され武豊騎乗で勝利した。

鞍上にオリビエ・ペリエを迎えた2戦目のラジオたんぱ杯3歳ステークスでは、イシノサンデー(1番人気)、ダンスインザダーク(2番人気)を抑え勝利した。このレースではサンデーサイレンス産駒が1着から3着までを占め、朝日杯3歳ステークスを優勝したバブルガムフェローとともに翌年のクラシックもサンデーサイレンス一色の雰囲気を作り出した。

4歳(1996年)[編集]

4歳初戦のきさらぎ賞でもペリエが騎乗、ダンスインザダークとの一騎討ちを制し、重賞2連勝となった。

次走の若葉ステークスでは短期免許が切れたペリエが帰国したため、蛯名正義が騎乗。無敗のままクラシックロードを進むかに見えたが、重馬場の影響もありミナモトマリノスに2馬身半の差を付けられた2着と完敗、初黒星を喫した。

皐月賞では騎乗予定だった蛯名が騎乗停止中で騎乗できず、南井克巳が騎乗。弥生賞を勝利したダンスインザダークが熱発で、スプリングステークスを勝利したバブルガムフェローが骨折でともに出走を回避したため、押し出される形で1番人気になったが、イシノサンデーを捕らえ切れず2着に惜敗した。日本ダービーでも南井が騎乗して兄弟制覇を狙ったが、フサイチコンコルドの末脚になす術もなく4着に敗れ、デビュー以来初めて連対を逃した。

秋は鞍上に岡部幸雄を迎え、ライバルたちに先んじて函館記念から始動したが、古馬の壁に跳ね返されて6着に敗れ、当時菊花賞のステップレースであった京都新聞杯でもダンスインザダークに完敗。そして、菊花賞でもダンスインザダークの鬼脚に屈し2着に敗れ、結局クラシックを1つも勝つ事ができなかった。

年末の有馬記念では、この年の三冠を走った馬として唯一出走[5]。2歳上のサクラローレル、1歳上のマーベラスサンデーマイネルブリッジに次ぐ4着と健闘した。

5歳(1997年)[編集]

5歳初戦の京都記念では約1年ぶりの勝利を期待されて、久々に1番人気に推されたが、ユウトウセイに敗れた。続く産経大阪杯でもマーベラスサンデー、ユウトウセイの3着に敗れ、天皇賞(春)ではレース中に跛行を発症して競走中止となり、勝利から見放されてしまった。

故障明けで6か月ぶりの実戦となった天皇賞(秋)では、岡部がバブルガムフェローに騎乗するため、蛯名正義を鞍上に迎えたが、同厩のエアグルーヴと同期のバブルガムフェローの壮絶な叩き合いに加われず、4着に敗れた。そして、次走のジャパンカップでは11着と初めて二桁着順を喫した。

その後、脚部不安で1年間休養ののち引退した。

競走成績[編集]

以下の内容は、netkeiba.com[6]およびJBISサーチ[7]に基づく。

年月日 競馬場 競走名 距離(馬場)


オッズ(人気) 着順 タイム
(上り3F)
着差 騎手 斤量
(kg)
勝ち馬/(2着馬)
1995.12.03 阪神 3歳新馬 芝2000m(良) 11 6 6 02.0(1人) 1着 2:05.2 (34.8) -0.1 武豊 54 (エイシンエルーセラ)
0000.12.23 阪神 ラジオたんぱ3歳S GIII 芝2000m(良) 15 5 9 09.4(4人) 1着 2:02.7 (34.8) -0.0 O.ペリエ 54 イシノサンデー
1996.02.04 京都 きさらぎ賞 GIII 芝1800m(良) 10 8 9 01.7(1人) 1着 1:48.2 (34.7) -0.0 O.ペリエ 56 ダンスインザダーク
0000.03.17 中山 若葉S OP 芝2000m(不) 12 7 9 01.1(1人) 2着 2:04.4 (38.0) -0.4 蛯名正義 56 ミナモトマリノス
0000.04.14 中山 皐月賞 GI 芝2000m(良) 18 3 6 03.6(1人) 2着 2:00.8 (35.4) -0.1 南井克巳 57 イシノサンデー
0000.06.02 東京 東京優駿 GI 芝2400m(良) 17 6 12 03.9(2人) 4着 2:26.8 (35.2) -0.7 南井克巳 57 フサイチコンコルド
0000.08.18 函館 函館記念 GIII 芝2000m(良) 12 6 8 02.3(1人) 6着 2:00.5 (35.8) -0.7 岡部幸雄 54 ブライトサンディー
0000.10.13 京都 京都新聞杯 GII 芝2200m(良) 11 7 8 05.1(2人) 3着 2:14.3 (34.8) -0.2 岡部幸雄 57 ダンスインザダーク
0000.11.03 京都 菊花賞 GI 芝3000m(良) 17 5 10 12.4(6人) 2着 3:05.2 (34.3) -0.1 岡部幸雄 57 ダンスインザダーク
0000.12.22 中山 有馬記念 GI 芝2500m(良) 14 5 8 12.7(6人) 4着 2:35.0 (37.5) -1.2 岡部幸雄 55 サクラローレル
1997.02.09 京都 京都記念 GII 芝2200m(良) 11 1 1 01.4(1人) 2着 2:14.9 (36.9) -0.3 岡部幸雄 57 ユウトウセイ
0000.03.30 阪神 産経大阪杯 GII 芝2000m(良) 9 4 4 03.5(2人) 3着 2:02.2 (35.8) -0.2 岡部幸雄 56 マーベラスサンデー
0000.04.27 京都 天皇賞(春) GI 芝3200m(良) 16 1 2 11.4(4人) 競走中止 岡部幸雄 57 マヤノトップガン
0000.10.26 東京 天皇賞(秋) GI 芝2000m(良) 16 1 2 27.7(6人) 4着 1:59.9 (35.6) -0.9 蛯名正義 58 エアグルーヴ
0000.11.23 東京 ジャパンC GI 芝2400m(良) 14 4 5 21.9(8人) 11着 2:27.1 (35.8) -1.3 蛯名正義 57 ピルサドスキー

種牡馬として[編集]

1999年から北海道日高郡新ひだか町にあるアロースタッド[1])で種牡馬生活を送っていた[3]

最初の数年間は良血を買われて年間100頭以上に種付けしていた(2001年は144頭[3])が、1世代上のフジキセキ、同期のダンスインザダークが早々に種牡馬となった事や、その後も数多くのサンデーサイレンス産駒が種牡馬になり、後継種牡馬が飽和気味となる中で、これといった代表産駒を出す事ができず、種牡馬成績は低迷していた。そのため、2003年を境に種付け数が激減し、種牡馬引退も危惧されていた矢先にアサヒライジング2006年牝馬クラシック戦線アメリカ合衆国のGIで活躍したため、種牡馬生活が数年伸びたといわれている。

2013年に種牡馬を引退。種牡馬引退後は新ひだか町内にあるローリングエッグスクラブステーブルで功労馬として余生を送っていた[3]。2018年12月にローリングエッグスクラブステーブルが閉鎖されたため、畠山牧場豊畑トレーニングセンターに移動して余生を送っていたが、2019年2月2日に老衰のため死亡した[2]。26歳没。

おもな産駒[編集]

血統表[編集]

ロイヤルタッチ血統 (血統表の出典)[§ 1]
父系 サンデーサイレンス系/ヘイロー系
[§ 2]

*サンデーサイレンス
Sunday Silence 1986
青鹿毛 アメリカ
父の父
Halo 1969
黒鹿毛 アメリカ
Hail to Reason Turn-to
Nothirdchance
Cosmah Cosmic Bomb
Almahmoud
父の母
Wishing Well 1975
鹿毛 アメリカ
Understanding Promised Land
Pretty Ways
Mountain Flower Montparnasse
Edelweiss

パワフルレディ
1981 黒鹿毛
マルゼンスキー
1974 鹿毛
Nijinsky Northern Dancer
Flaming Page
*シル
Shill
Buckpasser
Quill
母の母
ロッチテスコ
1975 鹿毛
*テスコボーイ
Tesco Boy
Princely Gift
Suncourt
スターロツチ *ハロウェー
コロナ
母系(F-No.) スターロッチ系(FN:11-c) [§ 3]
5代内の近親交配 5代内アウトブリード [§ 4]
出典
  1. ^ ロイヤルタッチ 5代血統表、JBISサーチ、2017年9月6日閲覧。
  2. ^ [15]ロイヤルタッチの血統表、netkeiba.com、2017年9月6日閲覧。
  3. ^ ロイヤルタッチ 5代血統表、JBISサーチ、2017年9月6日閲覧。
  4. ^ ロイヤルタッチ 5代血統表、JBISサーチ、2017年9月6日閲覧。


脚注[編集]

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n ロイヤルタッチ”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2019年8月28日閲覧。
  2. ^ a b c ロイヤルタッチが26歳で死去 「サンデー四天王」皐月&菊で2着”. スポーツニッポン (2019年2月4日). 2019年8月28日閲覧。
  3. ^ a b c d e f g 馬産地ニュース「ロイヤルタッチがローリングエッグスクラブステーブルに移動」”. 競走馬のふるさと案内所. 日本軽種馬協会 (2013年4月9日). 2013年4月13日閲覧。
  4. ^ イシノサンデーを訪ねて~JBBA静内種馬場”. 競走馬のふるさと案内所. 2019年8月28日閲覧。
  5. ^ ちなみにライバルたちは、バブルガムフェローはジャパンカップで凡走した影響で回避、ダンスインザダークは菊花賞後に屈腱炎を発症し引退、イシノサンデーは当時ダート路線で活躍していたため回避、フサイチコンコルドは最初から秋2戦しか使わない予定だったため回避している。
  6. ^ ロイヤルタッチの競走成績”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd.. 2019年8月28日閲覧。
  7. ^ ロイヤルタッチ 競走成績”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2019年8月28日閲覧。
  8. ^ ビッグチャンス”. JBISサーチ. 2019年8月28日閲覧。
  9. ^ ロマンタッチ”. JBISサーチ. 2019年8月28日閲覧。
  10. ^ アサヒライジング”. JBISサーチ. 2019年8月28日閲覧。
  11. ^ ユウワン”. JBISサーチ. 2019年8月28日閲覧。
  12. ^ ナイスジョーカー”. JBISサーチ. 2019年8月28日閲覧。
  13. ^ ワイティタッチ”. JBISサーチ. 2019年8月28日閲覧。
  14. ^ カキツバタロイヤル”. JBISサーチ. 2019年8月28日閲覧。
  15. ^ ロイヤルタッチの種牡馬情報”. 競馬ラボ. 2021年7月4日閲覧。

外部リンク[編集]