レバノン山脈

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レバノン杉が残るカディーシャ渓谷の「神の杉の森」

レバノン山脈Jebel Lubnān)は、レバノンの中央を南北に走る全長約160kmの山脈ジェベル・エル・ガールとも呼ばれる。中東であるのに関わらず、標高3,000m級の山々にはが積もるため、アラム語で「白」を表すラバンがレバノンの語源となった。最高峰はカーネット・アッサウダー山Qurnet as Saudā’)の3,086mである。東側にペガーと言われるヨルダン地溝帯が走り、その東側にアンチレバノン山脈ヘルモン山脈が連なる。山脈の西側は東側よりも降水量が多い。

レバノンの山脈にはかつてレバノン杉が鬱蒼と繁っていたが、腐りにくいのと頑丈であることから、古代エジプトピラミッド製造に大量伐採され、保護地区に僅かに残るのみである。レバノンの象徴でもあるこの杉の植林作業が進められている。

かつてはキリスト教マロン派イスラム教ドルーズ派の住民が混住していたが、19-20世紀の両宗派の対立やドルーズ派のシリアへの移住などから、現在は北部にマロン派が、南部にはドルーズ派が集中して居住する。山腹には階段耕作によって果樹やジャガイモが栽培されている。