レッドブル・X2010

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レッドブル・X2010の展示模型(2012年東京オートサロン

レッドブル X2010 (Red Bull X2010) は、プレイステーション3用ゲームソフト「グランツーリスモ5」および「グランツーリスモ6」に登場する架空レーシングカーである。開発にF1コンストラクターのレッドブル・レーシング、レーシングドライバーのセバスチャン・ベッテルが協力している。派生車両としてX2011、X2014が存在し、グランツーリスモ6の発売以後はこれらとX2010を総称して「Xシリーズ」としてカテゴライズされることとなった。本項ではX2010以外の派生車両についても記載する。

コンセプト[編集]

フロントビュー
フロントビュー
サイドビュー
サイドビュー
リアビュー(中央の円筒がファン)
リアビュー(中央の円筒がファン)

元々の名称は「RedBull X1」だったが、グランツーリスモ5のゲームデータがバージョン1.05にアップデートされて以降、現在の名称に変更された。「レギュレーションの枠にとらわれない、地上最速のレーシングカー」とはどのようなものか、という構想を形にした車両であり、山内一典を筆頭とするグランツーリスモシリーズのスタッフと、レッドブル・レーシングがタッグを組んで生み出された。採用されている技術の大半は実際に採用されてきた技術で構成されているため、理論上は実際に再現可能な車両であると言える。

当初はフロントホイールまでをカウルで覆った形状でイメージされ、1500馬力を発生するV型6気筒直噴ツインターボエンジンによって、時速400kmオーバーを達成するというものであった。その後、レッドブル・レーシングのチーフテクニカルオフィサーであるエイドリアン・ニューウェイの発案により、かつてCan-Amで活躍したレーシングカーであるシャパラル・2Jや、1978年のF1マシンであるブラバム・BT46Bで用いられていた「ファン・カー」のシステムを応用することが決定。車体後部に設けられたファンを使用し、強制的に車体下部の空気を追い出して気圧を下げることにより、速度域に関係なく強力なダウンフォースを発生する。同時に、4輪全てをカウルとスパッツで覆って空気抵抗を減らし、リアディフューザーとリアウィングの形状に改良を加えたことにより、最高時速500km、最大横加速Gは8.25Gと、初期の構想時に比べて大幅な性能アップを遂げた。

このマシンのテストドライブおよびシェイクダウンは、F1ドライバーのセバスチャン・ベッテルが担当した。彼はこのマシンの性能について

  • ニュルブルクリンクを初めて回ったとき、F1カーより20~30秒近く速いタイムがいきなり出た
  • 「とてもトリッキーな車だが、一度理解してしまえば凄く楽しく走れる」

とコメントし、ニュルブルクリンクGPコースを1分4秒853で周回するタイムを記録した。[1]

スペック[編集]

寸法 全長:4.75m
全幅:2.18m
全高:0.98m
ホイールベース・トレッド ホイールベース:2.9m
フロントトレッド:1.85m
リアトレッド1.78m
車重 乾燥重量:545kg

走行重量:615kg

エンジン 型式:V型6気筒直噴ツインターボ

排気量:3000cc

最高出力 1106.0kw (1503.8ps) / 15000rpm ※1483hp
最大トルク 714.1Nm (72.9kgf*m) / 12000rpm
サスペンション形式 フルアクティブライド・サスペンション

バリエーション[編集]

グランツーリスモ Red Bull X2010 S.Vettel
  • レッドブルのフォーミュラ1カーと同様のペイントが施されている。
  • トランスミッションのカスタマイズに制限があり、バージョン1.05以前はギア比の調節ができなかった。バージョン1.06以降ではファイナルギアのみ調整可能。
  • ゲーム内ではスペシャルイベント「セバスチャン・ベッテル Xチャレンジ」でオールブロンズを獲得すると入手できる。バージョン1.05以降はオールブロンズの基準タイムが緩和され入手しやすくなった。またBスペックモードでレベル35に到達することでも入手できる。
  • 2011年10月9日F1日本GPでベッテルが2年連続F1チャンピオンに決定したのを記念して、2011年10月9日から10月17日までグランツーリスモ5のオンラインサービスにログインしたユーザー全員にプレゼントされた[2]
グランツーリスモ Red Bull X2010
  • 全20色。スペシャルイベント「セバスチャン・ベッテル Xチャレンジ」でオールシルバーを獲得すると入手できる(色はランダム)。唯一カーディーラーでも購入できるが、購入可能レベルは上限の40、価格は保有可能なクレジットの上限である20億(欧米版では2000万)と非常にハードルが高い。
グランツーリスモ Red Bull X2010 プロトタイプ
  • 色はつや消しのブラック。仕様・性能はX2010と同じ。スペシャルイベント「セバスチャン・ベッテル Xチャレンジ」でオールゴールドを獲得すると入手できる。ゲーム中最も入手困難な車である[3]
レッドブル X2011 プロトタイプ
  • 2011年10月18日発売の有料DLC「レーシングカー・パック」に収録される、X2010の進化版[4]
  • スペックはX2010から変更されていないが、[5]車体各部のエアロパーツの形状を最適化することで空気抵抗を減らし、最高速をアップさせた。
  • 色はブラック。またホイールカバーに描かれたロゴがF1のタイヤサプライヤーに合わせて、X2010のブリヂストンからピレリに変更された。
レッドブル X2010 5G
  • 2012年10月~12月にかけて行われる、5ジャンルのTVゲーム日本一プレイヤーを決定する大会「RedBull 5G」。その中の、レーシングゲームプレイヤー日本一を決定するワンメイクレースのために設計された特別車両。仕様を変更した点は以下の通り。
  • エンジンの仕様を変更して馬力を下方修正。
  • 車体前後のエアロパーツの面積を若干拡大し、形状も変化。
  • 車体下部の吸気ファンが動作しないように設定変更。
  • サスペンション形式を、原型車のフルアクティブタイプからパッシブタイプに変更。
レッドブル X2014ジュニア
  • Xシリーズのみならず、フォーミュラカーそのものの運転に慣れ親しむためのモデルとして開発された入門向けマシン。200馬力を発生する直列4気筒エンジンを搭載しており、最高速度こそ下回るものの、フォーミュラカー未経験のプレイヤーでも操作しやすい性能となっている。
  • X2011から吸気ファンとキャノピーを取り払ったような外観であり、フロントのライト周りやリアウィング周辺の形状、スパッツに覆われた4輪は本家Xシリーズを踏襲している。
レッドブル X2014スタンダード
  • ファンを持たない究極のベンチュリーカーとして開発されたマシン。800馬力を発生するV6ターボエンジンと強烈なダウンフォースによりフォーミュラカーよりも速い性能を持つ。
  • 吸気ファンは存在しないが、ダウンフォースを高めるために巨大な整流板が至るところに装着されている。
レッドブル X2014ファンカー
  • 2014年最新のモデル。X2011と比べて最高出力が300馬力ほど抑えられているが、ロードラッグ化によって更に速い性能を持つ。
  • X2011まではホイールカバーにF1のタイヤサプライヤーであるブリヂストンピレリのロゴが描かれていたが、ファンカー含むX2014の全車のホイールカバーには何も描かれていない[6]

脚注[編集]

  1. ^ レッドブル X2010 プロトタイプの全貌を公開 - グランツーリスモ・ドットコム - ニュース (2010年10月28日) 2011年10月12日閲覧.
  2. ^ ベッテルのワールドチャンピオン記念イベントおよびプレゼント企画のお知らせ - グランツーリスモ・ドットコム - ニュース (2011年10月9日) 2011年10月12日閲覧.
  3. ^ 発売当初はオンラインのプレゼント機能を使って容易に入手できたほか、それを悪用した不正行為が発生したため、バージョン1.07(2011年2月にアップデート)で高額な車のプレゼント機能が停止された。
  4. ^ レーシングカー・パック - グランツーリスモ・ドットコム - 製品情報 - グランツーリスモ5 - ダウンロードコンテンツ (2011年10月11日) 2011年10月12日閲覧.
  5. ^ ファンの改良によって最高出力はわずかに向上している。
  6. ^ 挙動モデルの共同開発を行った横浜ゴムとの関係によるものと思われる。

関連項目[編集]