メダゼパム

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メダゼパム
IUPAC命名法による物質名
臨床データ
胎児危険度分類
  • ?
法的規制
  • Schedule IV (US)
投与経路 経口
薬物動態データ
生物学的利用能?
代謝肝臓
半減期36-150時間
排泄腎臓
識別
CAS番号
2898-12-6
ATCコード N05BA03 (WHO)
PubChem CID: 4041
DrugBank none
KEGG D01292
化学的データ
化学式C16H15ClN2
分子量270.8
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メダゼパム (medazepam) はベンゾジアゼピン系抗不安薬の一種。心身症からくる不安緊張抑うつ睡眠障害および、自律神経失調症による肩こりなどに適応がある。日本での商品名レスミットなど。

連用により依存症、急激な量の減少により離脱症状を生じることがある[1]向精神薬に関する条約のスケジュールIVに指定されている。麻薬及び向精神薬取締法の第三種向精神薬である。

種類[編集]

  • 錠剤:2mg,5mg
  • 細粒:1%

薬理[編集]

にある神経受容体(ベンゾジアゼピン受容体)に結合することにより、神経を活性化させる。

ガイドライン[編集]

長時間作用型のベンゾジアゼピンは高齢者に使用すべきではない[2]

副作用[編集]

倦怠感頭痛、集中力低下、ふらつき、脱力感など。

依存性[編集]

日本では2017年3月に「重大な副作用」の項に、連用により依存症を生じることがあるので用量と使用期間に注意し慎重に投与し、急激な量の減少によって離脱症状が生じるため徐々に減量する旨が追加され、厚生労働省よりこのことの周知徹底のため関係機関に通達がなされた[1]奇異反応に関して[3]、錯乱や興奮が生じる旨が記載されている[1]医薬品医療機器総合機構からは、必要性を考え漫然とした長期使用を避ける、用量順守と類似薬の重複の確認、また慎重に少しずつ減量する旨の医薬品適正使用のお願いが出されている[4]。調査結果には、日本の診療ガイドライン5つ、日本の学術雑誌8誌による要旨が記載されている[3]

出典[編集]

  1. ^ a b c 厚生労働省医薬・生活衛生局安全対策課長『催眠鎮静薬、抗不安薬及び抗てんかん薬の「使用上の注意」改訂の周知について (薬生安発0321第2号)』(pdf)(プレスリリース)https://www.pmda.go.jp/files/000217230.pdf2017年3月25日閲覧 、および、使用上の注意改訂情報(平成29年3月21日指示分)”. 医薬品医療機器総合機構 (2017年3月21日). 2017年3月25日閲覧。
  2. ^ 日本医師会、日本老年医学会『超高齢化社会におけるかかりつけ医のための適正処方の手引き』(pdf)日本医師会、2017年9月http://dl.med.or.jp/dl-med/chiiki/tebiki/H2909_shohou_tebiki.pdf 
  3. ^ a b 医薬品医療機器総合機構『調査結果報告書』(pdf)(プレスリリース)医薬品医療機器総合機構、2017年2月28日http://www.pmda.go.jp/files/000217061.pdf2017年3月25日閲覧 
  4. ^ 医薬品医療機器総合機構 (2017-03). “ベンゾジアゼピン受容体作動薬の依存性について” (pdf). 医薬品医療機器総合機構PMDAからの医薬品適正使用のお願い (11). https://www.pmda.go.jp/files/000217046.pdf 2017年3月25日閲覧。.