レオ・カナー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
Leo Kanner (1955)

レオ・カナーLeo Kanner1894年6月13日 - 1981年4月4日)は、自閉症に関する研究で知られる、オーストリア系アメリカ人(ドイツ系アメリカ人)の医学者精神科医である。

生涯[編集]

カナーはオーストリア・ハンガリー帝国クレコトフ(Klekotow、現在のウクライナ)で生まれた。父親は無愛想であり交際下手でひきこもりがち、無意味な知識の獲得に没頭するような人物であったという。

1913年よりベルリン大学で学ぶ。第一次世界大戦中、オーストリア軍への奉仕により学業を中断するものの、最終的には1921年、医師免許を取得。

1924年、サウスダコタ州Yankton郡の州立大学で医科助手の職を得てアメリカ合衆国に移住。1928年、バルティモアジョンズ・ホプキンス大学においてアドルフ・マイヤーに師事する。1930年には同大学病院において児童精神医学部門の創設者に選ばれ、1933年、児童精神医学准教授となった。

彼はアメリカ合衆国で初めて児童精神科医を名乗った医師であり、彼が初めて執筆した教科書『児童精神医学』(Child Psychiatry,1935年)は、英語の教科書としては、子どもの精神医学上の問題に初めて焦点を当てたものであった。1943年に発表され、多大な影響を及ぼした論文「情動的交流の自閉的障害」("Autistic Disturbances of Affective Contact") (PDF)は、ハンス・アスペルガーの著作と並んで、現代の自閉症研究の基礎となっている。

主な論文[編集]

  • Kanner, L. (1943), Autistic Disturbances of Affective Contact (pdf), Nervous Child, 2, pp.217-250.
  • Kanner, L. (1946), Irrelevant and Metaphorical Language in Early Infantile Autism, American Journal of Psychiatry, 103, pp.242-246.
  • Kanner, L. & Eisenberg, L. (1956), Early Infantile Autism 1943-1955, American Journal of Orthopsychiatry, 26, pp.55-65.
  • Bender, L. (1982), In Memoriam Leo Kanner, MD June 13, 1894--April 4, 1981, J Am Acad Child Psychiatry 21(1): 88-89.

主な著作[編集]

  • 1935年 Child Psychiatry
  • 1973年 Childhood Psychosis: Initial Studies and New Insights

関連出版物[編集]

  • 十亀史郎、岩本憲、斉藤聡明(翻訳)『幼児自閉症の研究』(論文集)精神医学選書、2000年、ISBN 4654000852
  • 石川 元【編】 アスペルガー症候群―歴史と現場から究める 至文堂、2007年

関連項目[編集]